
加齢や日常生活から、眉上はシワができたり膨らんだりしやすい部分です。そうしたシワを消したり薄くしたりする治療法として、近年注目を集めているのが、ボトックス注射です。しかし、眉上にボトックス注射と聞いても、どういった治療なのか分からない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そうした眉上ボトックスについて解説します。メリットやデメリット、注意点などを解説するので、どういった美容医療なのか知識を深めて美容について考える時の参考にしてください。
目次
眉上ボトックスとは?
眉上ボトックスとは、眉の上にある眉丘筋という筋肉にボトックス注射を行い、筋肉の動きを抑制する施術です。これにより、額のシワや眉間のしわを改善し、眉の形を整える効果が期待できます。
近年、眉上ボトックスは美容クリニックで手軽に受けられる施術として注目されています。施術時間が短く、ダウンタイムも少ないため、忙しい方でも受けやすいからです。しかし、適切な量や施術方法を選ばないと、不自然な仕上がりになる可能性もあるため、信頼できるクリニックでの施術が重要です。
眉丘筋とは
眉丘筋(びきゅうきん)は、眉のすぐ上に位置する筋肉で、表情を作る際に重要な役割を果たします。特に、驚いた時や眉を上げる動作で使われ、日常的に動かすことで発達する筋肉です。
日常生活で動くことの多い眉丘筋ですが、過剰に発達すると以下のような問題が生じる可能性があります。
- 眉の上に余計な膨らみができる
- 額のシワが深くなる
- 眉と目の間が狭まり、重たい印象になる
このような状態を改善するために、眉上ボトックスが有効です。ボトックスにより筋肉の動きを抑え、すっきりとした額やナチュラルな眉の形を維持できます。
ボトックスとは
ボトックスとは、ボツリヌス毒素を主成分とする注射製剤で、筋肉の過剰な動きを抑制する効果があります。美容医療では、しわ取りや小顔効果を目的に、広く使用されています。
ボトックスの主な効果
- 筋肉の緊張を和らげ、シワを軽減
- 余計な筋肉の動きを抑制し、ナチュラルな表情を作る
- 小顔効果やフェイスラインの引き締め
眉上ボトックスの場合、眉丘筋の動きをコントロールすることで額や眉周りのシワを防ぎ、スムーズな表情を作れます。ただし、適量を超えると不自然な仕上がりになるため、経験豊富な医師による施術が推奨されます。
Wクリニックでは、眉上へのボトックス注射の施術も行っています。以下のページで治療内容を詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
眉上ボトックスをおすすめする方
眉上ボトックスは、特定の悩みを抱えている方にとって非常に有効な施術です。以下のような方に特におすすめです。
- 若い印象を取り返したい方
- 眉上がふくらんでいる方
- 額や眉間のシワが気になる方
- 短いダウンタイムで改善したい方
若い印象を取り返したい方
加齢とともに額のシワが深くなり、表情が老けて見えることがあります。眉上ボトックスの施術を受けることで、額の筋肉の動きを抑制し、シワを軽減することが可能です。額のシワが目立たなくなれば、ナチュラルで若々しい印象を取り戻すことができます。
さらに、シワが目立たなくなることでメイクが映えやすくなります。眉上のふくらみやシワで重めになっていた表情が、柔らかく見えるでしょう。年齢を重ねたときの顔の印象を若々しく見せたい方は、眉上にボトックスを注射してみましょう。
眉上がふくらんでいる方
眉丘筋が過度に発達していると、眉の上が不自然に盛り上がることがあります。これは、表情のクセによるものです。眉上が膨らみ過ぎていると、見た人にキツい印象を与えることもあります。さらに、メイクが整わず、眉の形が乱れることも少なくありません。
しかし、眉上ボトックスを用いることで筋肉の動きを制御し、スッキリとした額の形を作れます。特に、前髪を上げたスタイルにすると眉上の膨らみが目立つ方や、写真を撮ると眉上の盛り上がりが気になる方には効果的です。眉上の膨らみが気になる方は、ボトックス注射を検討してみてください。
額や眉間のシワが気になる方
