
ボトックス注射は、しわの改善や小顔効果、多汗症の治療などに幅広く活用される美容施術です。特に、韓国製ボトックスとアラガン製ボトックスは人気のある薬剤ですが、どちらを選べば良いのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、韓国製ボトックスとアラガン製ボトックスの違いを徹底解説します。それぞれの特徴や向いている人について詳しくお伝えしていますので、ぜひ参考にしてください。
目次
ボトックス注射とは
ボトックス注射とは、ボツリヌス菌が産生するボツリヌストキシンを有効成分とする薬剤を使用した施術です。ボツリヌストキシンには筋肉の収縮を抑制する作用があり、表情じわの改善や小顔効果、多汗症の抑制などに幅広く活用されています。
施術は注射のみで行われるため、切開を伴わずダウンタイムが短いのが特徴です。施術後は、施術後2〜3日で効果が現れはじめ、約2週間でピークを迎えます。ただし、継続的に施術を受けることで効果の持続期間が長くなる場合もあります。
ボトックス注射で得られる効果
ボトックス注射の施術を受けることで、以下のような効果が期待できます。
- 表情じわの改善
- 小顔効果
- 多汗症の抑制
- 肩こりの改善
- ふくらはぎの痩身効果
ボトックスを注入することで、額や眉間、目尻のしわを抑えて若々しい印象をキープできます。筋肉の過剰な動きが制御されるため、しわの進行を防ぐ効果も期待できます。
また、脇や手のひら、足の裏への注入で、汗腺の働きを抑え、発汗を軽減することも可能です。このように、ボトックス注射は美容目的だけでなく、健康面や生活の質を向上させる施術としても広く利用されています。
目的に応じた適切な部位への施術を受けることで、より効果的な結果を得られるでしょう。
ボトックスとはアラガン社のもの
「ボトックス」という名称は、アラガン社が商標登録している製剤を指します。正式には「ボトックスビスタ」という名称で、日本国内では唯一厚生労働省の承認を受けています。
ボトックスビスタは、1989年にアメリカ食品医薬品局で承認を受けた、世界的に信頼性の高い製剤です。品質管理が厳しく、効果の持続期間や安定性が高いことが特徴です。
一方で、韓国製のボツリヌストキシン製剤は、アラガン社のボトックスとは異なる製品です。それぞれにメリット・デメリットがあるため、施術を受ける際は医師と相談しながら選ぶことが大切です。
アラガン社製と韓国製の違い
ボトックス注射に使用される代表的な製剤には、アラガン社製と韓国製のボツリヌストキシン製剤があります。それぞれの違いを知ることで、自分に合った製剤を選びやすくなります。
ここからは、アラガン社製と韓国製のボトックスの違いについて詳しく解説します。
承認基準・安全性
アラガン社製のボトックスは、日本国内で厚生労働省の承認を受けた唯一のボツリヌストキシン製剤です。臨床試験や安全性の評価もクリアしているため、効果が安定しており、リスクが少ないとされています。
一方で、韓国製のボトックスは、韓国食品医薬品安全処の承認を受けているものの、日本国内での承認は得られていません。品質にばらつきがある可能性もあるため、使用する際はクリニック選びが重要です。
品質管理
アラガン社製のボトックスは、アメリカの厳格な基準に基づいて製造されており、品質管理が非常に厳しいのが特徴です。製造過程では高度な精製技術が採用されており、不純物の含有量が極めて少ないため、抗体ができにくく持続期間も安定しています。
しかし、韓国製ボトックスの品質管理基準はアラガン社と比べると厳格さが異なることが指摘されています。製品ごとに効果や持続期間にばらつきが出ることがあるため、注意が必要です。
持続期間
持続期間は、アラガン製のものも、韓国製のものも大きな差はありません。個人差があるため、一概に数値化することは難しいですが、一般的に約3〜4ヶ月と言われています。
韓国製も市場での使用期間は短いですが、韓国の行政機関での試験はクリアしています。効果が現れる時期や、その後の効果の持続期間もアラガン製のものと大差はないため、最初に体験するには始めやすいといえるでしょう。
価格
続いて、アラガン製と韓国製のボトックスの価格差を見ていきましょう。先に紹介した通り、アラガン社製は世界的に使用されています。また、米国の厳しいFDAの認可を受けているのに対して、韓国製は市場での実績が少なく韓国内のMFDSの認可です。
その結果、アラガン製と韓国製のボトックスの金額は、1.5倍〜2倍の差でアラガン製の方が高く提供されています。
アラガン社製ボトックスのメリット・デメリット
アラガン社製のボトックスを使用するメリットには、高度な精製技術により不純物が少なく、安定した効果を得られるという点が挙げられます。施術ごとに効果のバラつきが少なく、期待した結果を得やすいのも魅力です。
また、日本国内で厚生労働省の承認を受けているため、使用するクリニックや医師が一定の安全基準を満たしていることが保証されています。未承認薬に比べて安心感があり、信頼できる製剤の1つです。
一方で、安全面や効果が優れている分、他のボトックスに比べるとコストがかかりやすいというデメリットもあります。効果を維持するためには、継続的に施術を受ける必要があるため、費用が負担に感じるかもしれません。
韓国製のボトックスのメリット・デメリット
韓国製のボトックスの大きなメリットは、コストを抑えて施術を受けられる点です。アラガン社製と比較して半額程度の価格で施術を受けられることが多く、定期的な施術もしやすくなります。
また、韓国製のボトックスには、「ボツラックス」「リジェノックス」「コアトックス」など複数の種類があり、異なる特徴を持っています。価格や持続期間、抗体ができにくいなど、自分の希望に合わせて選択しやすいのもメリットの1つです。
一方で、韓国製ボトックスには、アラガン社製と比べて持続期間が短くなりやすいというデメリットがあります。また、製剤によって効果の出方にもバラつきがあるため、クリニック選びが非常に重要となります。
アラガン社製と韓国製どちらを選ぶべき?
