
ボトックス注射はしわの改善や小顔効果、多汗症の緩和など、さまざまな美容・治療効果があると注目されています。短時間の施術で自然な仕上がりとなるため、多くの人に人気がある施術です。ボトックスの効果や持続期間、副作用はどうなのでしょうか。
この記事では、ボトックス注射の効果や施術後の注意点を詳しく解説します。ボトックスを初めて受けようと考えている方やしわを改善したい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
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目次
ボトックス注射とは?
ボトックス注射とは、ボツリヌストキシンという成分を利用して、筋肉の働きを一時的に弱めることで美容効果や治療効果が期待できる施術です。ボトックスの作用により、筋肉と神経の結びつきが一時的に抑えられ、表情筋の過剰な動きが制御されるため、しわや筋肉の張りが緩和されます。
ボトックスはもともと、目の周りの筋肉がピクピクする病気である「眼瞼けいれん」の治療薬として開発されました。その後、美容医療での効果が注目されるようになり、しわの改善や小顔効果、多汗症の改善、さらには肩こりの軽減といった幅広い用途で利用されるようになりました。
ボトックスの種類
ボトックスは製造元や種類が複数あり、それぞれ特徴や効果の持続期間に違いがあります。自分に合ったボトックスを選ぶことで、期待する効果を最大限に引き出せるでしょう。ここでは、2種類のボトックスを紹介します。
アラガン社製ボトックス
アラガン社製のボトックスは、米国のFDA(食品医薬品局)や日本の厚生労働省からも認可を受けており、安全性と信頼性が高い製剤です。特に、しわ改善や小顔効果、多汗症改善などに効果があり、30年以上の歴史と実績があります。
多くの美容医療クリニックで使用されており、ボトックス初心者の方にもおすすめです。また、効果の持続期間は3〜6ヶ月程度で、短期間で確実に効果を求めたい方に適しています。
韓国製ボトックス
韓国製ボトックスには、リジェノックスやメディトキシンがあります。これらの製品も韓国国内で承認されており、韓国で特に人気があります。価格面での手軽さが特徴で、手軽に試してみたい方や、コストパフォーマンスを重視する方におすすめです。
アラガン社製ボトックスに比べると効果の持続期間が短い場合もありますが、3ヶ月程度は持続します。施術を受けやすい価格帯で設定されていることが多いため、継続して使用することで効果も持続しやすくなるでしょう。
ボトックスの施術ができる部位
ボトックスは、顔や体のさまざまな部位に使用でき、施術する部位によって得られる効果が異なります。ボトックス施術ができる部位は主に以下のとおりです。
- 額
- 眉間
- 目尻
- 鼻根
- 顎
- エラ
- 上唇挙筋(ガミースマイル)
- 肩
- 首
- ふくらはぎ
- わき
額や眉間、目尻などに使用すると、表情筋の動きを抑えてしわを予防・改善する効果が期待できます。また、エラの筋肉である「咬筋(こうきん)」にボトックスを打つことで咬筋が縮小され、小顔効果が期待できます。
さらに、手のひらや脇の下、足の裏など汗が気になる部位に施術すると、汗腺の働きが抑えられて多汗症の改善も期待できるでしょう。ボトックスは各部位の悩みに合わせた施術が可能で、多くの方にとって実用的な治療法です。
ボトックスに期待できる効果
ボトックス注射は、しわの改善や多汗症の改善など、多くの効果があります。ボトックスに期待できる主な効果は、以下のとおりです。
- 各部位のしわの改善
- 小顔効果
- 口元の改善
- 多汗症の改善
- 肩こりの改善
- ふくらはぎの改善
期待できる効果をそれぞれ詳しく解説します。
各部位のしわの改善
ボトックスは各部位のしわの改善効果が期待できます。顔の各部位にできるしわは、年齢や表情筋の動きが関係しています。ボトックスを注入して過剰な筋肉の動きを抑えることで、しわが目立ちにくくなるでしょう。
