
ヒアルロン酸といえば、「お肌がぷるぷるになる」といった効果のイメージが強いでしょう。そんなヒアルロン酸注射ですが、「1ccでどれくらい変わるの?」「効果や持続期間は?」と思う方は多いのではないでしょうか。
この記事では、ヒアルロン酸1ccで見た目がどう変わるのか、部位ごとに解説します。また、メリットやデメリット、注意点も併せて紹介します。この記事を読めば、ヒアルロン酸1ccの効果を理解できるので、興味はあるけど不安な方はぜひ参考にしてみてください。
目次
ヒアルロン酸1ccはどのくらいの量?
ヒアルロン酸1ccはどのくらいの量かといいますと、ヒアルロン酸注射1本の量が1ccです。
「ヒアルロン酸注射1本の量」といわれても想像がつきにくいかもしれませんが、料理スプーンにたとえると小さじ1杯が5ccなので、小さじ5分の1が1ccです。
このように「1cc」と聞くと、「多いのかな」と感じる方もいるかもしれません。しかし、ヒアルロン酸1ccは想定よりも少量になります。続いて、ヒアルロン酸1ccでどのくらい見た目が変わるのかパーツごとにみていきましょう。
ヒアルロン酸1ccでどのくらい見た目が変わる?
では、ヒアルロン酸1ccでどのくらい見た目が変わるのか、ヒアルロン酸注射1本打つことで打つ前とどのくらい見た目が変わるのか、以下7つのパーツごとに解説します。
- ほうれい線
- 唇
- 顎
- 鼻
- おでこ
- 目の下のクマやしわ
- 涙袋
ほうれい線
ほうれい線に1ccのヒアルロン酸注射を打つと、顔にあるしわの溝が自然に埋まるくらいには見た目が変わります。
しかし、ほうれい線にヒアルロン酸注射を打ちたい場合、ほうれい線のみにヒアルロン酸を注入すると顔全体のバランスが崩れてしまう恐れがあるでしょう。
そのため、美容クリニックでは、他の部位にもヒアルロン酸注射を打つことをおすすめされる場合があります。その場合、1ccでは足りないこともあるでしょう。一般的な注入量は、ほうれい線片側で0.5〜1cc、両側で1〜2ccです。
唇
唇にヒアルロン酸注射を1cc打った場合は、唇にボリュームを出し、形を整えることが可能です。もともとの唇の形によりますが、バリエーションが豊富なので希望の形を叶えられるかどうかはカウンセリングにて相談してみましょう。
唇の形が薄い人は、1cc以上の注入が必要な場合もあります。また、唇は他の部位より腫れやすいため、注入後1週間程度様子を見ながら適切な量だったか、注入量を増やした方が良いかを医師と相談するとよいでしょう。
顎
顎にヒアルロン酸1ccを打つと、輪郭を立体的に変えられます。注入量は、0.5cc~2ccとなり、他のパーツよりも量の幅が広くなっています。
元の顎の大きさ、顎のどの部位に注入するかにもよって注入量が左右されるでしょう。輪郭が整えられ、正面から見た印象だけでなく横顔も美しく見せられるため、シャープな印象を作りたい方には顎のヒアルロン酸注射はおすすめです。
鼻
鼻にヒアルロン酸1ccを打つと、鼻を高くできます。しかし、クリニックによっては注入できる部位が限られており、鼻へのヒアルロン酸注射の施術を行っていないところもあります。一般的に鼻根部の注入は1ccで充分な量であり、人によっては1ccでは多い場合もあるでしょう。
また、鼻根部にヒアルロン酸を入れるとヒアルロン酸が流れてしまい、鼻が太く見えてしまうため、適切な量の見極めが重要です。
おでこ
おでこにヒアルロン酸注射を1ccを打った場合は、しわを少し埋める程度の効果になり、すべて消すには2cc程必要です。また、こめかみの片側及び眉の上にあるへこみを改善し、自然なボリュームが出る効果もあります。
おでこは面積が広いので、1ccでは足りない場合がほとんどです。おでこ全体に丸みがほしいときは、4~5cc必要になってきます。おでこも、ヒアルロン酸の量が多すぎたり少なすぎたりすると不自然に見えてしまうので注意が必要です。
目の下のクマやしわ
目の下のクマやしわは皮膚が薄い部分のため、片側ずつだと基本的にヒアルロン酸を1ccも注入する必要はありません。ヒアルロン酸の注入量は、0.3~0.8ccぐらいが目安とされています。乾燥のよるしわや、ハリを出したい場合に、大きな効果が発揮できるでしょう。
しかし、ヒアルロン酸を注入しすぎると皮膚が青く透けてしまうリスクもあります。たるみやくぼみが多い部分は量が変わってくることもありますが、目の下のクマやしわも適切な量の見極めが重要となってきます。また、注入時に痛みを感じやすい部分でもあるため、不安な方は麻酔の使用ができそうか医師に相談しましょう。
