
ボトックス注射は、気軽にしわ改善や小顔効果が期待できる美容施術です。手軽に受けられ、ダウンタイムも少ないため、忙しい方でも気軽に施術を取り入れられるのが魅力です。
その一方で、施術に伴う失敗やリスクを心配する声も少なくありません。安心して施術を受けるためにも、リスクや対策について正確な情報を把握しておくことが大切です。
この記事では、ボトックス注射の代表的な失敗例を7つ紹介します。リスクや失敗を防ぐためのポイントもお伝えしていますので、ボトックス注射を検討している方はぜひ参考にしてください。
目次
ボトックス注射とは
ボトックス注射とは、ボツリヌス菌から抽出したタンパク質を皮膚の内部に注入する美容施術です。
ボトックス注射を行うことで筋肉の動きを抑制し、小顔効果やリフトアップ、しわ改善など、幅広い美容効果が期待できます。また、多汗症や肩こりの軽減など、医療目的で使用されるケースも多いです。
施術時間やダウンタイムが短いため、忙しい方でも気軽に受けられるのが特徴です。ただし、効果は約3〜6ヶ月で薄れるため、効果を持続させるには定期的に施術を受ける必要があります。
ボトックス注射を受けられる部位
ボトックス注射を受けられる代表的な部位は以下のとおりです。
- 眉間
- 額(おでこ)
- 鼻
- 目尻
- エラ
- 顎
- 首
- 肩
- 脇
- 手のひら
- 足の裏
- ふくらはぎ
顔や体のさまざまな悩みに対応できる汎用性の高さが、ボトックス注射の大きな魅力です。たとえば、眉間や額にボトックスを打つことでしわが目立たなくなり、若々しい印象になります。
また、エラやふくらはぎに注入することで、筋肉の張りが緩和され、小顔効果や脚痩せ効果が得られます。施術部位によって期待できる効果は異なるため、自分の目的に合った部位を選ぶことが重要です。
ボトックス注射の失敗例7選
ボトックス注射は、注射を打つだけでしわ改善や小顔効果が得られる簡単な美容施術です。しかし、注入する箇所や深さ、量を間違えると失敗のリスクが高まります。
ここでは、ボトックス注射の失敗例を7つ紹介します。
表情が不自然になる
ボトックス注射の失敗例に、表情が不自然になるというケースがあります。注入量や注入箇所を誤ったことで、筋肉が過度に抑制されてしまうことが主な原因です。結果として、笑顔がぎこちなく見えたり、自然な表情が作りにくくなったりすることがあります。
リスクを防ぐためには、経験豊富な医師による正確な施術が必要です。実績が豊富で信頼できるクリニックを選び、施術前のカウンセリングで不安や懸念点についてしっかり相談することが大切です。
まぶたが重くなる
まぶたが重くなることも、ボトックス注射の失敗例の1つです。
まぶたは、眼瞼挙筋や眼輪筋、前頭筋などの筋肉によって引き上げられています。しかし、ボトックスがこれらの筋肉に過剰に作用すると、筋肉の動きが抑制され、まぶたが重く感じる原因となります。
特に、額や眉間はまぶたが重くなるリスクが高い箇所です。額のしわ改善を目的にボトックスを注入した場合、前頭筋の動きが抑えられすぎることで眉が下がり、まぶたが重く見えることがあります。
皮膚が凹凸になる
ボトックス注射後に、皮膚に凹凸ができるケースもあります。これは、医師がボトックスを適切な箇所に適量を注入しなかったことが原因と考えられます。
特に、エラなどの輪郭部位は、凹凸が目立ちやすい場所です。そのため、小顔やフェイスラインを整える目的で施術を受ける際は注意が必要です。
ボトックス注射の効果は3〜6ヶ月ほどで薄れるため、凹凸の症状も時間が経つにつれて徐々に落ち着きます。自然で美しい仕上がりを得るためには、経験豊富な医師が在籍する信頼できるクリニックで施術を受けることが大切です。
皮膚がたるむ
ボトックスの作用で筋肉が萎縮するため、皮膚がたるむケースがあります。
特に、エラへのボトックス注入で起こりやすく、筋肉が縮小することで皮膚が余り、たるみとして目立ちやすくなります。また、年配の方や皮膚が薄い方、皮膚の弾力性が低い方も皮膚にたるみが生じやすいです。
美しさを追求するための美容施術であるにもかかわらず、皮膚のたるみが生じてしまうのは避けたいトラブルです。信頼できる医師やクリニックを選び、施術前のカウンセリングでリスクや仕上がりについてしっかりと確認しましょう。
スポックブローが起こる
