
ヒアルロン酸をほうれい線に注射する美容整形は、リスクが少ないことで人気を集めています。施術やダウンタイムが比較的短い点も人気の理由の1つです。しかし、「ヒアルロン酸の注射にもデメリットがあるのでは?」と心配な方もいるのではないでしょうか。
確かに、ヒアルロン酸注射にもデメリットはあります。この記事ではヒアルロン酸注射にまつわるデメリットや、「やめた方がいい」といわれる理由を詳しく解説します。ヒアルロン酸注射で後悔しないための対処方法も紹介するので、ヒアルロン酸注射を受けたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
ヒアルロン酸注射とは
ヒアルロン酸注射は、肌のハリや弾力を保つために使用される美容整形の1つです。ヒアルロン酸はもともと人間の体内に存在する成分で保水力が高く、肌の潤いや若々しさをサポートする働きがあります。
しかし、40代になると加齢とともにヒアルロン酸が減少しはじめ、しわやたるみができるようになりほうれい線も目立ちだします。このような症状を防ぐために、ヒアルロン酸を注射で注入する施術が用いられるようになりました。
ヒアルロン酸を注入することでほうれい線や目の下のクマを目立たなくし、肌にハリをもたらします。さらに、すっきりとした輪郭形成やふっくらとした唇作りなど、さまざまな箇所への施術に用いられています。
ヒアルロン酸注射はやめた方がいい?デメリットを解説
ほうれい線へのヒアルロン酸注射には多くのメリットがありますが、デメリットがあるのも事実です。ここでは以下6つのデメリットを紹介します。
- 失明や皮膚の壊死などのリスクがある
- 不自然な笑顔になる可能性がある
- 持続期間が短くメンテナンスが必要
- 担当する医師によっては失敗する可能性もある
- 痛みが伴う
- 副作用が出ることがある
それぞれ詳しくみていきましょう。
失明や皮膚の壊死などのリスクがある
ほうれい線へのヒアルロン酸注射には、まれに失明や皮膚の壊死といったリスクが伴います。失明は鼻への施術で多い傾向にありますが、ほうれい線へ注入する際も鼻に近いため注意が必要です。
壊死は、ヒアルロン酸を誤って血管に入れてしまった場合に起こる可能性があります。ヒアルロン酸が血管に入ると血液の流れを滞らせてしまい、栄養も止めてしまうため組織が死んで壊死となります。
このようなリスクは医師のミスによるものなので、実績と経験がある医師を選ぶと良いでしょう。
不自然な笑顔になる可能性がある
ヒアルロン酸を注入する量や場所を誤ると、一部のみ不自然に膨らんでしまい、顔全体のバランスが悪くなる場合もあります。その結果、不自然な笑顔になるなど、見た目に影響が及ぶかもしれません。
このような失敗はヒアルロン酸の量や、注入する位置に問題があります。特に技術や知識が不足した医師による施術ではこのようなトラブルが発生しやすいため、信頼できる医師選びが重要です。
持続期間が短くメンテナンスが必要
ヒアルロン酸注射の効果は永久ではありません。注入後は時間と共に体内に吸収されて、なくなると施術する前の状態に戻ります。効果を持続させるには、半年から2年に1度程度のメンテナンスが必要です。
このような定期的なメンテナンスが必要な点はデメリットといわれますが、失敗しても元に戻せて安心というメリットでもあります。しかし、1度で済ませたい方にとってはデメリットとなり、やめた方がいいという理由になっています。
担当する医師によっては失敗する可能性もある
ほうれい線へのヒアルロン酸注射は担当する医師により技術の差があるため、クリニックは慎重に選びましょう。ヒアルロン酸の注入はメスを必要としない施術なため、さまざまな医師が担当します。
知識や経験もない医師が担当すると、皮膚の壊死や内出血などのトラブルが発生する恐れもあるため注意が必要です。このような失敗に巻き込まれないためにも、アフターケアの対応や確かなカウンセリングなどをしてくれるか、事前にチェックしておきましょう。
痛みが伴う
ヒアルロン酸注入は、針を皮膚に刺すため痛みが伴います。特に、ほうれい線の皮膚は薄く、痛みを感じやすいです。麻酔で刺すときの痛みを軽減できますが、麻酔が切れた後の痛みが気になる方もいるのではないでしょうか。
特に痛みを感じやすい方は、医師に事前に相談しておくことをおすすめします。痛みは通常2〜3日程度でおさまりますが、長引くようであればクリニックに相談してみましょう。
副作用が出ることがある
