ハイフ(HIFU)とは「High-Intensity Focused Ultrasound」の略で、高密度焦点式超音波を利用した美容施術です。加齢による衰えた肌に効果があり、しわやほうれい線の解消に期待ができます。しかし、「施術の効果は、いつごろ効果が実感できる?」「効果を長持ちさせる方法は?」などの疑問をお持ちの方も多いでしょう。

ハイフ施術は、副作用やリスクも存在するため、施術を受ける前に注意すべきポイントや、効果を最大限に引き出す施術間隔を確認することが大切です。

この記事を読めば、ハイフの効果が理解できるので、「ハイフで後悔したくない」と考えている方は、ぜひ参考にしてください。

ハイフの効果はいつからいつまで?

ハイフを受けようか悩んでいる人の中には、効果が実感できるタイミングに疑問を持っている方もいるでしょう。

ここでは、効果を実感できるタイミングやピークタイム、持続期間などを詳しく解説していきます。

効果は施術直後から感じられる

ハイフは、フェイスラインの改善や、リフトアップ効果を実感できる医療として注目されています。専用の器具から発生した超音波の熱エネルギーが、肌の奥深くにあるSMAS筋膜に作用するのが大きな特徴です。

また、ハイフの熱エネルギーには、血行を促進させる効果も期待できます。血行を促進させる作用によって、血流の改善や肌のくすみが改善されるため、顔色が明るく変化していくのを実感できるでしょう。

ハイフの効果は1〜2週間後がピーク

個人差はありますが、ハイフの効果が現れるのは、コラーゲンやエラスチンの生成が活発になる、施術から1〜2週間後です。コラーゲンやエラスチンは、肌のハリやツヤを生み出す成分のため、肌にとって重要な存在です。

ハイフの効果は、術後1〜2週間でピークを迎えます。術後1〜2週間経つと、コラーゲンなどの成分が増加するため、日ごとに目に見える効果が実感できるでしょう。ただし、ハイフの効果には持続性がないため、定期的に施術を受けるのがおすすめです。

効果の持続期間は3ヶ月〜1年半ほど

ハイフの効果の持続期間は、体質や生活習慣などによって異なりますが、一般的に3ヶ月〜1年半ほどです。また、効果の持続期間が異なる理由として、ハイフの機種によって出力や、照射深度の違いがあげられます。

よく使用されるハイフの機種と効果期間は、以下のとおりです。

  • ウルセラ:半年~1年ほど
  • ダブロゴールド:3ヶ月~半年
  • ウルトラセルQ+:3ヶ月~半年

効果を長く持続させるためには、保湿や紫外線対策などのアフターケアや、定期的なメンテナンスが必要です。また、旅行や結婚式などの予定がある場合は、医師と相談のうえ、大事な日程に支障が出ないように施術スケジュールを決めましょう。

ハイフの効果を最大限に引き出せる施術間隔

ハイフの効果を最大限に引き出すためには、施術間隔を適切に保つことが重要です。ハイフに肌を慣らし、徐々にコラーゲンの生成を活発にするため、3〜4ヶ月に1回のペースで施術を受けるのがよいでしょう。

ハイフは、肌の深部に熱エネルギーを照射する施術のため、施術直後の肌は敏感です。そのため、間隔を空けずに施術を繰り返した場合、肌への負担が増加し、炎症や赤みなどの肌トラブルを引き起こすおそれがあります。

最初のうちは、3〜4ヶ月に1回ほどのペースで施術を受け、医師と相談しながら肌の状態を確認しつつ、施術間隔の調整をするのがおすすめです。

ハイフの効果を持続させる方法

適切な施術を受けても、効果が持続しないと、術後の後悔に繋がります。そのため、以下の方法で、ハイフの効果を持続させることが重要です。

  • ハイフの施術実績が豊富なクリニックを選ぶ
  • ほかの美容施術を組み併せて受ける
  • しっかりアフターケアする

ここでは、ハイフの効果を持続させる方法を詳しく解説します。

ハイフの施術実績が豊富なクリニックを選ぶ

ハイフの効果を最大限持続させるためには、施術実績が豊富なクリニックを選ぶことが重要なポイントです。経験豊富な医師やスタッフであれば、さまざまな肌質や症状に対応してきたノウハウを持っているからです。

例えば、多種多様な患者を処置してきた経験から、肌や体の状態などを考慮し、適切な出力や照射深度で施術ができます。一人ひとりの肌の状態に合わせた施術を受けることで、より高い効果が得られるでしょう。

また、施術前後のカウンセリングやアフターフォロー、トラブル発生時の対応など、安心して施術を受けられる環境も重要です。クリニック選びは、ハイフの持続性と安全性を左右する重要な要素といえます。

ほかの美容施術を組み併せて受ける

ハイフと相性のよい美容施術と組み合わせることで、効果持続に加え、相乗効果も期待できます。代表的な美容医療としてあげられるのは、表情筋の動きを抑制させ、しわを改善する効果があるボトックス注射です。