ボトックス注射を受ける際、アラガン社製と韓国製のどちらを選ぶべきか迷う方は多いでしょう。ここからは、それぞれどんな人に向いているのかを、詳しく解説していきます。
アラガン社製のボトックスが向いている人
アラガン製のボトックスは、安全性と効果の安定性を重視する方に向いています。アラガン製のものは、米国のFDA(食品医薬品局)や日本の厚生労働省の厳しい審査をクリアしており、信頼性が高いです。
臨床データも豊富なため、初めてボトックスを受ける方や長期的に続けたい方でも安心して施術を受けられるでしょう。費用は高めですが、持続期間が長く抗体ができにくいため、長い目で見るとコストパフォーマンスの良い選択肢になるでしょう。
韓国製のボトックスが向いている人
韓国製のボトックスは、コストを抑えながら手軽にボトックスの効果を実感したい方に向いています。韓国製のボトックスはアラガン製に比べて価格が安く、費用を抑えながら施術を受けられます。
ボトックスは1回の施術で永久に効果が続くわけではないため、定期的な施術が必要です。そのため、長期的なコストを考慮すると、韓国製のボトックスは経済的なメリットが大きいと言えるでしょう。
手軽に施術を受けてみたい方やコストパフォーマンスを重視する方にとって、韓国製ボトックスは最適な選択肢といえます。
ボトックス注射を安全に受けるための注意点
ボトックスの施術を受ける際は、以下の点に注意が必要です。
- ダウンタイム中の過ごし方に気を付ける
- アフターケアを徹底する
- 一定期間避妊をする
それぞれ解説します。
ダウンタイム中の過ごし方に気を付ける
ボトックス注射のダウンタイムは比較的短いですが、施術後の過ごし方によって仕上がりや副作用のリスクが左右されます。ボトックス注射後は、運動や飲酒、長時間の入浴など、血行を促進するような行為は控えましょう。
また、ボトックスが広がりすぎたり効果が弱まったりするのを防ぐためにも、施術部位に強い刺激を与えてはいけません。マッサージやスキンケアをする際は、圧迫しないよう気をつけましょう。
アフターケアを徹底する
ボトックス注射の効果を十分に発揮させるためには、施術後のアフターケアが欠かせません。適切なケアを行うことで効果が長持ちし、腫れや内出血などの副作用も最小限に抑えられます。
特に、乾燥や紫外線は肌に負担をかけ、施術後の回復を妨げる要因となります。施術後は十分な保湿を行い、紫外線対策を徹底することで、肌を健康な状態に保つことが大切です。
一定期間避妊をする
ボトックス注射では、製剤が胎児に及ぼす影響が全くないとは言い切れません。そのため、安全を考慮し、一定期間の避妊が推奨されています。特に、妊娠初期の胎児は影響を受けやすいため、女性は2回目の月経が終わるまで、男性は注入後3ヶ月を目安に避妊するのが望ましいです。
妊娠を希望する場合は、ボトックスの施術時期を慎重に計画し、事前にパートナーとしっかり相談することが大切です。
ボトックス注射に関するよくある質問
ここでは、ボトックス注射に関するよくある質問をまとめました。不安が少しでも解消できるように、ぜひ参考にしてください。
韓国製のボトックスは危険ですか?
必ずしも韓国製のボトックスが危険とはいえません。韓国製のボトックスには、韓国食品医薬品安全処の承認を受けているものや、他国の認可を取得しているものもあります。
しかし、アラガン社製に比べて長期的な臨床データが少なく、安全性や効果の持続期間については不透明な部分があるのも事実です。韓国製のボトックスを選ぶ場合は、正規ルートで輸入された製品かどうかを確認し、信頼できるクリニックで施術を受けることが重要です。
アラガン社製と韓国製どちらの方が持ちが良いですか?
持続期間に大きな違いはありませんが、アラガン社製のボトックスの方が持ちが良い場合があります。アラガン社製のボトックスは厳格な品質管理のもと製造されているため、効果の持続期間が安定しやすいです。
一方で、韓国製のボトックスは種類によって持続期間に差が出やすいという特徴があります。そのため、持続期間を長く保ちたい方や安定した効果を求める方は、アラガン社製がおすすめです。
ボトックスの種類は途中で変えられますか?
ボトックス注射を受けた後でも、途中でボトックスの種類を変更することは可能です。ボトックスの効果は一時的であり、3〜6ヶ月程度で徐々に薄れ、体内で分解・排出されます。
ボトックスの種類を変更したい場合は、これまでの施術歴や希望する効果を医師に伝えたうえで、適切な製剤を選択することが重要です。
まとめ
今回は、韓国製ボトックスとアラガン製ボトックスの違いについて解説しました。
アラガン社製のボトックスは、安全性や持続期間の安定性に優れています。一方、韓国製のボトックスは、コストを抑えて施術を受けられるメリットがあります。それぞれに特徴があるため、目的や予算、希望する効果に合わせて適切なボトックスを選ぶことが大切です。
施術を受ける際は、必ず信頼できる医師に相談し、納得したうえで施術を受けましょう。

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