美容医療で人気の施術に、ジュベルックとリジュランがあります。どちらも肌の改善を目指す施術ですが、どのような違いがあり何を基準に選択したら良いか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、ジュベルックとリジュランの違いや期待できる効果、選び方のポイントについて比較して解説します。自分の肌悩みに合った施術を選び、美しい肌を手に入れたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

ジュベルックとは?

ジュベルックは、肌の再生と若返りを目的とした薬剤です。ヒアルロン酸をベースに、肌のハリや弾力を高めるための成分が含まれており、年齢を重ねた肌のケアに適しています。

以下で、ジュベルックの特徴や効果についてくわしく解説していきます。

ジュベルックの特徴

ジュベルックは、非架橋ヒアルロン酸とポリ乳酸(PDLLA)を組み合わせた薬剤で、コラーゲンの生成を促進する効果があります。肌内部で徐々に働きかけるため、即効性よりも持続的な改善が期待できるのが特徴です。

施術後の効果は自然で、顔全体のリフトアップや肌のハリの回復が得られます。また、肌内部の構造を修復し、老化による変化を抑える作用があるため、エイジングケアを目的とした施術で用いられることが多いです。

ダウンタイムが比較的短く、日常生活に支障をきたしにくい点も魅力の1つです。

ジュベルックで得られる効果

ジュベルックには、以下のような効果が期待できます。

  • 肌のハリや弾力の向上
  • 小じわやたるみの改善
  • 毛穴の引き締め
  • 自然なリフトアップ効果

ジュベルックは、肌の再生を促進することで弾力やハリを回復させる効果が期待できる美容施術です。主成分であるポリ乳酸(PLA)が徐々に分解される過程でコラーゲンの生成を促すことで、シワやたるみも改善されます。

また、フェイスラインや目元、口元など年齢サインが目立つ部分にも効果的で、部分的な悩みを抱える方にも適した選択肢です。

リジュランとは?

リジュランは、肌の再生を促進し、弾力や保湿力を向上させる薬剤です。ポリヌクレオチド(PN)という成分を主成分としており、細胞レベルでの肌再生をサポートします。

以下で、ジュベルックの特徴や効果についてくわしく解説していきます。

リジュランの特徴

鮭由来のポリヌクレオチドを主成分としたリジュランには、細胞の修復と再生を促進する効果があります。肌の奥深くまで働きかけることで、ターンオーバーを正常化し、肌本来の健康を取り戻す効果が期待されます。

リジュランの施術は、肌質を根本から改善することを目的としているため、ダメージを受けた肌やエイジングサインが気になる方に最適です。施術後のダウンタイムが短く、痛みも少ないため、はじめての美容施術にも向いています。

リジュランで得られる効果

リジュランには、以下のような効果が期待できます。

  • ターンオーバーの正常化
  • 保湿力の向上
  • ハリや弾力の回復
  • シワやたるみの改善

リジュランには、肌のハリや弾力を取り戻すと同時に、ターンオーバーを整える役割があります。そのため、ニキビ跡や傷跡の改善に役立つほか、抗炎症作用で肌トラブルを軽減することも可能です。

シワやたるみも目立ちにくくなるため、エイジングケアを行いたい方にも最適な施術といえます。

ジュベルックとリジュランの違いは?

ジュベルックとリジュランの主な違いを比較し、表にまとめました。

 

ジュベルック

リジュラン

主成分

非架橋ヒアルロン酸・ポリ乳酸(PDLLA)

ポリヌクレオチド(PN)

効果

ハリ・弾力の向上、シワやたるみの軽減、毛穴の引き締めなど

ハリや弾力の回復、保湿力向上、毛穴の引き締めなど

注入方法

医師による手打ち、ポテンツァ、水光注射など

医師による手打ち、水光注射

施術時間

約30分~1時間

約20~30分

持続期間

約1〜2年

約4~6か月

施術回数

1ヶ月おきに3回の施術を推奨

2〜3週間おきに3~4回の施術を推奨

以下でくわしく解説していきます。

主成分の違い

ジュベルックの主成分は、非架橋ヒアルロン酸とポリ乳酸(PDLLA)です。肌内部の構造を修復し、弾力やハリを引き出すはたらきがあります。特に、深いしわやたるみに対して効果的です。

一方、リジュランの主成分はポリヌクレオチド(PN)です。この成分は細胞レベルで肌の修復と再生を促し、ターンオーバーを正常化するはたらきがあります。この成分は、肌の水分保持力を高め、乾燥やくすみを改善するのに優れています。