特に、眉間の縦じわや額の横じわ、目尻の笑いじわなど、顔の印象に影響するしわに効果的です。施術後は徐々に効果を発揮するため、初めての方でも無理なく自然な若返りが期待できます。
小顔効果
ボトックスは施術部位によって小顔効果も得られる施術で、顔の輪郭をシャープに見せたい方に人気です。エラの筋肉である「咬筋(こうきん)」にボトックスを注射することで、咬筋が縮小して顔全体がすっきりした印象に変わります。
さらに、筋肉の張りが抑えられることで、ゴツゴツしたフェイスラインから丸みのあるなめらかなフェイスラインへの変化も期待できます。ボトックスは咬筋の張りが原因で顔が大きく見えている方に適している施術です。
口元の改善
ボトックスは口角を上げたり、ガミースマイルを改善したりと、口元の改善の効果もあります。ガミースマイルとは、笑った時に歯茎が多く見える状態のことです。小鼻の横やほうれい線に沿ってボトックスを打つことで、鼻の下の筋肉である「上唇挙筋(じょうしんきょきん)」の動きを抑えます。
また、口角にボトックスを打つことで、口角が上がりやすくなり、リフトアップ効果が期待できます。口角が上がると明るくて優しい印象を与えるだけでなく、若々しく見られるでしょう。
多汗症の改善
ボトックスは多汗症の改善の効果も期待できます。脇の下や手のひら脇の下や手のひらに注射することで、交感神経から汗腺への伝達が遮断されます。それにより、汗腺の働きが抑えられ、汗の分泌を減少させることが可能です。
多汗症が改善することで、発汗による汗染みや不快感が軽減でき、生活の質の向上が期待できます。施術後は、服の汗じみやにおいを気にせずに過ごせるため、社会生活での自信も得られるでしょう。
肩こりの改善
ボトックスは、肩こりに悩む方への治療としても利用されています。肩の筋肉にボトックスを打つことで筋肉の緊張が緩和され、痛みや不快感が軽減されます。デスクワークやスマートフォンの使用など、日常的に肩こりを感じる生活を送る方にとって、肩ボトックスはとても効果的な施術です。
また、筋肉がリラックスすることで、肩周りが軽くなり、姿勢の改善にもつながります。定期的に施術を受けることで、肩こりの予防にも役立ち、快適な日常生活を送れるでしょう。
ふくらはぎの改善
ふくらはぎの筋肉にボトックスを注射することで、筋肉が緩和され、足がほっそりと引き締まった印象に変わります。特に、筋肉の発達が原因でふくらはぎが太く見える方や、美脚を目指したい方に適した施術です。
ふくらはぎが細くなると全身のシルエットも整い、パンツやスカートがきれいに着こなせるようになります。短期間で効果が現れるため、足の露出が増えるシーズン前の施術にもおすすめです。
ボトックスの効果はいつから現れる?ピークに達する期間も紹介
ボトックスの効果は、施術後すぐに現れるものではなく、時間をかけて徐々に現れてきます。 ここでは、ボトックス効果が出始める時期や効果がピークに達する時期を解説します。
施術後3〜4日経過すると効果を実感できる
ボトックスの施術後は、3~4日ほど経過すると効果が現れ始めます。このタイミングで、しわが目立たなくなったり、フェイスラインの引き締まりも感じたりするでしょう。
まだ初期段階ではありますが、表情が柔らかくなり肌が若々しく見えるなど、期待する効果を少しずつ実感できます。次第にボトックスの効果が強まっていくでしょう。
ただし、効果が出始める時期には個人差があり、2日程度で現れる人もいれば、1週間経過してから現れる人もいるため、一概には言えません。
ボトックスの効果のピークは施術後2週間経過したころ
ボトックスの効果は施術後2週間ほどでピークに達します。ピーク時に感じられる主な効果は以下のとおりです。
- しわが目立たなくなり表情が柔らかくなる
- フェイスラインがすっきりとしてシャープな印象になる
- 顔の輪郭が一回り小さく感じられる
- 肩の筋肉の張りが改善され肩が軽くなる
施術部位によって期待できる効果は異なりますが、期待する効果が最大限に感じられます。人によっては、1ヶ月ほど経過してからピークに達する場合もあるため、焦らずにピーク時を待つと良いでしょう。
ボトックスの効果が持続する期間とは?
