ボトックス注射は、しわの改善やエラ張りの解消、汗の抑制などの効果が期待できる美容施術です。効果を持続させるには定期的に施術を受ける必要がありますが、ボトックス注射を打ち続けることに不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、各部位別のボトックス注射を打ち続けた場合に期待できる効果と、打ち過ぎないための注意点を解説します。ボトックス注射を検討している方や施術のリスクを低くしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

ボトックス注射を打ち続けるとどうなる?

結論からいうと、ボトックスを打ち続けても大きな問題はありません。しかし、施術を受けるタイミングや注入量、注入箇所を誤ると、ボトックスが効き過ぎたり効きにくくなったりする恐れがあります。

また、ボトックスには筋肉の働きを抑制する作用がありますが、注入箇所により期待できる効果が異なります。施術を後悔しないためにも、ボトックスの特徴や注意点をしっかりと把握し、適切なタイミングで施術を受けましょう。

【部位別】ボトックスを打ち続けるとどうなる?

ボトックスの効果を継続的に実感するためには、定期的に施術を受ける必要があります。それでは、ボトックスを打ち続けると一体どのようになるのでしょうか。ここからはボトックス注射を打ち続けるとどうなるのか、以下の部位別で解説します。

  • エラ
  • おでこ(額)

ボトックスを受け続けると具体的にどうなるのかを知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

エラボトックスを打ち続けるとどうなる?

エラボトックスは、過剰に発達したエラの筋肉を萎縮させて、輪郭をすっきり見せる効果が期待できる施術です。「ちょっと小顔になりたい」「フェイスラインをすっきり見せたい」と打ち続ける人も多いですが、施術を受ける頻度が高いとエラの筋肉が元に戻りにくくなる恐れがあります。

さらに、顔が細くなりすぎたり、頬がこけたような印象を与えたりすることもあります。ボトックスが効き過ぎると笑顔がぎこちなくなる可能性もあるので、顔のバランスを見ながらゆっくりと施術を続けましょう。

脇ボトックスを打ち続けるとどうなる?

脇ボトックスは「汗を抑えたい」「汗のニオイが気になる」といった多汗症に使われることが多い施術です。日常生活が快適になると人気ですが、脇にボトックスを打つ頻度が高いと体内に抗体ができて、ボトックスが効きにくくなる恐れがあります。

また、脇ボトックスの施術後1週間程度は、一時的に以下の副作用が現れることもあります。

  • 腫れる
  • 赤くなる
  • 筋肉痛になる
  • 内出血ができる
  • 倦怠感を覚える など

副作用は一時的に現れる場合が多いですが、症状が長引いている場合や不安に感じる場合は医師へ相談しましょう。

顎ボトックスを打ち続けるとどうなる?

顎ボトックスは顎のしわを軽減したり、顎の形をスッキリさせたりする効果が期待できる施術です。頻繁に打ち続けるとボトックスが効きにくくなったり、表情が不自然になったりする恐れがあります。呼吸困難を引き起こすリスクもあるので、注入量や施術頻度を医師と相談しながら決めましょう。

顎ボトックスは無意識のうちに顎へ力が入りやすい方におすすめです。施術を受ける際は、注入量が多くなったり施術頻度が高くなったりしないように気をつけましょう。

おでこ(額)のボトックスを打ち続けるとどうなる?

おでこ(額)にボトックスを注入することで、しわを改善する効果が期待できます。しかし、ボトックスを頻繁に打ち続けると、目の開けにくさや眉毛の動かしにくさを感じやすくなる恐れがあるので注意してください。

おでこ(額)は顔全体のバランスが変わりやすい部位です。施術のタイミングや注入量は自己判断で決めると、施術の後悔に繋がる恐れがあります。適切なタイミングでおでこ(額)のボトックスを受けるためにも、医師と相談しながら慎重に決めましょう。

ボトックス注射を打ち続ける際の注意点

ボトックス注射の効果を継続して実感するためには打ち続ける必要があります。それでは、打ち続ける際に生じるリスクを低くするには、一体どうしたら良いのでしょうか。ここからはボトックス注射を打ち続ける際に押さえておきたいポイントを解説します。

  • 抗体ができることがある
  • ボトックス注射を打ち過ぎないように注意
  • 皮膚がたるむことがある
  • ボトックス注射の打ち過ぎは自力で対処できない
  • 医師と相談しながら適切な施術を受ける

適切なタイミングでボトックス注射を受けるためにも、ぜひ参考にしてみてください。

抗体ができることがある

次の場合にはボトックスに対する抗体が体内で形成されやすくなります。

  • 短期間に何度も打っている
  • 注入量が多い
  • 製剤に含まれるたんぱく質の量が多い

体内に形成された抗体にはボトックスを中和させる作用があるので、注入してもボトックスの効果が現れにくくなります。また、ボトックス注射で注入する製剤に含まれるたんぱく質の量が多い場合も、抗体ができやすいです。
たんぱく質の含有量が少なくて抗体ができにくい製剤もあるため、ボトックス注射を受ける際は注入する製剤も確認しておきましょう。