ハイフ施術にもしわをなくす効果があるため、それぞれを組み合わせることで、より効果が得られるでしょう。そのため、目尻や額のしわなどが気になる方は、ハイフとボトックスを併用することで、より効果的にしわを改善できる可能性があります。

ほかにも、ヒアルロン酸注射の場合、肌にハリや潤いを与えるなど、求めている効果を持つ美容医療と組み合わせるとよいでしょう。ハイフを受けた直後は、肌がデリケートな状態なので、肌に刺激を与える施術は1ヶ月ほど期間を空けましょう。

また、施術を組み合わせる際、医師に相談し、自分の肌の状態や悩みに合ったプランを立てることが大切です。

しっかりアフターケアする

ハイフの施術後は、肌が普段より乾燥しやすい状態のため、アフターケアも重要です。
ハイフは、超音波の熱エネルギーで肌の深部に働きかけるため、一時的に肌の水分が失われやすくなります。そのため、施術後は普段よりも、肌の保湿をしっかり行いましょう。保湿する際、ヒアルロン酸やセラミドなど、保湿成分が豊富に含まれた化粧水や乳液がおすすめです。

また、紫外線対策として、抗酸化作用のあるビタミンC誘導体、ビタミンEなどが配合された美容液を使用しましょう。さらに、SPF値の高い日焼け止めクリームを忘れずに塗ることも重要なポイントです。

ほかにも、施術後は肌が敏感になっているため、肌に優しい成分配合のものを選ぶのがおすすめです。こまめな保湿と紫外線対策を徹底することで、ハイフの効果を最大限に引き出し、美しい肌を持続できます。

ハイフの効果が出やすい人

主に、加齢により肌が衰えてくる30代以降の場合、施術の効果を実感しやすいです。ハイフの効果を実感しやすい人は、以下のような特徴があります。

  • 小じわが気になりはじめた
  • たるみが気になりはじめた

ここからは、ハイフの効果が出やすい人を詳しく解説します。

小じわが気になりはじめた

小じわが気になり始めた人には、ハイフ施術がおすすめです。ハイフ施術は、肌の深層部分に熱を照射し、コラーゲンの再構築や生成を促すことで、小じわが改善されます。

近年では、小じわの発生しやすい目元の浅い層へ向けて、熱照射をするハイフシャワーが登場しました。通常のハイフよりも痛みが少なく、施術間隔も1〜2ヶ月間隔で受けられるため、目元のしわが気になる方におすすめです。

たるみが気になりはじめた

たるみの原因は、加齢による肌に必要な成分の減少に加えて、表情筋の衰えも関係します。ハイフ施術の効果は、コラーゲンやエラスチンといった、肌の重要な成分の生成を促進させることです。

また、熱照射によって表情筋も引き締め効果があり、たるみ改善やリフトアップにも繋がります。表情筋の改善には、自然な表情を作れる効果が存在するため、活気のよい印象を与えられるでしょう。

ハイフの効果がないと感じる理由

ハイフの効果を感じられない理由はいくつかあります。ここでは、例とともに、ハイフの効果を感じられない理由を解説します。

当てはまる場合、医師との相談や、別の美容医療の選択などを検討しましょう。

たるみが強すぎる

たるみが進行しすぎている場合、ハイフ治療だけでは十分な効果を体感できない場合があります。皮膚や皮下組織が大きく下垂している状態の場合、施術による効果を発揮できないため、原因別のアプローチが必要です。

例えば、頬のたるみが気になる場合、ハイフ単独での改善ではなく、ヒアルロン酸注入やフェイスリフト手術などの美容施術と併用するのがおすすめです。ほかの美容医療と組み合わせることで、より高い効果が期待できます。施術前に医師に相談し、自分のたるみの程度を確認してから、必要な美容医療を選択しましょう。

肌トラブルを抱えている

ハイフ施術の熱エネルギーが肌に負担をかけることから、肌にトラブルがある状態で、ハイフ施術を受けることは、おすすめできません。アトピーやヘルペスが悪化したり、色素沈着などの肌トラブルが新たに発生したりする危険性があるため、肌トラブルを改善することが大切です。

日ごろからスキンケアして、健康な肌の状態を保ち、いつでも施術が受けられるようにしましょう。

肌の脂肪が少ない

ハイフ施術は皮下脂肪にアプローチするため、肌の脂肪が少ない人や、以下の部位に行った場合、効果を感じられにくいです。

  • 首周り
  • 眉下

特に、もともとシャープな顔立ちの人は、施術後に頬がこけてしまうリスクが存在するため、注意しましょう。首や眉下、額などの部位は、脂肪が少ない方への施術には注意が必要です。これらの部位の脂肪が減ると、顔全体のバランスに悪影響を及ぼすおそれがあります。

