脇ボトックスは、多汗症や汗の臭いに悩む方におすすめの施術です。そんな脇ボトックス注射について「どのような効果が期待できるのだろうか」「どれくらい効果が持続するのか知りたい」と思う方は多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、脇ボトックスの期待できる効果や持続期間、施術のメリット・デメリット、料金相場を詳しく解説します。また、脇ボトックスがおすすめな人や施術の流れ・後悔しないためのポイントも併せて紹介します。

この記事を読めば、脇ボトックスについて詳しく理解できるので、施術を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

脇ボトックスとは

脇ボトックスは、ボツリヌストキシンという成分を注射し、汗腺の働きを一時的に抑制する施術です。多汗症治療として用いられ、脇の汗や臭いに悩む方にとって強い味方となります。ボトックスの効果により、汗腺を刺激する神経伝達物質の放出を抑え、発汗を減らせます。

脇ボトックスは施術時間が短く、施術後すぐに普段通りの成果を送れるのが特徴です。一般的には、クリニックで30分程度の時間を確保するだけで、過剰な発汗を効果的に改善できます。また、メスを使わないため傷跡が残る心配がなく、美容面でも安心して施術を受けられます。

脇ボトックスに期待できる効果

脇ボトックスで得られる効果には、以下のようなものがあります。

  • 発汗抑制
  • 汗の臭いの軽減
  • 衣類の汗染みの軽減

脇ボトックスは汗腺の働きを弱めることで、脇の発汗を抑えます。汗染みやべたつきが軽減され、快適な生活を送れるようになるでしょう。

また、汗の臭いの元となる成分を減少させられるため、臭いも軽減できます。制汗剤やデオドラントだけでは、対処しきれない人におすすめです。

脇ボトックスは多汗症に悩む方だけでなく、汗や臭いを抑えたいと考える方にもおすすめの施術となっています。

脇ボトックスの効果はいつから現れる?持続期間も解説

脇ボトックスの効果は、施術後2日〜3日程度で徐々に現れ始めます。その後、1週間〜2週間で効果をしっかりと感じられるようになります。なお、一度の施術で得られる効果の持続期間は、約4ヶ月〜6ヶ月が一般的です。

しかし、効果の持続期間は汗腺の働きや、生活習慣によって変動するため、適切なタイミングでの再施術が推奨されます。継続的に治療を受けることで、より安定した結果が得られるでしょう。

脇ボトックスのメリット

脇ボトックスには、以下のようなメリットがあります。

  • 短時間で施術できる
  • 傷跡が残りにくく目立たない
  • 痛みが少ない
  • ダウンタイムがほとんどない

それぞれ詳しく解説します。

短時間で施術できる

脇ボトックスのカウンセリングから施術までにかかる時間は、1時間以内で終わる場合がほとんどです。施術のみでは、約15分〜30分で終わります。仕事の休憩中や帰宅前など、忙しいスケジュールの合間にも施術を受けられるのが特徴です。

予定の多い方や、日中のスケジュールを崩したくない方にとって、短時間の施術は非常に適しているといえるでしょう。また、他の美容施術と比べて準備時間も少なく、気軽に始められる点も支持されています

傷跡が残りにくく目立たない

脇ボトックスは注射で薬剤を注入するため、メスを使用する手術と異なり、傷跡がほとんど残りません。注射針の跡もすぐに消えるため、肌を見せる機会が多い方でも安心して受けられます。

施術を受けたことを周囲に知られたくない方や、自然な仕上がりを求める方にもにも適している施術です。

痛みが少ない

脇デトックスは34Gや30Gの注射針を使用するため、施術時の痛みが少ないのが特徴です。施術を受けた多くの方は「蚊に刺された程度」と表現しています。

痛みが苦手な方でも、クリニックの多くが麻酔クリームを用意しているため、痛みを和らげることが可能です。

ダウンタイムがほとんどない

脇ボトックスは、日常生活への支障はほとんどありません。まれに、軽度の腫れや赤みが出ることがありますが、数日程度で治まるケースがほとんどです。

施術後すぐにシャワーや運動が可能なため、忙しい方でも気軽に受けられます。また、施術後のケアは特別な制限が少ないため、普段の生活リズムを変える必要がありません。

施術を受けた当日から普段通りの生活を送れるのも、脇ボトックスが選ばれる理由の1つです。

脇ボトックスのデメリット

脇ボトックスは多くのメリットがある一方で、注意すべきデメリットも存在します。施術を受ける前に、デメリットもしっかり理解しておくことが重要です。

ここからは、脇ボトックスのデメリットを紹介します。

効果が持続しない

脇ボトックスの効果は一時的であり、持続期間は通常4ヶ月〜6ヶ月程度です。そのため、汗を抑える効果を長く維持するためには、定期的な施術を受ける必要があります。一度、施術を受けた後も効果が切れるタイミングで、再施術を計画する必要があります。