ほうれい線へのヒアルロン酸注射には、以下のような副作用が発生する場合もあります。
- アレルギー反応
- 感染症の発生
- チンダル現象(肌の上からヒアルロン酸が透けて見える症状)
- 腫れやむくみ
- 内出血
ヒアルロン酸はアレルギー症状が出にくい薬剤ですが、まれに発症する場合もあります。感染症は免疫力が下がっている場合に発症するため、心配な方は医師に相談しておきましょう。
チンダル現象は、目の下のクマやたるみを治療した際に現れます。チンダル現象は皮膚の浅い箇所に注入することで起きる現象で、コンシーラーなどで隠せますが、気になる場合は医師に相談しましょう。
腫れやむくみは現れやすい症状で、3〜4日経過すれば治ります。症状が出ている場合は患部を刺激しないようにして、血行がよくなるような入浴や運動、飲酒は控えましょう。
内出血は施術の翌日以降に現れやすい症状で、長くても2週間程度で治るでしょう。
ヒアルロン酸注射をするメリット
ヒアルロン酸注射にはデメリットがある一方、メリットも数多くあります。主なメリットは以下のとおりです。
- ダウンタイムが短い
- 効果が出るのが早い
- 比較的安全
それぞれ詳しくみていきましょう。
ダウンタイムが短い
ヒアルロン酸注射は、施術時間が短くダウンタイムも少ないため、施術後すぐに日常生活へ戻れます。内出血や腫れなどの症状が出ても、1〜2週間程度で落ち着くでしょう。しかし、アフターケアを怠ると症状が悪化することもあるため、注意が必要です。
施術当日は血行が良くなるような入浴や運動、飲酒は控えましょう。ヒアルロン酸が馴染むまで1ヶ月程度かかるため、その間の美顔器の使用やマッサージも控える必要があります。施術後は患部を必要以上に触ると、ヒアルロン酸が動いて仕上がりにも影響するため、気をつけましょう。
効果が出るのが早い
ヒアルロン酸注射は、施術後すぐに効果を実感しやすい点もメリットです。施術後、皮膚がふっくらとしてほうれい線やしわが目立たなくなるため、他人から見ても自然で違和感がありません。
ヒアルロン酸の注射は早く結果を求めたい方におすすめです。
比較的安全
ヒアルロン酸はもともと体内に存在する成分であるため、外部から注入してもアレルギーが発症しにくく、リスクも低いです。なぜなら、ヒアルロン酸は体内でバリア機能を保持する役割もしているためです。
このように、ヒアルロン酸は比較的安全性の高い成分なため、アレルギーも起こりにくく安心して利用できます。
ヒアルロン酸注射をした場合に起こりうる副作用
ヒアルロン酸注射は美容施術の中でも比較的安全ですが、まれに副作用が起こる場合もあります。ここからは、ヒアルロン酸をほうれい線に注射した場合に起こり得る、以下の副作用について解説します。
- 内出血
- 痛み
- 腫れ・赤み
- むくみ
1つずつ詳しくみていきましょう。
内出血
ヒアルロン酸を注入する際に、誤って毛細血管に針が当たると、内出血が出る場合もあります。特に、ほうれい線のような皮膚が薄い箇所は内出血も起こりやすいです。内出血は通常、数日〜2週間程度で消えますが、長引くときは医師に相談してみてください。
また、施術の際に血管を傷つけないように、止血するなどの工夫をしているクリニックもあります。内出血は医師の技術によっては発生しない場合もあるため、技術のある医師を選ぶと良いでしょう。
痛み
ヒアルロン酸には局所麻酔が含まれている場合も多く、麻酔が切れた後に鈍い痛みを感じるケースもあります。痛みは通常2〜3日で落ち着きますが、長引く場合は医師に相談しましょう。
クリニックによっては施術前に痛みを和らげるためのクリームを塗るなど、対策を講じてくれる場合もあります。痛みを和らげる方法はクリニックによって異なるため、気になる場合は事前に確認しておくと良いでしょう。
腫れ・赤み
ヒアルロン酸注射後には腫れや赤みが現れる場合もありますが、2〜3日で治るでしょう。個人差もありますが腫れや赤みは少しずつ引き、長くかかっても1週間程度で治ります。
しかし、腫れや赤みが現れやすい症状なため、大事な用事がある前は施術を避けた方が良いでしょう。症状は軽い場合がほとんどなため、コンシーラーやファンデーションで隠すこともできます。
むくみ
ヒアルロン酸は保水力が高いため、注入後まれにむくみが発生する場合もあります。むくみが出やすいのは皮膚が薄い箇所で、ほうれい線や目元、口元などに出やすいでしょう。
ヒアルロン酸が馴染めばむくみも治りますが、完全に治まるまでは1〜2週間程度かかる場合もあります。
ヒアルロン酸を打ち続けるとどうなる?
