鏡で自分の顔を見た時、お肌のシミやそばかす、赤みに対して、悩みを抱えたことはありませんか?
そんなお悩みに対して、最近注目されているのが、お肌の透明感をサポートする「ハイドロキノン」と呼ばれる成分です。
この記事では、ハイドロキノンの効果について、お肌にどのような期待ができるのか、わかりやすく解説しています。
目次
ハイドロキノンとは
ハイドロキノンとは、メラニン色素を生成する「メラノサイト」という細胞を減少させたり、チロシナーゼと呼ばれる「酵素」の活性を抑制するため、美肌効果が期待できる成分です。
ハイドロキノンの歴史は、日本よりもアメリカの方が長く、美白効果のある成分として、20年以上前から使用されていました。
日本では、ハイドロキノンの使用が2002年に認可されて、皮膚科や美容クリニックでの使用(処方)を中心に、市販のスキンケア商品にも配合されています。
ハイドロキノンの使用効果
ハイドロキノンは、即効性のあるものではなく、1ヶ月ほど使用を続けることで、徐々に効果を感じられます。
使用効果が期待できる以下の症状について、詳しくご紹介していきます。
- 老人性色素斑(紫外線によるシミ)
- 肝斑(女性ホルモンも関係するシミ)
- 炎症後色素沈着(ニキビや怪我の跡)
- 雀卵斑(そばかす)
老人性色素斑(日光性色素斑)
老人性色素斑(日光性色素斑)とは、加齢とともにできるシミで、顔・腕・手の甲・首・背中など、紫外線を浴びる機会が多い場所に発症します。
老人性色素斑は、シミの代表格とも言われており、紫外線によるダメージが蓄積されて、時間経過と共に肌へ押し出される症状です。
肝斑(かんぱん)
肝斑(かんぱん)とは、ホルモンバランスの乱れが原因で発症するシミで、老人性色素斑(日光性色素斑)と似ています。
症状は、薄茶色または黒茶色で、30代〜50代の「妊娠中」または「更年期」の女性に多く、加齢とともに消えることもあります。
炎症後色素沈着
炎症後色素沈着とは、皮膚が強い外傷や炎症(ニキビ・火傷・湿疹など)を引き起こした際に、同じ部分にできる跡(シミ)のことです。
通常、肌は、1ヶ月から2ヶ月ほどの時間をかけて、新しい皮膚へと生まれ変わりますが、患部を強く擦ったり、掻いたりすると、跡(シミ)が濃くなってしまいます。
本来、炎症後色素沈着は、肌のターンオーバーによって、少しずつ目立たなくなりますが、慢性的であったり、原因によっては、年単位で向き合う必要もあります。
雀卵斑(じゃくらんはん)
雀卵斑とは、肌にできる黄褐色の斑点であり、一般的に「そばかす」と呼ばれています。
雀卵斑は、直径3mmほどの大きさで、鼻や頬の周りにできやすく、遺伝的に発症するとも言われています。
最も多い発症時期は、幼少期〜思春期にかけてで、個人差はあるものの、年齢とともに薄くなっていく傾向です。
ハイドロキノンの休薬期間とは
ハイドロキノンの長期使用は、副作用の発生リスクや、効果が薄れる可能性もあることから、2・3ヶ月ほど使用した後は、休薬(使用を控える)期間を設けることが一般的です。
休薬期間の後は、再びハイドロキノンを継続使用(3ヶ月)する「インターバル使用」が行われ、お肌への効果を発揮していきます。
ハイドロキノンを使用する際の注意点
ここまでは、ハイドロキノンの使用効果や、休薬期間について、わかりやすく解説してきました。
ここからは、ハイドロキノンを使用する際に知っておきたい「注意点」をご紹介していきます。
パッチテスト
アメリカでは、ハイドロキノンをスキンケア(化粧品)に配合できる濃度について、2%までと定められています。
しかし、日本では、スキンケア(化粧品)に配合できるハイドロキノンの濃度について、具体的な規制が行われていないため、高濃度(4%〜5%)タイプも出回っています。
一見、ハイドロキノンは、濃度が高ければ高いほど、美肌効果が期待できるようにも感じますが、肌(細胞)への刺激(毒性)も強いため、副作用(肌かぶれ)が起こりやすくなります。
特に、高濃度のハイドロキノンは、動物実験で発がん性が高いと指摘されており、使用リスクへの注意喚起が行われています。
そのため、ハイドロキノンを使用する際には、目立たない腕などでパッチテストを行って、肌トラブルが発生しないか様子を見る必要があります。
肌トラブルが発生した場合は、医師に相談するなど、医療機関で適切な処方をしてもらうのが一般的です。
塗るタイミング
ハイドロキノンは、肌のバリア機能を低下させるため、紫外線に触れてしまうと、シミなどを濃くします。
そのため、ハイドロキノンの使用中は、日焼け止め(SPF20)などを活用して、紫外線対策をしっかりと行い、朝洗顔後の使用を避けることが推奨されています。
ハイドロキノンを塗るタイミングは、夜洗顔をした後に、化粧品や乳液などでお肌の調子を整えてから、気になる部分に薄く塗ります。
この時、肌トラブルを起こさないためにも、二度塗りは避けるようにします。
保管方法
ハイドロキノンは、非常に酸化しやすいことから、空気に触れないように密閉して、保管する必要があります。
開封後は、酸化が進んでしまうので、必ず使用期限を守って、1ヶ月以内に使い切らなければなりません。
具体的な保管方法は、以下の手順を参考にしてみてください。
- 蓋はすぐに閉める
- 遮光瓶やアルミホイルなどで遮光
- 高温多湿を避けて暗所保管(冷蔵庫での保存)
まとめ
本記事では、シミや色素沈着に対して高い効果が期待できる「ハイドロキノン」の効果や注意点をご紹介してきました。
ハイドロキノンは、イチゴなどのベリー系・コーヒー・麦芽・紅茶などにも含まれており、アルブチンやコウジ酸の10倍〜100倍ほどの美容効果があると言われています。
ハイドロキノンの使用効果は、濃度や皮膚症状によっても変わるため、はじめて使用する際には、正しい使い方ができる皮膚科やクリニックを受診してみては、いかがでしょうか?
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