効果の持続期間には個人差があり、生活習慣や体質によっては短期間で効果が最大限得られない可能性もあります。定期的にクリニックに通う時間や、費用を前もって考慮しておくことが大切です。

また、コスト面でも継続的な支出を考慮しなければならない点がデメリットといえます。

即効性がない

脇ボトックスの効果が実感できるのは、施術後2日〜3日経過してからです。さらに、効果がピークに達するまでには、1週間〜2週間かかります。そのため、即効性を期待している場合は注意が必要です。

急なイベントや特別な日の直前に施術を受けても、十分な効果が得られない可能性があります。夏のピークシーズンや結婚式など、特定の日程に合わせたい場合には早めのスケジュール調整が必要です。事前に医師と相談して施術計画を立てることをおすすめします。

副作用が現れる可能性がある

脇ボトックスは比較的安全な施術とされていますが、副作用がないわけではありません。施術後に一時的な腫れや赤み、内出血が現れることがあります。また、注射部位に違和感や軽い痛みを感じる方もいます。

副作用のリスクを提言するためには、信頼できる医療機関で施術を受けることが重要です。

施術箇所以外の部位の汗が増える可能性がある

脇ボトックスで脇汗が抑制されると、手や背中などの発汗が増加する「代償性発汗」がみられる可能性があります。

代償性発汗は、すべての方に起こるわけではありませんが、可能性がある点を理解しておくと安心です。代償性発汗は日常生活に支障をきたすほどではないケースが多いですが、気になる場合は施術前に医師に相談することをおすすめします。

施術後の変化に対するアフターフォローが充実しているクリニックを選ぶと安心です。

脇ボトックスがおすすめな人

脇ボトックスは、以下の悩みを抱える方に適しています。

  • 過剰な脇汗に悩んでいる
  • 汗染みによる衣類のダメージを減らしたい
  • 制汗剤やデオドラントが効果を感じられない
  • 手術などの大がかりな治療は避けたい
  • 短時間で負担の少ない施術を希望している

上記に当てはまる方は、脇ボトックスが有効な解決策となります。夏場やスポーツをする機会が多い方にとっては、生活の質を向上させる効果が期待できるでしょう。

脇ボトックスの相場は製剤の種類や量で異なる

脇ボトックスの1回あたりの料金は、3万〜8万円程度が相場です。製剤の種類や注入する薬剤の量によって金額が変動します。

製剤の価格はアラガン社のボトックスや韓国製の製品など、ブランドによって価格に違いがあります。注入量が増えるほど料金も高額になるため、症状の程度や希望に応じて医師と相談して決定することが重要です。

初回割引やキャンペーンを行っているクリニックも多いため、複数の施設で料金プランを比較することで、費用を抑えることが可能です。

ただし、クリニックを選ぶ際は、価格だけで判断するのではなく、医師の技術やクリニックの信頼性も考慮しましょう。

脇ボトックスの施術の流れ

脇ボトックスの施術の流れは、以下のとおりです。

  1. カウンセリング
  2. 麻酔処置
  3. 薬剤の注入
  4. 施術後の説明

カウンセリングでは施術の流れや効果、副作用について医師から詳しく説明を受けます。施術を別日にする場合は、次回の予約を取って帰宅となりますが、同日に施術を受ける場合は、必要に応じて麻酔クリームを塗布します。

麻酔が効いてきたら、医師が薬剤を注入していきます。施術時間は、15分〜30分程度です。

施術後は、アフターケアに関する注意点や、効果が現れるタイミングについて説明を受けます。カウンセリングの段階で医師に不安を相談し、納得したうえで施術を受けることが大切です。

脇ボトックスで後悔しないためのポイント

脇ボトックスを受ける際、後悔しないためには事前に注意点や施術後のケアをしっかり理解しておくことが重要です。施術に適していない人や注意すべき生活習慣について知ることで、安心して施術を受ける準備が整います。