涙袋
涙袋は通常、ヒアルロン酸注射を1ccも打つことはほとんどありません。目安として、片側で0.1~0.5cc程ヒアルロン酸を注入すると目元がふっくらし、目も大きく見えてかわいらしい印象になります。
しかし、ヒアルロン酸を入れすぎると不自然な目元になってしまったり、ヒアルロン酸の重みで垂れ下がってしまったりするので要注意です。どのような形にしたいか、どのくらいふっくらさせたいかなどを医師とよく相談し、適切な量を注入するようにしましょう。
ヒアルロン酸の効果の持続期間
結論からいうと、ヒアルロン酸の持続効果は永久ではありません。一般的には、半年~2年です。しかし、ヒアルロン酸の種類や硬さ、注入する量や顔のパーツなどによって期間が異なり個人差もあります。また、やわらかいヒアルロン酸だと半年程、硬いヒアルロン酸だと長くて2年持続します。
しかし、硬いヒアルロン酸を多く注入すれば良いわけではありません。部位によっても適したヒアルロン酸が異なりますので、悩みなどに応じて適切な種類・量を選ぶようにしましょう。医師の技術も大きく影響されますので、カウンセリングのうえよく検討して施術を受けることが大切です。
ヒアルロン酸注射のメリット
ヒアルロン酸1ccがどのくらいなのか、顔のパーツごとに見た目がどのくらい変わるのか、またヒアルロン酸注射の持続時間をみてきましたが、続いてヒアルロン酸注射のメリットを4つ紹介します。
施術時間が短い
ヒアルロン酸注射のメリット1つめは、施術時間が短いことです。ヒアルロン酸注射にかかる時間は、わずか10分以内といわれています。
入院も不要なためお仕事などで忙しい人でも利用しやすく、金銭的負担も軽いでしょう。局部麻酔をした場合でも、1時間程で施術が完了します。
効果をすぐに実感できる
2つ目の挙げられるヒアルロン酸注射のメリットは、効果をすぐ実感できることです。美容クリニックでの施術は、ボトックス注射は日数が経たないと効果を得られないものもあります。
しかし、ヒアルロン酸注射は即効性があるため、受けてすぐに効果を実感できるでしょう。緊急性を要する場合には最適な方法といえます。
ダウンタイムが短い
3つ目のヒアルロン酸注射のメリットは、ダウンタイムも短いことです。ヒアルロン酸注射は注射を打つだけで切開手術を行わない分ダウンタイムが短くなっています。部位や人によりますが、腫れや痛みは数日から数週間で落ち着いてきます。
ダウンタイムを長引かせないためにも施術直後から以下の3点に注意しましょう。
- 不用意に施術箇所を触らない、
- 激しい運動をしない
- 飲酒をしない
傷跡が残りにくい
最後のヒアルロン酸注射のメリットは施術後の傷跡が残りにくいことです。ヒアルロン酸注射は細い針を使って注入されるため、大きな傷跡が残ることがほとんどありません。針で刺した小さい穴も数日後には自然に治癒されます。
周りの人たちに施術を受けたことがわかりにくいこともヒアルロン酸注射の大きなメリットです。
ヒアルロン酸注射のデメリット
ヒアルロン酸注射にはメリットがある一方で、デメリットもあります。ヒアルロン酸注射を受けるうえで、必ず事前に知っておきたいところです。ここでは、メリットと同じく4つのデメリットを紹介していきます。
定期的に施術する必要がある
ヒアルロン酸注射のデメリットとして挙げられるのは、一度ヒアルロン酸注射を打つと、メンテナンスとして定期的に打たなければならないことです。
ヒアルロン酸は体内で徐々に吸収されていくため、年1回程施術を受ける必要があります。
注入箇所や量によりますが、持続期間は半年~1年半程です。
痛みがある
次にヒアルロン酸注射のデメリットとなるのは、施術時に痛みがあることです。特に、注射が苦手な人にとっては大きなデメリットになるでしょう。
しかし、ヒアルロン酸注射の際の針はとても細いものを使っており、ヒアルロン酸の種類によっては麻酔成分が含まれているものもあるため、ほとんど痛みを感じない人もいます。
コストがかかる
また、コストがかかることもヒアルロン酸注射のデメリットです。ヒアルロン酸注射は保険適用ではなく自由診療のため、費用の負担が大きく、続けることは大変だと感じている方も多いことでしょう。
価格はクリニックによって異なりますが、4~8万円が相場です。毎年ヒアルロン酸を打つ場合は、4~8万円に使用する量(cc)を掛けた金額がかかる計算になります。
副作用やリスクがある
副作用及びリスクがあることも、ヒアルロン酸注射を打つうえで大きなデメリットです。医療行為には副作用やリスクがつきものですが、ヒアルロン酸注射も医療行為であるため例外ではありません。ヒアルロン酸の施術による主な副作用は次の9点です。