表情の動きによって、額や眉間に深いシワが刻まれることがあります。額や眉間のシワは、日常的な顔の動きでついてしまうものです。これを放置するとシワが固定化し、改善が難しくなることもあります。また、見る人によっては顔が疲れたり老けたりして見えるでしょう。
こうした症状で悩んでいる方でも、ボトックスを注射することで筋肉の収縮を抑え、シワの形成を防げます。シワが薄い段階でボトックス注射をすることで、将来的に深くなることを防げるため、額や眉間のシワが気になる方は検討してみてください。
短いダウンタイムで改善したい方
眉上ボトックスは、施術時間が短く、ダウンタイムもほとんどありません。また、施術後すぐに日常生活に戻ることができるため、忙しい方や長期間の休暇を取れない方にも適した美容施術です。施術後のメイクやスキンケアも通常通り行えるため、特別なケアが不要なのもメリットの一つです。
美容医療の治療では、施術時間やダウンタイムが長くかかる治療方法もあります。しかし、注射するだけのボトックスであれば、施術にかかる時間もダウンタイムも短期間です。そのため、生活への影響を最小限に抑えて顔の印象を変えられます。
眉上ボトックスのメリット
眉上ボトックスは表情の印象を大きく変える施術です。ここでは、施術の効果以外に眉上ボトックスにどのようなメリットがあるのか解説します。以下のようなメリットを知識として身につけて、施術を検討する際の参考にしてください。
日帰りで施術を受けられる
眉上ボトックスは、日帰りで施術を受けて帰宅できる点がメリットです。なぜなら、眉上にボトックス製剤を注射するだけなので、切開などが必要ないからです。顔の一部に注射をするだけなので、施術時間はわずか10〜15分程度で、麻酔もほとんど必要ありません。
さらに、施術後すぐに日常生活に戻ることができ、仕事や家事に支障をきたすことなく受けられる点も大きな利点です。日常生活への影響を小さくしたい方におすすめの方法といえます。
気づかれにくい
眉上へのボトックス注射は、施術をしたことを周りの人から気づかれにくい点もメリットとして挙げられます。ボトックスは自然な仕上がりになりやすいため、施術後も周囲にはなかなか気づかれません。
注射をするだけなので顔全体の印象を大きく変えずに、眉周りのシワや膨らみを改善できます。そのため、ナチュラルな若々しさを維持できます。メイクのノリが良くなり、表情も柔らかくなるため、印象が良くなるでしょう。
元に戻せる
眉上ボトックスは、施術後に元に戻せるという点、メリットです。なぜなら、ボトックスの効果は永続的ではなく、約3〜6ヶ月ほどで徐々に元の状態に戻るからです。そのため、施術を受けて仕上がりが気に入らなくても、数か月待てば自然と元の状態に戻ります。
そのため、気軽に試せる点が大きなメリットであり、「もし仕上がりが気に入らなくても時間が経てば元に戻る」という安心感があります。定期的に施術を受けることで、シワの予防効果も期待できます。
眉上ボトックスのデメリット
眉上へのボトックス注射にはメリットもありますが、その分デメリットもあります。ここからは、眉上ボトックスにどのようなデメリットがあるかを解説します。どういったデメリットがあるかを理解して、施術を受ける際の参考にしてください。
効果が永続的ではない
眉上ボトックスは、効果が永久に続かないことがデメリットとして挙げられます。後から修正できるという点ではメリットになりますが、効果を永続させたい方にとっては、デメリットとなります。
眉上ボトックスの効果が持続する期間は、一般的に3〜6ヶ月程度です。そのため、持続的な改善を望む場合は、定期的な施術が必要です。特に、初めて受ける方は、自分に適した頻度や施術方法を医師と相談することが重要です。
追加の施術が必要な場合がある
眉上ボトックスは、追加の施術が必要になる場合があります。なぜなら、ボトックスの注入量や施術の仕方によっては、理想の結果が一度の施術で得られないことがあるからです。カウンセリングや診断を経て、実際に施術しても、理想したとおりの仕上がりになるとは限りません。
過剰に注入すると不自然な表情になるリスクがあり、控えめに施術することが一般的です。そのため、経過を見ながら追加の施術を行うケースもあります。
表情の動きが鈍くなる
眉上にボトックスを注射することで、表情の動きが鈍くなることがある点もデメリットです。なぜなら、ボトックスは筋肉の動きを抑制するため、注入量が多すぎると表情が不自然になることがあるからです。
