ヒアルロン酸注入は手軽な美容施術として評判です。一方で、ヒアルロン注入後に失敗したという声も少なくないため「失敗するとどうなるの」「失敗しないために原因や注意点を知りたい」と思う方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、ヒアルロン酸注入のよくある失敗例と失敗する原因を解説します。また、失敗を修正する方法や後悔しないためのポイントも併せて紹介します。

この記事を読めば、ヒアルロン酸注入で失敗しないためのポイントも理解できるため、安心してヒアルロン酸注入を受けたい方はぜひ参考にしてみてください。

ヒアルロン酸注射のよくある失敗例

ヒアルロン酸を注射する際の失敗例として、以下の11例があります。

  • 注入箇所がボコボコになった
  • 注入箇所にしこりができた
  • 注入箇所がブヨブヨになった
  • 頬や涙袋が大きくなりすぎた
  • 不自然な膨らみができた
  • 顔全体に腫れやむくみが生じた
  • 注入箇所が不自然な色になった
  • 鼻に注入したが左右に流れた
  • 尖った顎になった
  • 注入後すぐに元の状態に戻った
  • 注入を繰り返して鼻が太くなった

それぞれ紹介します。

注入箇所がボコボコになった

ヒアルロン酸注入後の肌のボコボコには、主に2つの原因があります。

  • 注入直後の一時的な腫れ
  • 皮膚の近くに硬いヒアルロン酸を注入した

肌のボコボコは注入直後の一時的な腫れで、時間の経過とともに自然に治るのが一般的です。しかし、皮膚の表面近くに硬いヒアルロン酸を注入した場合は、皮膚の薄い鼻や目の周りがボコボコになることがあります。

注入後の肌のボコボコを改善したい方は、溶解注射で溶かす方法を検討しましょう。

注入箇所にしこりができた

ヒアルロン酸注入後のしこりができる原因は、主に次の5つです。

  • 製剤の品質が悪い
  • 製剤が施術部位に合っていない
  • 均一に注入されていない
  • 体質的にヒアルロン酸が合わない
  • 入れる深さや量を間違えた

注入するヒアルロン酸の品質が悪かったり、形状が適切でなかったりする場合は、注入後にしこりを生じる恐れがあります。また、注入方法や注入する深さ、注入量などが誤っている場合にも、注入後にしこりとして残る可能性があります。

体質的にヒアルロン酸が合わない方は、注入後にヒアルロン酸が固まったり、しこりを生じたりする可能性が高いため、医師と相談してから施術を検討しましょう。

注入箇所がブヨブヨになった

ヒアルロン酸溶解注射後の「水風船のようなブヨブヨ感」は、溶解されたヒアルロン酸が体内で適切に吸収されないことで起こります。特に、鼻や顎の施術では、注入頻度や注入量が多いと異物反応が起こり、コラーゲンの膜(被膜)ができやすくなります。コラーゲンの膜は溶解注射で分解できないので注意しましょう。

また、ヒアルロン酸を溶かしきれていない場合には溶解注射を複数回打ったり、切開手術を併用したりするなど、注入時の技術と溶解後の吸収過程までが考慮された施術を受ける必要があります。注入箇所のブヨブヨ感を防ぐためにも、ヒアルロン酸注入やヒアルロン酸溶解注射を信頼できる医師から受けましょう。

頬や涙袋が大きくなりすぎた

ヒアルロン酸注入で頬や涙袋が大きくなる原因は、主に3つです。

  • 注入後の体の反応
  • 注入の仕方に問題がある
  • ヒアルロン酸の入れすぎ

注入直後に生じる一時的な腫れは、1週間ほどで引いていきます。入れる量や場所を間違えるなどの注入の仕方に問題があるケースでは、頬が腫れることがあります。

また、短期間で何度も注入を重ねるとヒアルロン酸の入れすぎになり、顔のバランスが崩れる恐れがあるため注意が必要です。涙袋の周辺は、不自然に大きくなりやすいので注意しましょう。

不自然な膨らみができた

不自然な膨らみは、ヒアルロン酸を注入する深さを間違えることにより生じるのが特徴です。ヒアルロン酸の注入部位によって、適切な深さが異なります。

顎をシャープにしたい場合は骨の表面に、目の下のクマを消したい場合は脂肪と骨の間の深いところに注入するのが多い傾向にあります。注入する深さを誤ると、みみず腫れのような不自然な膨らみが生じる恐れがあるので注意しましょう。