ヒアルロン酸はもともと体に存在する成分なため、打ち続けても基本的に問題はありません。注入後はしばらくその部位にとどまりますが、時間の経過とともに体内に吸収されます。
体内に吸収されてなくなると効果も切れるため、医師にアドバイスされた間隔をあけつつ、安全に施術を受けましょう。適切な管理と医師の指導のもとで施術を続ければ、リスクを抑えながら美容効果を得られます。
ヒアルロン注射を避けた方が良い人
ヒアルロン酸注射は多くの方に適した施術ですが、特定の条件を持つ方は施術を控えた方が良いでしょう。ここではヒアルロン酸注射を受けられない方と、控えた方が良い方も紹介します。
まず受けられない方は、妊娠中や妊娠の可能性がある方と、授乳中の方です。妊娠中の胎児や新生児への安全性は確立していないため、施術は避けましょう。
ヒアルロン酸注射を控えた方が良い方は、主に以下にあてはまる方です。
- 小児および未成年者
- ヒアルロン酸にアレルギーのある方
- 免疫が低下している方
- 慢性的な感染がある方
- 麻酔薬にアレルギーがある方
- 真性ケロイド体質の方
- 出血傾向のある方
このような方は、副作用や健康へのリスクが高まる可能性もあるため、医師によく相談したうえで施術を検討しましょう。
ヒアルロン酸注射で後悔しない!失敗しない方法を解説
ここからはほうれい線へのヒアルロン酸注射で失敗しないための方法を紹介します。失敗しない方法は以下のとおりです。
- 施術箇所に適したヒアルロン酸を選ぶ
- 質の良いヒアルロン酸を選ぶ
- 医師の指示に従って施術を継続する
- カウンセリングを受ける
それぞれ詳しくみていきましょう。
施術する箇所にあったヒアルロン酸を選ぶ
ヒアルロン酸には、部位に応じた柔らかさや硬さなどの種類があるため、施術する箇所に適した製剤を選ぶ必要があります。持続力だけで製剤を選んでしまうと、不自然な仕上がりになる場合もあるため注意が必要です。
たとえば、柔らかいタイプは小じわの改善に適しており、硬いタイプはあごや鼻などの骨格を補う箇所に向いています。ヒアルロン酸を選ぶ際は、知識のある医師と相談して最も自分にある製剤を使用しましょう。
質の良いヒアルロン酸を選ぶ
ヒアルロン酸は品質によって価格に差があり、質の良いヒアルロン酸は持ちが良い傾向にあります。品質が良いヒアルロン酸は施術する際に出費となりますが、持ちや仕上がりも良いためかえってお得な場合もあります。
ヒアルロン酸の選定は医師の経験に依存する部分が多いため、経験豊富な医師に自分に合った種類を選んでもらいましょう。価格のみで選ぶのではなく、品質と医師の提案を重視する必要があります。
医師の指示に従って施術を継続する
ヒアルロン酸の注入は量や頻度を医師と相談し、継続して施術を受けることで持ちが良くなる傾向にあります。なぜなら、ヒアルロン酸は定期的に注入を続けることで吸収スピードが遅くなり、持続力が増す傾向にあるためです。
最初は施術後の持ちが良くなくても、継続することで少しずつ持ちが良くなります。医師の指示を守りながら施術を続けることで、より満足のいく結果が得られるでしょう。
カウンセリングを受ける
ヒアルロン酸の注射で後悔しないためには、信頼できる医師によるカウンセリングを受ける必要があります。経験不足の医師に任せると、失敗するリスクが高まり、修正にお金がかかる場合もあるでしょう。
医師を選ぶ際はクリニックのホームページで経歴や資格を確認し、技術力が確かかどうかを確認する必要があります。使用しているヒアルロン酸が公開されてるかも確認しておきましょう。
まとめ
ほうれい線へのヒアルロン酸注射にはメリットばかりではなく、デメリットが存在するのもじじつです。しかし、考え方によってはデメリットがメリットになる場合もあります。
ヒアルロン酸注射により副作用が出る場合もありますが、数日から2週間程度で治まる症状が多いです。また、失明や壊死、むくみやアレルギーなどは極めてまれな症状です。心配な場合は信頼できる医師に相談してみましょう。
ほうれい線へのヒアルロン注射がデメリットになるかは、医師の技術力にかかっています。経験と実績のある医師が在籍するクリニックを選び、安全に施術を受けましょう。
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