ここからは、脇ボトックスで後悔しないためのポイントを詳しく解説します。

施術を受けられない人は他の施術を検討する

脇ボトックスは安全性の高い施術ですが、施術を受けられない方もいます。以下に該当する方は、施術を受けられない可能性が高いため、他の施術を検討するのが良いでしょう。

  • 妊娠中や授乳中の方
  • ボトックス成分にアレルギーがある方
  • 神経や筋肉に関わる疾患を抱える方など

施術が可能かどうかは医師の診断に基づくため、カウンセリングで詳しく相談することをおすすめします。

施術後は激しい運動やサウナを控える

脇ボトックスを受けた後は、薬剤が安定するまでに数日要します。施術後、数日間は激しい運動やサウナの利用は控えると安心です。血行を促進する上記の行為は、薬剤が意図しない箇所に広がる可能性があるため注意しましょう。

血行が促進されると、腫れや赤みが助長するリスクがあります。施術後はリラックスした環境で過ごし、体を休めることが大切です。また、施術後の数日間は、アルコールの摂取も控えることが推奨されています。

施術箇所をできる限りこすらないで過ごす

施術後のケアとして、注射箇所をこすらないよう注意して過ごすことが重要です。摩擦すると注入した薬剤が意図しない方向に広がる可能性があります。

タイトな衣類や締め付けの強い下着は避け、柔らかい素材の衣服を選び、汗を吸収しやすい服装で過ごすのが良いでしょう。

脇ボトックスのよくある質問

施術を受ける際には、不安や疑問を事前に解消することが大切です。最後に、脇ボトックスに関するよくある質問を紹介します。

脇ボトックスはワキガや脇の臭いに効果ないって本当ですか?

脇ボトックスは発汗を抑える効果がありますが、ワキガや臭いの直接的な治療法ではありません。ただし、汗が減ることで臭いの元となる細菌の繁殖を抑える効果が期待できます。

そのため、軽度のワキガや汗の臭いが気になる方には、一定の効果が見られる可能性があるでしょう。

根本的なワキガの治療を望む場合には、外科的治療やレーザー治療などの専門的なアプローチが必要です。ワキガに悩んでいる場合は、自分の症状や希望に応じた最適な治療法を選択することが重要です。

脇ボトックスを打ち続けるとデメリットはありますか?

脇ボトックスを定期的に受けることは問題ありませんが、長期間にわたり頻繁に施術を行うと、ボトックスへの耐性が生じることがあります。耐性ができると効果が薄れたり、より多くの薬剤が必要になったりする可能性があるため注意が必要です。

脇ボトックスは定期的な施術が必要になるため、費用が積み重なる点もデメリットといえます。さらに、施術を続けるうちに代償性発汗が強まる可能性も否定できません。

施術のタイミングは、医師と相談しながら決めるのが良いでしょう。

脇ボトックスは失敗する可能性がありますか?

脇ボトックスは安全性が高い施術ですが、失敗の可能性がまったくないわけではありません。医師の技術不足によって、効果が十分に現れない・薬剤が均一に広がらずムラができるなどの症状がみられる可能性があります。

失敗を防ぐためには、経験豊富な医師が在籍する信頼できるクリニックで施術を受けることが重要です。失敗のリスクを最小限に抑えるために、クリニック選びに時間をかけるようにしましょう。

まとめ

この記事では、脇ボトックスの効果や持続期間・メリット・デメリットなどを解説しました。脇ボトックスは、多汗症や脇の汗の臭いに悩む方にとって効果的な治療法です。施術は短時間で済み、痛みやダウンタイムが少ない点が大きなメリットです。

さらに、汗や臭いの軽減、衣類のダメージ防止などの効果も期待できます。脇ボトックスの料金は製剤や注入量によって異なるため、信頼できるクリニックで適切なプランを選ぶことが重要です。

この記事を参考に、メリット・デメリットをしっかり把握し、後悔することのないよう、信頼できるクリニックを選びましょう。

足立 真由美
この記事の監修者 医療法人 涼葵会 理事長 足立 真由美
美容医療の豊富な経験から美容医療の枠を超え、東洋医学・アーユルベーダ等のホリスティック医療を展開。「美は健康な身体から」をテーマに、美容クリニックとは思えない多彩なアプローチで、最新の美を提供する。
免責事項
  • ・本コンテンツの情報は、充分に注意を払い信頼性の高い情報源から取得したものですが、その正確性や完全性を保証するものではありません。
  • ・本コンテンツは一般的な情報の提供を目的としています。医療上のアドバイスや診断、治療に関しては、必ず医療従事者にご相談ください。
  • ・本コンテンツの情報は、その情報またはリンク先の情報の正確性、有効性、安全性、合目的性等を補償したものではありません。
  • ・本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。