不自然な膨らみを防ぎたい方は、ヒアルロン酸注入の施術経験が豊富な医師に相談することをおすすめします。

顔全体に腫れやむくみが生じた

ヒアルロン酸注入後の腫れには、「体の反応として出る腫れ」と「注入の仕方が原因」の腫れの2種類があります。体の反応による腫れは、注入後に出血したり、むくんだりするものです。体の反応による腫れは、誰にでも起こる可能性があります。

一方で、注入の仕方が原因の腫れは、注入量が多すぎる場合や場所を間違えた場合に生じやすいため注意が必要です。注入の仕方が原因で顔が不自然に膨らんだり、しこりができたりすることもあるので、気になる症状がある方は医師へ相談しましょう。

注入箇所が不自然な色になった

皮膚の厚みを考えずにヒアルロン酸を注入すると、場所によって色や質感が周りの肌と違って見えることがあります。特に、皮膚の浅い部分に入れすぎると、まわりの肌との違和感が出やすくなるので注意しましょう。

また、涙袋や目の下など、皮膚が薄いところでは、入れすぎると青っぽく見えることもあります。きれいに仕上げるためにも、医師と相談しながら自分に合った注入箇所や注入量、注入する深さになるよう調整しましょう。

鼻に注入したが左右に流れた

鼻にヒアルロン酸を入れた後、左右に広がる原因は主に次の3つです。

  • 質感や硬さが適していない
  • 鼻に入れすぎた
  • 施術後のケアが誤っている

まず、使うヒアルロン酸の質や固さが合っていない場合です。質の悪いものや硬さが合っていないヒアルロン酸は、入れた場所にとどまらず、まわりに広がってしまうことがあります。

ただし、適切な施術を受けても、施術後に鼻を強く触ったり擦ったりすると、左右に流れる恐れがあるので注意しましょう。

尖った顎になった

顎にヒアルロン酸を入れる時に失敗する原因は、以下のとおりです。

  • ヒアルロン酸の入れすぎ
  • 形状が柔らかすぎ

顎にヒアルロン酸を入れすぎたり、柔らかすぎるヒアルロン酸製剤を選んだりすると、尖った顎になる恐れがあります。顎の施術は、細かい量の調整が必要なため、顎へのヒアルロン酸注入の施術経験が豊富な医師に任せましょう。

また、顎にヒアルロン酸を入れることにより、腫れや痛み、内出血などの症状が出現する恐れもあります。症状は1〜2週間程度で引く場合が多いので、腫れを冷やしたり激しい運動を控えたりするなど、丁寧なケアを心がけましょう。

注入後すぐに元の状態に戻った

ヒアルロン酸注入後に、すぐに元の状態に戻ってしまう原因は次のとおりです。

  • ヒアルロン酸の量が少なすぎた
  • 使うヒアルロン酸が柔らかすぎた

ヒアルロン酸の注入量が少なすぎたり、ヒアルロン酸の形状が柔らかすぎたりすると、しわやたるみを支える力が足りず効果も長続きしません。ほうれい線の場合、施術直後は良くなったように見えても、すぐに元に戻ってしまうことがあるので気をつけましょう。

注入を繰り返して鼻が太くなった

鼻にヒアルロン酸を入れた時に鼻筋が太くなってしまう原因は、主に次の2つです。

  • 入れる量に問題があるため
  • 時間とともに変化するため

まずは、入れる量の問題についてです。適量は0.2〜0.7ccほどですが、多く入れると余分なヒアルロン酸が横に広がってしまいます。特に、鼻先より上の部分は体に吸収されにくいので、追加で入れる場合は注入する箇所も大切です。

次に、時間とともに変化することです。ヒアルロン酸は3ヶ月〜1年程度で、体に吸収されていきます。注入されたヒアルロン酸は鼻の中で広がっています。追加で注入すると重なり、さらに太くなってしまうことがあるので注意しましょう。

ヒアルロン酸注入で失敗する原因

ヒアルロン酸を注入する際の失敗例として、以下の4つがあります。

  • 医師の説明や技術力が不足している
  • ヒアルロン酸製剤が注入部位に適していない
  • 安価で質の悪いヒアルロン酸製剤を注入した
  • ヒアルロン酸の注入量が多すぎた