施術を受ける前に、顔の脂肪がどのような具合なのかを確認しましょう。シャープな顔立ちの人は、医師と相談して、別の施術の検討がおすすめです。

若くて肌が綺麗

年齢層の人は老化の兆候が現れていない場合は、ハイフ施術の効果を実感しにくいでしょう。ハイフ施術は、たるみやしわの改善効果がある美容施術ですが、20代前半で肌のハリや弾力が衰えていない場合、目に見える変化を感じにくい傾向にあります。

若い人で肌の悩みがある場合は、ボトックスやヒアルロン酸注射のほうが効果を感じやすいこともあるため、医師と相談したうえで、検討してみてください。

ハイフの施術を受ける前に注意するポイント

ハイフはダウンタイムもなく、施術直後から効果を感じられるため、人気のある美容施術です。しかし、注意点やリスクも存在するため、施術前に必ず確認しておきましょう。

ここでは、さまざまな注意すべきポイントを詳しく解説します。

ハイフの施術が受けられない人

ハイフ施術を受けられない人は、妊娠中や授乳中の人です。ハイフは、胎児への直接的な影響は少ないとされています。しかし、ホルモンバランスの変化により、想像していなかった影響や症状が発生するおそれがあるため、施術を控えると安心です。

また、肌疾患を持っている人も同様に、施術を控えることが推奨されています。ハイフによる熱照射が、症状を悪化させる恐れがあります。まずは、病状を回復させてから施術を受けましょう。

副作用とリスク

ハイフには、施術による副作用とリスクもあることを覚えておきましょう。超音波による熱が肌に伝わることで、以下のような副作用が現れる可能性があります。

  • 赤み
  • 腫れ
  • やけど

ハイフのリスクは、顔に神経障害が発生し、日常生活で表情が作りにくくなることです。ハイフの副作用やリスクを防ぐためには、しっかりカウンセリングを受け、信頼できるクリニックで施術を受けることが大切です。

施術後の過ごし方

ハイフの施術後1ヶ月間は、施術によって肌が敏感になっているため、過ごし方に注意が必要です。施術後は通常のスキンケアでも赤みや腫れが出やすく、軽いマッサージをした場合、肌トラブルを引き起こす可能性があります。

また、紫外線に対しても肌に優しい保湿クリームや、効果の高い日焼け止めを使用しましょう。普段よりも気を配り、デリケートな状態の肌を保護するのが大切です。

ハイフのよくある質問

施術を受けたくても、疑問が残っているままでは踏み出せないでしょう。ここでは、ハイフ施術に関する質問と回答をまとめました。疑問を解決し、ハイフ施術を受けるべきか検討してみましょう。

ハイフはどのような悩みに効果がありますか?

ハイフ施術は、加齢による肌のたるみや、ほうれい線に対して効果を発揮するため、以下のような人は施術を受けるのがおすすめです。

  • 若々しい印象を与えたい
  • 日常生活で自然を作りたい

ハイフは、超音波の熱エネルギーを肌の深層に伝え、肌の健康に重要なコラーゲンやエラスチンの生成の促進に加え、表情筋にも作用します。その結果、肌に失われたハリとツヤが戻り、若々しい印象を与えたり、自然な表情が作れたりするようになります。

ハイフで痩せられますか?

ハイフ施術は、 熱エネルギーが脂肪細胞を破壊する仕組みのため、痩身効果があります。顔のたるみ以外にも、お腹や二の腕など気になっている部位に使用することで、部分痩せも期待できます。

ハイフによって処理された脂肪細胞は、体外に排出されるため、一般的なダイエットのようにリバウンドすることがないため、継続的な効果が見込めます。

ハイフはやめた方がいいといわれる理由はなぜですか?

ハイフをやめた方がいいといわれる理由は、以下のとおりです。

  • 効果に個人差がある
  • 副作用やリスクが存在する
  • 定期的に施術を受ける必要がある

しかし、ダウンタイムの短さや、メスを使用しないため、術後の仕上がりが自然であるといったメリットも存在します。そのため、口コミやHPなどの情報を確認しながら、自分に合った施術が受けられるクリニックを選ぶことが大切です。

ハイフに痛みはありますか?

ハイフ施術では、施術中に針で刺されるような痛みを感じることがあります。痛みの感じ方には、個人差がありますが、不安な方はカウンセリング時に相談し、麻酔が使用できるか確認しておくと安心です。

まとめ

この記事では、ハイフの効果を感じられる時期や、効果を最大限引き出すためのポイントを解説しました。

ハイフ施術は、適切な間隔で何度も施術を受けることで、効果を維持できる美容施術です。ただし、副作用やリスクもあるため、、医師と相談しながら施術計画を立てることが大切です。

施術した後は、肌が敏感になっているため、正しいスキンケアをして、効果を最大限に引き出しつつ、理想の自分へと近づきましょう。

足立 真由美
この記事の監修者 医療法人 涼葵会 理事長 足立 真由美
美容医療の豊富な経験から美容医療の枠を超え、東洋医学・アーユルベーダ等のホリスティック医療を展開。「美は健康な身体から」をテーマに、美容クリニックとは思えない多彩なアプローチで、最新の美を提供する。
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