効果の違い

ジュベルックは、ハリや弾力の向上、小じわやたるみの改善に特化しています。肌内部に成分が働きかけるため、エイジングケアを目的とする方におすすめです。また、肌全体のトーンを均一にし、若々しい印象を与える効果もあります。

一方、リジュランは、乾燥やくすみの改善、ダメージの修復に優れた効果を発揮します。肌のターンオーバーを正常化させることで、根本的な肌質の改善を目指せるのが特徴です。エイジングケアをしたい方や、ダメージを受けた肌をケアしたい方にもおすすめの薬剤です。

持続期間の違い

ジュベルックの効果は、約1〜2年と長く持続するのが特徴です。1ヶ月おきに3回の施術を行うことで完了するため、継続的なケアを負担に感じる方にも適しています。

一方で、リジュランの効果は約4〜6か月と、ジュベルックと比べて短いです。しかし、肌のターンオーバーを促進するはたらきがあるため、継続して施術を受けることでより高い効果が得られます。施術は、2〜3週間おきに3〜4回で完了します。

ジュベルックとリジュランはどっちが良い?

ジュベルックとリジュランは、それぞれ異なる特徴を持つ美容施術です。改善できる悩みも異なるため、自身の肌悩みに合わせて選ぶことが重要です。

以下で、それぞれの施術がどのような人に向いているかについて、詳しく解説します。

ジュベルックが向いている人

ジュベルックは、以下のような方におすすめの施術です。

  • ニキビ跡が気になる方
  • 毛穴の開きが目立つ方
  • シワやたるみが気になる方
  • 肌全体のハリや弾力を取り戻したい方

ジュベルックには、肌の弾力やハリを高め、若々しい印象を与える効果があります。そのため、加齢によるたるみや深いシワが気になる方に最適です。また、毛穴の目立ちやニキビ跡の改善にも効果的です。

1ヶ月に1回の施術を3回繰り返すことで効果を長く維持できるため、短期間でしっかりとした効果を得たい方にも向いています。

リジュランが向いている人

リジュランには、以下のような方におすすめの施術です。

  • 肌の凹凸やニキビ肌が気になる方
  • 乾燥によるくすみが目立つ方
  • 肌質を全体的に改善したい方
  • 皮脂分泌を抑えたい方

リジュランは、乾燥やくすみの改善に優れた効果を発揮するため、乾燥や乾燥によるくすみが気になる方に最適です。皮脂の分泌を抑える効果もあるため、テカリやべたつきが気になる方にも向いています。

また、ターンオーバーを正常化させる働きがあり、乾燥肌や脂性肌、混合肌など肌質全般のケアを考えている方にも適しています。

ジュベルックとリジュランは同時に施術できる?

ジュベルックとリジュランは、同時に施術することできます。2つの薬剤を組み合わせることで、それぞれの特性を最大限に活かされ、相乗効果を得ることが可能です。

たとえば、ジュベルックでハリや弾力を改善しながら、リジュランで肌の水分保持力を高めることで、総合的な肌質の向上が期待できます。

また、同時に施術を行うことで、効果の持続が長くなるケースもあります。ただし、肌の状態や施術のタイミングによっては同時施術が適切でない場合もあるため、医師と十分に相談することが大切です。

ジュベルックとリジュランの施術の流れ

ジュベルックとリジュランの、一般的な施術の流れは以下のとおりです。

  1. カウンセリングと診察
  2. 麻酔クリームの塗布
  3. 施術部位の消毒
  4. 薬剤(ジュベルック・リジュラン)の注入
  5. 施術後のクーリング

カウンセリングでは、肌悩みや目指す仕上がりについて医師と相談します。その後、施術部位に麻酔クリームを塗布し、清潔な状態に整えて薬剤を注入します。

施術時間は、ジュベルックが約30分〜1時間、リジュランが約20〜30分です。施術後はクーリングを行い、肌を落ち着かせて終了です。

ジュベルックとリジュランのダウンタイム

ジュベルックとリジュランのダウンタイムの特徴は、以下のとおりです。

  ジュベルック リジュラン
痛み 軽度の痛み(麻酔あり) 軽度の痛み
副作用・リスク 赤み、腫れ、内出血など 赤み、腫れ、肌の凹凸など
期間 約1〜3日 約2〜5日