それぞれ詳しく解説します。

原因①医師の説明や技術力が不足している

ヒアルロン酸注入の失敗は、医師の施術経験と技術力が大きく関係しています。例えば、医師の経験が浅いとヒアルロン酸を入れすぎたり、注入する深さを間違えたりする恐れがあります。しこりができたり不自然な見た目になったりするのを防ぐためにも、技術力のある医師にヒアルロン酸注入を任せましょう。

また、ヒアルロン酸を注入して理想のデザインを実現させるには、医師が顔の構造をよく理解していることが大前提です。顔の構造をしっかりと理解していないと、バランスの悪い仕上がりになる恐れがあります。

医師やお客様の「早く効果を出したい」という気持ちが強すぎる場合にも、注入量が多くなりすぎたり、注入頻度が高くなりすぎたりする場合があります。ヒアルロン酸注入を受ける際は、医師と相談し、注入量や注入頻度を慎重に決めましょう。

原因②ヒアルロン酸製剤が注入部位に適していない

注入部位に合っていないヒアルロン酸を使うことも、ヒアルロン酸注入に失敗する原因です。ヒアルロン酸製剤の種類により硬さや粘り気の違いがあるので、入れる部位に合わせて種類を選ぶことがとても大切です。

特に、唇や目元など柔らかい部分には、柔らかいヒアルロン酸が向いています。反対に、頬や顎など形をしっかり作りたい部分には、硬めのヒアルロン酸を使う場合が多い傾向にあります。適した形状には個人差があるので、カウンセリングで自分に合ったヒアルロン酸製剤を相談することをおすすめします。

原因③安価で質の悪いヒアルロン酸製剤を注入した

ヒアルロン酸の質は、施術の仕上がりに大きく影響します。質の悪いヒアルロン酸は肌に馴染みにくい傾向にあり、硬くなったり不自然な仕上がりになったりする恐れがあるので注意しましょう。

安いヒアルロン酸は成分の質が悪かったり、不純物がきちんと取り除かれていなかったりすることもあります。そのため、注入後にアレルギー反応や異物反応を生じるリスクも高くなる傾向があります。ヒアルロン酸を選ぶときは、値段の安さだけでなく、品質の良さも重視しましょう。

原因④ヒアルロン酸の注入量が多すぎた

ヒアルロン酸を入れすぎると、顔全体が膨張してしまいます。特に、頬や唇は膨らみやすく、大きく腫れてしまうこともあるので気をつけましょう。

また、ヒアルロン酸を入れすぎると皮膚の中にしこりができたり、むくんだ感じになったりする恐れがあります。仕上がりが不自然になる可能性もあるので、ヒアルロン酸の注入量を適切に調整し、綺麗な仕上がりを目指しましょう。

ヒアルロン酸注入の失敗を修正する方法

ヒアルロン酸注入に失敗した際の修正方法は主に以下の2点です。

  • ヒアルロン酸溶解注射を受けた後に再注入する
  • 注入箇所の周辺にヒアルロン酸を注入する

詳しく紹介します。

ヒアルロン酸溶解注射を受けた後に再注入する

ヒアルロン酸注入でデコボコやしこりができてしまっても、ヒアルロン酸溶解注射で溶かすことが可能です。なぜなら、溶解注射にはヒアルロニターゼというヒアルロン酸が分解する酵素が含まれているからです。

溶解注射で分解されたヒアルロン酸は分解されて、体に吸収されやすくなります。溶解注射の効果は数日程度で現れるケースが多いですが、分解できない場合にはその他の方法について医師と相談しましょう。

また、溶解注射後にヒアルロン酸を分解・吸収したら、気になる部位へ再度ヒアルロン酸を注入します。再施術のタイミングはクリニックにより異なるので、溶解注射を受ける際は併せて確認しておきましょう。

注入箇所の周辺にヒアルロン酸を注入する

ヒアルロン酸を追加で入れるときは、すでに入っている場所の周りに少しずつ足していくと、境目が目立ちにくくなります。ヒアルロン酸は足りない部分を補ったり、新しい場所に入れたりするのにも向いているので、顔全体のバランスも整えやすいでしょう。