眉や額のしわ改善のためにボトックスを注入すると、眉の外側が吊り上がり、不自然な表情になることがあります。
この症状は「スポックブロー」と呼ばれており、注入したボトックスがおでこの前頭筋に作用することで、側の筋肉だけが動いてしまうことが原因です。普段から眉を上げる癖がある方や眼瞼下垂の症状を持つ方は、特にスポックブローが起こりやすいといわれています。
スポックブローが発生した場合、眉の外側に少量のボトックスを追加で注入することで改善することが一般的です。また、ボトックスの効果は約3〜6ヶ月で徐々に薄れるため、自然に症状が治まることもあります。
左右非対称になる
ボトックス注射による失敗例には、顔が左右非対称になったというケースもあります。
人の顔はもともと完全に左右対称ではないため、同じ箇所に同じ量のボトックスを注入したからといって、必ずしもバランスの良い仕上がりになるとは限りません。特に、筋肉の発達具合が左右で異なる方は、注入後の左右差が目立ちやすいため注意が必要です。
この問題を避けるには、事前に医師が顔の筋肉の状態をしっかりと把握し、筋肉の大きさや動きに合わせて注入量を調整することが重要です。左右差が気になる場合は、追加でボトックスを注入して調整することもできるため、医師に相談してみると良いでしょう。
そもそも変化を感じない
ボトックス注射をしても変化を感じない場合、症状の原因が筋肉ではなく骨格や脂肪など他の要因にある可能性が高いといえます。たとえば、小顔効果を期待してエラボトックスを受けても、エラの張りが骨格によるものであればボトックスの効果を実感しにくいです。
同様に、ふくらはぎを細く見せる目的でボトックスを注射した場合も、脂肪やむくみが原因で太く見える場合は期待する変化が得られないことがあります。高い効果を得るためには、事前に医師と相談し、自分の悩みに適した治療法かどうかを確認することが大切です。
ボトックス注射によって起こりうる副作用やリスク
ボトックス注射は、さまざまな悩みを解消できる便利な施術です。しかし、副作用やリスクも存在します。これらのリスクによって、施術後に「失敗した」と感じてしまうケースも少なくありません。
ここからは、ボトックス注射によって起こりうる副作用やリスクについて解説します。
アレルギー反応が起こる
体が体内に入ってきたボトックスを異物だと認識してしまい、アレルギー反応が起こることがあります。アレルギー反応が起こると、発疹やかゆみ、腫れといった症状が現れることがありますが、通常1週間〜1ヶ月程度で治まります。
過去に注射や薬剤に対してアレルギー症状を経験した方は、事前に医師に伝えておくことが大切です。また、施術前のパッチテストやアレルギー検査を受けることで、安全性を確保できる場合もあります。
重篤なアレルギー症状が起こることはまれですが、症状が長引いたり悪化したりする場合は、速やかに医師に相談しましょう。
腫れやむくみなどの症状が現れる
ボトックス注射により、施術箇所に腫れやむくみ、内出血などの症状が現れる可能性があります。これらの症状は、ボトックスではなく注射行為自体が原因である場合がほとんどです。
腫れやむくみは1週間ほどで自然に治まりますが、冷やすなどの適切なケアを行うことで早期改善が期待できます。症状が長引いたり悪化した場合は、速やかに医師に相談してください。
施術時に痛みを感じる
ボトックス注射では、注入時にチクッとした軽い痛みを感じることがあります。使用される針は通常の注射針よりも細いため、大きな痛みを伴うことはほとんどありません。麻酔クリームを使用することで、痛みを軽減することは可能です。
ただし、痛みの感じ方には個人差があるため、不安な方は事前に医師に相談することをおすすめします。また、施術前にどの程度の痛みが予想されるかを確認しておくことも重要です。
頭痛がする
ボトックスを注入すると、筋肉バランスの変化により頭痛が起こりやすいです。ボトックス注射を打つと、注入した箇所の筋肉が抑制されます。しかし、注入していない箇所の筋肉は変わりなく動くため、疲労により頭痛が起こります。
吐き気やめまい、だるさ、発熱などの症状が現れることもありますが、数日間安静に過ごすことで症状は治まります。症状がひどい場合や長引く場合は、医師に相談し適切な処置を受けましょう。
噛む力が弱くなる