ジュベルックは施術後に赤みや腫れが見られることがありますが、通常約1〜3日で収まります。一方、リジュランは副作用がやや長引く傾向にあり、2〜5日程度のダウンタイムが必要です。

副作用のリスクを軽減するためには、どちらも施術後の適切なケアが大切です。施術後は肌がデリケートな状態になっているため、ダウンタイム中は肌への刺激を避け、保湿やUVケアを徹底しましょう。

ジュベルックとリジュランの費用相場

ジュベルックとリジュランの費用は、施術回数や使用する薬剤量によって異なります。一般的な相場は以下の通りです。

ジュベルック:約50,000〜100,000円
リジュラン:約40,000〜80,000円

この金額は、あくまで1回あたりの料金です。ジュベルックは1ヶ月おきに3回、リジュランは2〜3週間おきに3〜4回の施術が推奨されているため、総額はさらに高くなります。

美容クリニックでは、複数回の施術を前提としたプランが用意されていることが多くあります。このようなプランを活用することで、1回あたりの費用を抑えることも可能です。

予想外の出費を避けるためにも、事前にトータルコストを把握し、予算に合わせて施術計画を立てましょう。

ジュベルックとリジュランの注意点

ジュベルックとリジュランは安全性が高い施術ですが、いくつか注意すべきポイントがあります。具体的な注意点は、以下の3つです。

  • 継続的な施術が必要
  • 施術後は適切なケアが大切
  • 施術を受けられない人もいる

それぞれ解説していきます。

継続的な施術が必要

ジュベルックとリジュランは、一度の施術でも効果を感じられますが、持続性を高めるために複数回の施術が必要です。ジュベルックの場合、3回の施術を1か月おきに行うことで、肌の弾力やハリを最大限に引き出せます。

一方、リジュランは2〜3週間おきに3〜4回施術を行うことで、肌の再生能力を向上させる効果があります。効果を維持したい方は、定期的にメンテナンスを行いましょう。

施術後は適切なケアが大切

施術後の肌はデリケートな状態になっているため、適切なケアが大切です。施術後の副作用として赤みや腫れが起こることがありますが、冷却や保湿を行い摩擦を避けることで症状を緩和できます。

また、紫外線は肌に負担がかかるため、外出時には日焼け止めを使用し、帽子やサングラスで肌を保護しましょう。適切なケアを行うことは、副作用のリスクを軽減するだけでなく施術効果を最大限に引き出すことにもつながります。

施術を受けられない人もいる

以下に当てはまる方は、ジュベルックやリジュランの施術を避ける必要があります。

  • 妊娠中や授乳中の方
  • 重度のアレルギーがある方
  • 皮膚に感染症や炎症がある方
  • 自己免疫疾患を抱えている方

妊娠中や授乳中の方への施術は、安全性が十分に確立されていません。また、アレルギー体質の方や皮膚に疾患がある方は、症状が悪化する可能性があるため注意が必要です。

健康状態に不安を感じている方は、施術を受ける前に必ず医師と相談し、十分な説明を受けたうえで判断してください。

まとめ

今回は、ジュベルックとリジュランの違いや選び方のポイントについて解説しました。ジュベルックには肌内部の構造を修復し、弾力やハリを引き出す効果があります。一方で、リジュランは細胞レベルで肌の修復と再生を促し、ターンオーバーを正常化するのが特徴です。

それぞれ異なる主成分と効果を持っており、肌悩みや目的に応じて選べます。施術後のダウンタイムや費用、注意点などを十分に確認し、医師と相談したうえで自分に最適な施術を選択しましょう。

足立 真由美
この記事の監修者 医療法人 涼葵会 理事長 足立 真由美
美容医療の豊富な経験から美容医療の枠を超え、東洋医学・アーユルベーダ等のホリスティック医療を展開。「美は健康な身体から」をテーマに、美容クリニックとは思えない多彩なアプローチで、最新の美を提供する。
免責事項
  • ・本コンテンツの情報は、充分に注意を払い信頼性の高い情報源から取得したものですが、その正確性や完全性を保証するものではありません。
  • ・本コンテンツは一般的な情報の提供を目的としています。医療上のアドバイスや診断、治療に関しては、必ず医療従事者にご相談ください。
  • ・本コンテンツの情報は、その情報またはリンク先の情報の正確性、有効性、安全性、合目的性等を補償したものではありません。
  • ・本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。