ボトックスの効果が持続する期間は、一般的には3〜6ヶ月程度です。この期間中は施術部位の筋肉がリラックスした状態になり、しわの改善やフェイスラインの引き締め効果を保てるでしょう。その後は、徐々に効果が薄れていきます。
具体的な持続期間には個人差があり、以下の要素によって変わる可能性があります。
- 施術部位
- 筋肉の大きさや発達の度合い
- 生活習慣
持続期間を長く保つためには、適切なアフターケアと定期的な施術が必要です。
ボトックスの効果を長持ちさせる方法
ボトックスの効果をより長く保つためには、施術後のケアが非常に重要です。効果を長持ちさせる方法は、以下のとおりです。
- 施術した部位にできるだけ触れない
- 定期的にボトックスの施術を受ける
- 施術後3日はサウナや激しい運動を避ける
- 自分に合う製剤を選ぶ
- 他の美容医療を併用する
それぞれのポイントを、詳しく解説します。
施術した部位にできるだけ触れない
ボトックスの施術後は、注射した部位に触れたり、マッサージをしたりしないことが大切です。触れることでボトックスが意図しない場所に拡散し、効果が弱まったり、不自然な仕上がりになったりする可能性が高まります。
特に、施術当日はボトックスが体に馴染んでいないため、触れたり圧をかけたりすることを避けるように意識して過ごしましょう。
定期的にボトックスの施術を受ける
ボトックスの効果は一時的なため、効果を持続させるには定期的な施術が必要です。通常、3〜4ヶ月ごとに効果が感じられなくなります。効果を感じにくくなった時期に再び施術することで、筋肉の動きが抑制され続けるため、より長期的な効果を維持できるでしょう。
定期的に施術すると、徐々に筋肉が縮小されていくため、より少量で効果を保てるようになる場合もあります。
施術後3日はサウナや激しい運動を避ける
ボトックス注射後は、血行が良くなるサウナや激しい運動を控えることが重要です。ボトックスは熱に弱く、施術後に体温が上がると効果が薄れる可能性があります。
また、血流が増えることでボトックスが意図しない部位に移動してしまい、効果が不安定になる可能性もあります。特に、施術後3日間は、激しい運動や温泉などの体温が上がる行為を避けるように心がけましょう。
自分に合う製剤を選ぶ
ボトックス製剤にはアラガン社製、韓国製などさまざまな種類があり、持続期間や効果の現れ方が異なります。カウンセリングで自身の体質や目的に合った製剤を選ぶことが大切です。
適切な製剤を選ぶことで、期待する効果が得られるだけでなく、効果の持続期間も長くなるでしょう。取り扱っている製剤が豊富なクリニックや施術前にしっかりとカウンセリングできるクリニックを選ぶことをおすすめします。
他の美容医療を併用する
ボトックスは他の美容施術と併用することで相乗効果が期待できる場合があります。ボトックスは筋肉にのみ作用する施術です。他の美容医療と組み合わせることで、より高い効果が期待できるでしょう。
たとえば、肌の引き締め効果がある「ハイフ(HIFU)」や、ヒアルロン酸注入などを組み合わせると、顔全体のリフトアップやしわの改善効果が期待できます。理想の姿をもとに、医師と相談しながら決めることをおすすめします。
ボトックスの副作用
ボトックス施術には軽微な副作用が生じることがあります。通常は一時的で、数日以内に解消されることが多いです。代表的な副作用は以下のとおりです。
- 施術後に軽い頭痛が生じる
- 注射部位に赤みや腫れが見られる
- 施術部位の筋力が一時的に弱まる
- 表情が少し固まる
これらの副作用は一時的なものですが、施術後に長く続くようであれば、医師に必ず相談しましょう。また、施術前に副作用を確認し、リスクを理解したうえで受けることも大切です。
ボトックスとハイフは併用できる?おすすめの順番を紹介
ボトックスとハイフ(HIFU)は併用が可能であり、それぞれの特性を活かした順番で行うことで、引き締め効果としわ改善効果を最大化できます。両方の効果を十分に発揮するためには「ハイフを行った後にボトックスを打つ」という順番がおすすめです。
ハイフは肌の深部に熱エネルギーを与えてリフトアップを促すため、肌のたるみが気になる方に適しています。ボトックスは熱に弱いため、ボトックスを打った後にハイフをすると効果が半減する可能性があります。
施術の順番は、実際に受けるクリニックのカウンセリングで医師と相談すると良いでしょう。
まとめ
この記事では、ボトックスの効果や持続期間などについて解説しました。ボトックスは、しわ改善や小顔効果、多汗症改善など、美容医療の幅広い用途に応えられる施術です。
ただし、施術後のケアが重要であり、施術部位に触れないことや定期的な施術、適切な生活習慣が大切です。期待する効果が得られるように、適切な量や体質に合う製剤を選びましょう。
この記事を参考に、医師と相談しながら自分に最適な施術プランを検討してみてください。ボトックスを上手に取り入れて、理想の美を手に入れましょう。

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