小顔効果を目的としたエラのボトックス注射は、一時的に噛む力が弱まるなどの副作用が生じることがあります。これは、噛む筋肉である咬筋にボトックスを注入するため、咬筋が萎縮し緩くなるからです。
そのため、食事の際に噛む力が弱くなったと感じます。また噛む筋肉は咬筋以外にもあり、他の筋肉が噛む力を補うため、食べにくいと感じる場合もあります。
硬い食べ物を食べる際に顎が疲れる程度で、しばらくすると慣れるため過剰な心配は必要ありません。
ボトックス注射で失敗した場合の対処法
ボトックス注入後は、注入したボトックスを取り除くことができないため、完全に元に戻すことは容易ではありません。ただし、いくつかの対処法で改善が期待できます。ここでは、ボトックス注射で失敗した際の対処法について詳しく解説します。
効果が弱くなるまで待つ
ボトックス注射に失敗した場合の代表的な対処法は、効果が弱くなるまで待つことです。ボトックスは一度注入すると取り除けませんが、時間の経過とともに体内に吸収されるため効果が徐々に薄れていきます。
一般的なボトックスの効果は約3〜6ヶ月です。失敗したと感じても、この期間を待つことで症状が改善される可能性があります。失敗のリスクを避けるためには、事前にリスクや注意点を十分に理解しておくことが重要です。
医師に相談する
ボトックス注射後に失敗や違和感を感じた場合は、まず医師に相談しましょう。追加のボトックス注射を用いて他の筋肉の動きを調整することで、不自然さを改善できる可能性があります。
また、ボトックスの効果を一時的に抑える方法として「アセチルコリン注射」を選択することも可能です。ただし、自己判断で他の治療を試すのではなく、医師と相談しながら適切な対応を取ることが重要です。
ボトックス注射で失敗を防ぐためには?
ボトックス注射で失敗を防ぐためには、以下のポイントを意識することが大切です。
- 信頼できる医師やクリニックを選ぶ
- ボトックスは適切な量を打つ
- ダウンタイム中の過ごし方に気を付ける
それぞれ詳しく解説します。
信頼できる医師やクリニックを選ぶ
ボトックス注射で失敗を防ぐためには、信頼できる医師やクリニックを選ぶことが大切です。医師の技術力や経験は、仕上がりに大きく影響し、副作用やリスクの程度も変わります。特に、ボトックス注射は一度失敗すると元に戻すことが難しいため、慎重なクリニック選びが必要です。
症例数が多く、実績のある医師を選べば、失敗のリスクを減らしながら高い満足度を得られる可能性が高いです。口コミや評価も参考にし、清潔で安心感のあるクリニックを選ぶことをおすすめします。
ボトックスは適切な量を打つ
ボトックスの注入量を守ることも、失敗を防ぐための大切なポイントです。ボトックスは、多く注入したからといって効果が長続きしたり、良い仕上がりになったりするわけではありません。
過剰な注入は、表情が不自然になる、皮膚がたるむなどの失敗のリスクを高めます。反対に、少なすぎると十分な効果を得られない可能性もあります。満足のいく仕上がりを実現するためには、適切な箇所に最適な量を注入することが重要です。
ダウンタイム中の過ごし方に気を付ける
ボトックス注射で失敗を防ぐためには、ダウンタイム中の過ごし方にも注意が必要です。施術後しばらくは薬剤が安定していないため、注入した箇所を強く擦ったり揉んだりする行為は避けましょう。
日常的に顔のマッサージをしている方も、施術後は控えることで自然な仕上がりを保てます。また、ボトックスは熱に弱い性質があります。そのため、施術後数日間は熱いお風呂やサウナ、激しい運動や飲酒などの血流を促進する行為も控えましょう。
まとめ
この記事では、ボトックス注射の失敗例や失敗を防ぐポイントについて解説しました。
ボトックス注射は、しわ改善や小顔効果が期待できる人気の美容施術ですが、注入箇所や量を誤ることで副作用やリスクが生じることもあります。また、一度注入したボトックスは取り除くことができず、完全に元に戻すのが難しいのが特徴です。
失敗を防ぐためには、事前に効果やリスクを理解し、信頼できる医師やクリニックで施術を受けることが大切です。十分なカウンセリングを受け、不安を解消してから施術に臨みましょう。

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