ボトックス注射を打ち過ぎないように注意

ボトックス注射を受け続ける際に、施術頻度や注入量が多くなるとボトックス注射の打ち過ぎになる場合があります。ボトックス注射を打ち過ぎると生じやすくなるリスクは以下のとおりです。

  • 表情に違和感が出る
  • まぶたが重くなる
  • 目が開きにくくなる
  • 抗体によりボトックスの効果を得にくくなる など

施術による効果を実感するためにも、無理にボトックスの注入量を増やしたり施術頻度を詰めたりせず、自分に合ったタイミングにボトックス注射を打ちましょう。

皮膚がたるむことがある

ボトックス注射を打ち過ぎると、筋肉の働きが過剰に抑制されて筋肉量が減少し、支えを失った皮膚がたるむ恐れがあります。特に、頬やフェイスラインで起こりやすいです。打ち過ぎによる皮膚のたるみを生じにくくするためにも、ボトックスの注入量や部位、施術頻度を調整し、必要な部分だけ施術を受けましょう。

また、ボトックスには筋肉の働きを抑制する働きがある一方で、加齢による皮膚のたるみを改善させる効果は期待できません。加齢による皮膚のたるみが原因のしわを改善したい場合は、ボトックス注射以外の方法を検討しましょう。

ボトックス注射の打ち過ぎは自力で対処できない

ボトックス注射を打ち過ぎてしまった場合に、自力で対処で以下る方法はありません。また、医師に相談すると、修正を受けられる場合もありますが、完全に元どおりに戻せない場合が多いです。打ち過ぎた場合は、ボトックス注射の効果が薄れるまで待ちましょう。

ボトックスの効果が持続する期間や出現する効果などには個人差があります。施術を後悔しないためにも、信頼できる医師から適切な施術を受けましょう。

医師と相談しながら適切な施術を受ける

ボトックス注射のリスクを低くするためにも、信頼できる医師を選ぶ必要があります。信頼できる医師から適切な施術を受けたい方は、次の3点を意識してみてください。

  • カウンセリングで仕上がりイメージを共有する
  • 施術頻度や注入量は医師と相談して決める
  • 医師の指示に従ってダウンタイムを過ごす

それぞれ解説します。

カウンセリングで仕上がりイメージを共有する

ボトックス注射を受ける前のカウンセリングを受ける際は、仕上がりのイメージをしっかりと医師に共有しましょう。理想のイメージを症例写真で見せたり、こだわりたいポイントを伝えたりすると、医師から自分に合った施術プランの提案を受けられます。

また、ボトックス注射の効果やリスクなど施術に関する不安や疑問を納得できるまで質問しておくと、施術の後悔に繋がりにくくなります。カウンセリングのみ利用することも可能です。ボトックス注射に興味がある方は気軽に相談してみてください。

施術頻度や注入量は医師と相談して決める

ボトックスの効果は、個人の体質や希望する仕上がりによって異なります。 そのため、適切な施術頻度や注入量を決める際には、医師と一緒に計画を立てることが大切です。 自然な仕上がりと長期的な満足感を得るためにも、自分に合った施術スケジュールを立てましょう。

また、「施術頻度をもう少し増やしたい」と感じても、注入量を無理に増やしたり間隔を詰めたりするとリスクを伴う恐れがあります。ボトックスの効果を安全に楽しむためにも、専門家の意見を尊重し、慎重に調節しましょう。

医師の指示に従ってダウンタイムを過ごす

ボトックス注射を受けた後は、医師の指示に従ってダウンタイムを過ごしましょう。自己判断でケアをすると、ダウンタイム症状が悪化する可能性があります。ボトックスの効果を実感するためにも、医師から指示を受けたダウンタイムの過ごし方を守り、肌トラブルを回避しましょう。

また、医師の指示に従ってダウンタイムを過ごしていても、肌のむくみや赤みなどを生じる場合があります。気になる症状がある場合は自己判断で対処せず、施術を受けたクリニックや担当医師に相談しましょう。

ボトックス注射を打ち続けるのをやめるとどうなる?

ボトックス注射を打ち続けるのをやめた場合、働きを抑制されていた筋肉が再び動き出し、元の状態に戻っていきます。 ボトックスは注入された部位の筋肉の動きを一時的に抑制し、しわを目立たなくさせるものだからです。

多くの場合、3〜6ヶ月程度で効果が薄れていき、時間の経過とともにしわやフェイスラインの変化も元に戻っていきます。 ボトックス注射をやめることでしわが増えたり、顔が垂れたりするわけではないので、安心してください。

ボトックス注射の効果が現れる時期・持続期間の目安

ボトックス注射の効果は施術後すぐに現れるわけではありません。効果が現れるタイミングは注入部位により異なりますが、一般的には注射を受けてから約2〜3日で効果が現れ始めます。10日ほどでピークに達して、少しずつ効果が薄れていきます。持続期間の目安は3〜6ヶ月程度です。