- チンダル現象(ヒアルロン酸注射を打った部位が青っぽく見える現象)
- 腫れ
- 赤み
- むくみ
- 違和感
- 痛み
- アレルギー
- 血管閉塞
特に、最後2つのアレルギーと血管閉塞は重篤な副作用となりますので、発生した場合は早急に医療機関を受診しましょう。
ヒアルロン酸注射の注意点
ヒアルロン酸注射は他の施術よりも即効性があり、ダウンタイムも少ないことから手軽に感じられ、多くの人に選ばれている美容医療です。しかし、効果を最大限に発揮しリスクを最小限に抑えるためには、注意しなければいけない点もあります。ここでは、ヒアルロン酸注射の注意点を紹介します。
患部を刺激しない
1つめの注意点は、患部を刺激しないことです。
施術した箇所が気になると思いますが、ヒアルロン酸注射を打った直後は患部を強く触ったりマッサージしたりしないようにしましょう。
ヒアルロン酸は安定するまでは、ヒアルロン酸の形や位置が変わって分解が早くなってしまう恐れがあるためです。患部への刺激には、細心の注意を払いましょう。
ヒアルロン酸のリスクや副作用を理解しておく
次の注意点は、ヒアルロン酸のリスク及び副作用を理解しておくことです。ヒアルロン酸注射にはメリットがたくさんありますが、赤みや腫れ、アレルギーなどリスクや副作用もあります。
施術前に副作用やリスクを事前に確認し、理解しておくことが重要だといえるでしょう。
信頼できる医師やクリニックを選ぶ
最後の注意点は、信頼できる医師やクリニックを選ぶことです。ヒアルロン酸注射において施術前のカウンセリングは必要不可欠ですが、直接医師と話せるクリニックを選ぶのが良いでしょう。
効果的で安全性のある施術を受けるためにも、クリニックや医師は実績や経歴をよく調べて吟味することが大切です。
アルロン酸1ccに関するよくある質問
ヒアルロン酸注射1ccの量はどれくらいか、メリットやデメリットなどさまざまなことをお伝えしました。ここではヒアルロン酸1ccのよくある質問3点に回答します。
ヒアルロン酸1ccあたり費用相場はどれくらいですか?
ヒアルロン酸1cc(1本あたり)の費用相場は、3~10万円です。もちろん、ヒアルロン酸注射は保険適用外で自由診療なので、クリニックやヒアルロン酸の種類によっても料金が変わってきます。
料金の中には施術費用だけでなく、カウンセリングやアフターケアも含まれていることが一般的です。カウンセリングやアフターケアが別料金になっているクリニックもあるので、施術前の総額費用をよく確認しておきましょう。
ヒアルロン酸注射後に気を付けることはありますか?
ヒアルロン酸注射の施術後に気を付けることは、以下3点です。
- 施術箇所を強く触ったりマッサージしたりなど患部を刺激しない
- 腫れや内出血を事前に抑えるため、患部を冷却する
- 腫れや内出血を最小限に抑えるため、飲酒や激しい運動は避ける
施術後の過ごし方に気を付けることで、施術の効果を安全に持続できます。
ヒアルロン酸注射をやめるとどうなりますか?
ヒアルロン注射をやめると、施術箇所がボリュームダウンします。体内に注入されたヒアルロン酸が次第に分解・吸収されることが、ボリュームダウンの原因です。
ヒアルロン酸によってボリュームが出ていた箇所の効果がなくなり、元の状態に戻ります。あくまでヒアルロン酸注射をする前の状態に戻るだけですが、施術後の自分の姿に見慣れると物足りなく感じる方もいるでしょう。
まとめ
この記事では、ヒアルロン酸1ccはどのくらいの効果があるかを解説しました。ヒアルロン酸1ccは注射器1本分で少量ですが、注入部位により効果は異なります。効果持続は半年~2年で、定期的な施術が必要です。
ヒアルロン酸注射の施術を検討している方はメリットだけでなく、リスクや副作用も把握しておくことが重要です。ぜひこの記事を参考にして、施術を受ける際はリスクを理解し、信頼できる医師やクリニックを選びましょう。

- ・本コンテンツの情報は、充分に注意を払い信頼性の高い情報源から取得したものですが、その正確性や完全性を保証するものではありません。
- ・本コンテンツは一般的な情報の提供を目的としています。医療上のアドバイスや診断、治療に関しては、必ず医療従事者にご相談ください。
- ・本コンテンツの情報は、その情報またはリンク先の情報の正確性、有効性、安全性、合目的性等を補償したものではありません。
- ・本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。