特に、眉の動きが制限されすぎると、表情が硬く見えることもあります。表情の動きを制限することなく理想の仕上がりに近づけるためには、経験豊富な医師との入念なカウンセリングと適正量の調整が重要です。
眉上ボトックスのダウンタイム
眉上ボトックスは、施術時間やダウンタイムが短い治療方法です。しかし、ダウンタイムがゼロというわけではありません。ここでは、ダウンタイムがどれくらいあるのか、どういった点に注意すればよいのかを解説します。
ダウンタイム期間
眉上ボトックスのダウンタイムは比較的短く、通常は数時間から1〜2日程度で落ち着きます。施術直後に軽い赤みや腫れが生じることがありますが、多くの場合、数時間以内に改善されます。
また、まれに内出血が起こることもありますが、1週間程度で目立たなくなるケースが一般的です。施術から何週間経っても腫れや赤み、内出血が収まらない場合は、クリニックに相談しましょう。
ダウンタイム中の注意点
眉上にボトックスを注射した後のダウンタイム中は、以下の点に注意しながら生活しなければいけません。
- 施術当日は激しい運動や長時間の入浴を避ける
- 施術部位を強くこすったりマッサージしない
- アルコール摂取は控える
- メイクは施術後数時間は控え、清潔な状態を保つ
特に、ボトックスは施術後に皮膚に均等に広がるため、不適切なケアを行うと効果が偏る可能性があります。正しいケアを心掛けることで、より良い結果を得られるでしょう。
眉上ボトックスの持続期間
眉上ボトックスの効果は、一般的には3〜6ヶ月程度持続します。効果の持続期間には個人差がありますが、初めての施術では3〜4ヶ月で効果が薄れ始めることもあります。定期的な施術で持続時間を長くすることが可能なため、維持したい方は薄れてきたらクリニックで医師に相談しましょう。
持続期間を延ばすためには、以下のような点に注意しましょう。
- 施術後の適切なスキンケアを行う
- 適切な間隔で施術を受ける
- 生活習慣(睡眠や食事など)を整える
これらを意識することで、ボトックスの効果を長持ちさせ、より自然な仕上がりを維持できます。
眉上ボトックスの注意点
眉上ボトックスを受ける際には、いくつかの重要なポイントがあります。施術の成功と安全性を確保するために、次の2点について把握しておきましょう。
- 使用する製剤の安全性を確認する
- 施術する医師の技量で仕上がりが変わる
使用する製剤の安全性を確認する
ボトックスにはさまざまな種類の製剤がありますが、安全性の高い正規の製剤を使用することが重要です。安価な製剤は効果が弱かったり、持続期間が短かかったりします。あるいは副作用のリスクが高い可能性があるため、信頼できるクリニックで正規品を使用しているか確認しましょう。
ボトックス注射で使用される製剤は、アメリカのアラガン社製や韓国製が有名です。しかし、アラガン社製のボトックス製剤は、厚生労働省の認可を受けています。より安全性にこだわりたい方は、そちらを使用するクリニックを選びましょう。
施術する医師の技量で仕上がりが変わる
ボトックスは医師の技量によって仕上がりが大きく左右される施術です。ボトックス注射自体は難易度が高い施術ではありませんが、経験不足な医師の場合、適正量を注射できないこともあります。
過剰に注入すると不自然な表情になることがあり、逆に少なすぎると十分な効果が得られません。そういった失敗を避けるために、経験豊富な医師を選び、施術前にしっかりとカウンセリングを受けることが重要です。
まとめ
この記事では、眉上ボトックスのメリットやデメリットなどについて、解説しました。眉上ボトックスは、額や眉のシワを改善し、より若々しい印象を与える施術です。短時間で受けられ、ダウンタイムも少ないため、多くの方にとって手軽に試せる美容治療です。
一方で、効果は永久ではなく、維持するためには定期的な施術が欠かせません。また、施術の安全性を確保するために、信頼できるクリニックや経験豊富な医師を選ぶことが不可欠です。正しい知識を持ち、慎重にクリニックを選び、満足のいく仕上がりを実現しましょう。

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