ボトックス注射の効果が持続する期間には個人差があり、体質や注入部位によっても異なります。ボトックス注射の効果を持続させたい方は、適切な頻度で定期的に施術を受けてメンテナンスをしましょう。

ボトックス注射の適切な頻度

ボトックス注射の適切な施術頻度は、約3〜4ヶ月に1回が一般的です。効果の現れやすさや注入部位などにより適切な施術頻度には個人差があります。ボトックス注射の打ち過ぎを防ぐためにも、施術頻度や注入量、注入部位を医師と相談しながら決めましょう。

また、同じ部位に短期間で繰り返しボトックスを注入すると、体内で抗体が形成されやすくなります。抗体の形成を防ぎ、ボトックスの効果を実感するためにも、3ヶ月以上の間隔を空けてから次回のボトックス注射を打つことをおすすめします。

ボトックス注射とは

ボトックス注射には、ボツリヌストキシンという成分が含まれています。ボツリヌストキシンには神経と筋肉の接続を一時的にブロックする作用があるので、ボトックス注射には以下の効果が期待できます。

  • 多汗症の治療
  • ワキガの治療
  • エラの張りの解消
  • 顔の表情じわの改善
  • ガミースマイルの軽減
  • 肩の筋肉の張りを改善 など

ボトックス注射は施術時間が短く、ダウンタイムがほとんどないため、手軽に受けられる美容施術として人気を集めています。

ボトックス注射に関するよくある質問

最後にボトックス注射に関するよくある3つの質問に回答します。ボトックス注射をおすすめできない人やよくある副作用など、疑問を抱きやすい質問を紹介します。ボトックス注射を検討している方や興味がある方はぜひ確認しておきましょう。

ボトックス注射を打てない人はいる?

ボトックス注射は気軽に受けられる美容施術の1つですが、体調や体質によりは控えるべき方もいます。例えば、以下に該当する方にはボトックス注射をおすすめできません。

  • 妊娠中の方
  • 授乳中の方
  • 妊活中の方
  • 妊娠の可能性がある方
  • 筋肉や神経に関わる病気をお持ちの方
  • ボトックスの成分にアレルギーや過敏反応を持つ方
  • ボツリヌストキシンを使用する治療を受けている方
  • 3ヶ月以内にボトックス注射を受けた方 など

胎児や乳児への影響を気にするため、妊娠中や授乳中などの方はボトックス注射を控えるのが一般的です。また、筋肉や神経に影響を与える成分が含まれているため、神経筋疾患の方やボトックス成分に過敏症がある方は、アレルギー反応が出るリスクがあります。

ボトックス注射をおすすめできない人に該当する場合は、事前に医師とよく相談して慎重に検討しましょう。

ボトックス注射に副作用はある?

ボトックス注射は安全性が高いとされていますが、体質や施術後のケア方法によっては副作用が出ることもあります。よく見られる副作用は、以下のとおりです。

  • 内出血
  • 腫れ
  • むくみ など

副作用は一時的で自然に回復する場合が多いです。針を刺した部分に生じる小さな内出血は数日から1週間程度で消える場合が多いです。また、注入部位に一時的な腫れやむくみを生じる場合もありますが、数日程度で自然に落ち着いていきます。

しかし、ボトックスに含まれる成分により、まれですが赤みやかゆみ、発疹などのアレルギー症状が出現することもあります。アレルギー反応や強い痛みなどの気になる症状が出現している場合は、すぐに施術を受けたクリニックへ相談しましょう。

ボトックス注射を打ち続けると皮膚がたるむって本当?

ボトックスを短期間に何度も受け続けていたり注入量が多かったりすると、筋肉の働きが過剰に抑制され、皮膚のたるみが目立ちやすくなります。特に、頬やフェイスラインは皮膚がたるみやすいです。

また、ボトックス注射の打ち過ぎを長期的に続けると、筋肉が痩せて頬もこける恐れがあります。期待できる効果や持続期間、施術頻度などには個人差があるため、医師と相談しながら、自分に適した施術を受けましょう。

まとめ

ボトックス注射は、美容効果を出しながらも継続的なケアが求められる施術です。施術を続けることでメリットが多い一方で、打ち過ぎると抗体の形成や副作用、皮膚のたるみなどのリスクを生じる恐れがあります。ボトックス注射を受ける際は、施術頻度や注入量に注意しましょう。

また、ボトックス注射の効果を得るには、医師の技術力も必要です。施術を後悔しないためにも、カウンセリングでは医師に仕上がりイメージをしっかりと共有し、疑問や不安も解消しておきましょう。

免責事項
  • ・本コンテンツの情報は、充分に注意を払い信頼性の高い情報源から取得したものですが、その正確性や完全性を保証するものではありません。
  • ・本コンテンツは一般的な情報の提供を目的としています。医療上のアドバイスや診断、治療に関しては、必ず医療従事者にご相談ください。
  • ・本コンテンツの情報は、その情報またはリンク先の情報の正確性、有効性、安全性、合目的性等を補償したものではありません。
  • ・本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。