ただし、ヒアルロン酸は、注入する深さや量の加減が大切なので、経験豊富な医師に慎重に施術してもらう必要があります。施術後は、ヒアルロン酸が馴染むまで数週間かかるので、しばらくは様子を見ましょう。満足のいく仕上がりを目指すためにも、施術後の腫れや赤みのケアを徹底することをおすすめします。

ヒアルロン酸溶解注射で修正できないケースと対策方法

ヒアルロン酸溶解注射は失敗した施術の修正に有効です。しかし、以下の症状が出現している場合は、修正できない可能性があります。

  • 注入箇所に被膜ができている
  • 注入箇所の組織が線維化している

修正できないケースと対策方法をそれぞれ解説します。

注入箇所に被膜ができている

ヒアルロン酸の周りに被膜ができてしまうと、溶解注射が効きにくくなります。被膜ができる原因は、主に体の被膜反応です。ヒアルロン酸は本来、体の中にもある成分ですが、注入されたヒアルロン酸を体が異物であると判断されると、コラーゲンが集まって被膜を形成する恐れがあります。

ヒアルロン酸の周りに被膜ができると、ヒアルロン酸を溶かす酵素の働きを妨げるので、注意しましょう。注入箇所に被膜ができている場合には、施術部位へ針を刺してヒアルロン酸を除去する穿刺(せんし)除去を検討しましょう

注入箇所の組織が線維化している

ヒアルロン酸注入後に注入部位の組織がしこりのように硬くなって線維化すると、溶解注射で修正するのは難しくなります。なぜなら、ヒアルロン酸溶解注射では、線維化を改善できないからです。

線維化とは、組織が硬くなってしこりのようになってしまう状態のことです。この症状は、注入したヒアルロン酸で炎症が起きることで発生します。強い炎症が起きると線維化が進む恐れがあるので注意しましょう。

ヒアルロン酸注入の失敗で後悔しないためのポイント

ヒアルロン酸注入を注入する際には、以下のポイントをよく確かめましょう。

  • 医師やクリニックの実績や経験が豊富か
  • 注入量を0.1cc単位で調節してくれるか
  • 注入頻度や回数は適切であるか
  • 担当医がボリュームアップとリフトアップを正しく理解しているか
  • アフターフォローが充実しているか など

まずは、理想のデザインを実現させるために、医師の実績や施術経験が豊富であるか確認しましょう。実績や施術経験が豊富な医師は顔の構造を正しく理解しているので、適切なタイミングに適切な箇所へ施術を受けることが可能です。

ヒアルロン酸の入れすぎを防ぐためにも、0.1cc単位で少しずつ量を調整できるクリニックを選ぶのがおすすめです。どんなに技術力がある医師から施術を受けても、体の反応で施術後の腫れが生じる恐れがあります。施術後の返金制度が用意されているクリニックもあるので、アフターフォローが充実しているクリニックを選びましょう。

ヒアルロン酸注入をどこで受けたらいいか悩んでいる方やヒアルロン酸で後悔したくないかには、Wクリニックがおすすめです。LINEからの予約や相談に対応しているので、興味がある方はぜひ、当院へご相談ください。

まとめ

この記事では、ヒアルロン酸注入のよくある失敗例と失敗する原因を解説しました。

多くの人が不安に思うヒアルロン酸注入の失敗を防ぐには、信頼できる医師を選び、質の良いヒアルロン酸を使うことが大切です。さらに、施術後もしっかり経過を見てくれて、アフターケアの充実したクリニックを選ぶことで、自然できれいな仕上がりを目指せます。

この記事を参考にしながら、ヒアルロン酸注入の失敗リスクを低くし、自分に理想の仕上がりを実現させましょう。

Wクリニックには、ヒアルロン酸注入の経験豊富な医師が在籍しています。ヒアルロン酸注入を検討している方はぜひ当院へご相談ください。

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足立 真由美
この記事の監修者 医療法人 涼葵会 理事長 足立 真由美
美容医療の豊富な経験から美容医療の枠を超え、東洋医学・アーユルベーダ等のホリスティック医療を展開。「美は健康な身体から」をテーマに、美容クリニックとは思えない多彩なアプローチで、最新の美を提供する。
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