唇のヒアルロン酸注入は、ふっくらとした魅力的な唇を手に入れるための人気の美容施術です。そんな唇へのヒアルロン酸注入ですが、施術後のダウンタイムには、どんな症状が出るのだろうかと不安に思う方は多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、唇のヒアルロン酸注入のダウンタイムの症状について解説します。また、ダウンタイムの過ごし方や注意点もあわせて見ていきましょう。

この記事を読めば、唇のヒアルロン酸注入について理解できます。唇へのヒアルロン酸注入を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

唇のヒアルロン酸注入後のダウンタイムの症状

唇のヒアルロン酸注入は、ボリュームアップや形状の改善が期待される人気の美容施術です。ただし、施術後にはダウンタイムが発生することがあります。ここでは、ダウンタイム中に起こりうる以下の症状を解説します。

  • 痛み
  • 唇の赤み
  • 唇の腫れ
  • 唇の内出血
  • アレルギー反応や細菌感染

痛み

唇のヒアルロン酸注入後には、軽度の痛みが生じることがあります。これは針を刺したことによる刺激や、ヒアルロン酸の注入による圧迫感が原因とされています。

痛みは施術直後が最も強く、数時間から1日程度で和らぐことが一般的です。必要に応じて、クリニックから処方された鎮痛剤を使用すると良いでしょう。また、冷却によるケアも痛みを軽減する効果があります。

唇の赤み

施術直後に、唇が赤くなることがあります。これは、針を刺したことによる皮膚の刺激が主な原因です。

赤みは数時間から2日程度で自然に引くことが多いですが、個人差があります。赤みが気になる場合は、冷たいタオルを当てると炎症が和らぐでしょう。また、赤みが強くならないように、施術当日にはアルコールの摂取や激しい運動は控えめにすることをおすすめします。

唇の腫れ

唇のヒアルロン酸注入後に、最も多く見られる症状が腫れです。腫れの程度は個人差がありますが、施術から1日目がピークで2〜3日程度で治まることが一般的です。ここでは、唇が腫れる原因とその対処法を見ていきましょう。

唇が腫れる原因

唇の腫れは、ヒアルロン酸注入による物理的な刺激や、体内の自然な炎症反応によって引き起こされます。唇は血管が多く皮膚が薄いため、腫れが目立ちやすい部位です。

また、施術時の針やカニューレの挿入による微細な損傷が、炎症を引き起こす一因とされています。これらの要因が重なることで、腫れが一時的に強くなることがあります。

腫れた場合の対処方法

腫れが気になる際は、冷却することで症状を緩和できます。ただし、冷やしすぎには注意が必要です。冷たいタオルやアイスパックを布で包んで軽く当てると効果的です。

また、塩分の多い食事を控えることで体内の水分バランスが整い、腫れの軽減につながることもあります。ただし、症状が悪化し痛みが増す場合は、すぐにクリニックへ連絡しましょう。

唇の内出血

針が血管に当たることで、内出血が起こることがあります。内出血は紫色や青色のアザのように見え、数日から1週間程度で自然に治癒することがほとんどです。

内出血を防ぐためには、施術前に血流を促進させるアルコールや血液をサラサラにする薬の服用をさけることが大切です。また、施術後は唇を強くこすったり触れたりしないよう注意してください。

アレルギー反応・細菌感染

ヒアルロン酸は人体に適合性の高い物質ですが、まれにアレルギー反応を引き起こす場合があります。また、施術後のケアが不十分だと細菌感染のリスクが高まります。

アレルギー反応の症状としては、強い腫れや発疹、かゆみなどです。一方、細菌感染の兆候には、施術部位の熱感や膿が見られることがあります。これらの症状が現れた際は、早めに施術を受けたクリニックに相談しましょう。

唇のヒアルロン酸注入のダウンタイムの経過

施術後すぐに軽い腫れや赤みが現れますが、これらは徐々に治まります。ここでは、ダウンタイムの経過を次の3つの段階に分け、それぞれに起こる経過を見ていきましょう。

  • 治療直後
  • 2〜3週間後
  • 3ヶ月〜半年後

治療直後

治療直後は、唇に軽い腫れや赤みが現れることがあります。これらの症状は針を刺したことやヒアルロン酸の注入による一時的な炎症反応です。腫れや赤みは施術後数時間から1日程度で軽減する場合が多く、冷却ケアや鎮痛剤で対処可能です。

また、違和感や軽い圧迫感もありますが、これは施術の影響で自然な反応といえます。

2~3週間後

2〜3週間後には腫れや赤みが完全に引き、ヒアルロン酸が唇の組織に馴染んできます。この期間においては唇の形状やボリュームが安定し、施術の仕上がりが実感できるようになります。

また、内出血があった場合でも、この時期にはほとんど目立たなくなるでしょう。施術部位の肌を清潔に保ち、刺激をさけることで、仕上がりの美しさを維持しやすくなります。

3ヶ月~半年後

施術後3ヶ月から半年が経過すると、ヒアルロン酸の効果が最も安定した状態になります。この時期には唇の自然なやわらかさが戻り、施術前と変わらない感覚が得られるでしょう。

ただし、ヒアルロン酸の分解が徐々に進行し始めるため、持続期間を延ばすためのリタッチを検討する時期でもあります。唇の保湿を心がけることで、施術効果をさらに長く保つことが可能です。

唇のヒアルロン酸注入のダウンタイム中の過ごし方

ダウンタイム中は、唇を刺激せず安静を保つことが重要です。特に、食事や洗顔、入浴など日常生活で注意を払うことで回復を促進できます。適切なケアをして、トラブルを防ぎましょう。

ここでは、ダウンタイム中の過ごし方を詳しく見ていきます。

メイク・洗顔

施術後1〜2日は、メイクや洗顔時に特に注意が必要です。唇に直接触れる製品は刺激となる可能性があるためさけましょう。クレンジングの際はこすらずに、洗顔後には唇を清潔なタオルで軽く拭く程度に留めてください。

また、保湿効果の高いリップクリームを使うと唇の乾燥を防ぎ、回復を早められます。清潔な手で、ケアすることを心がけましょう。

食事

施術直後の唇は、デリケートな状態です。そのため、辛いものや熱い飲み物など、唇に刺激を与えるような食事はさけることをおすすめします。また、硬い食べ物を噛む際に唇に負担がかかり、痛みを感じることがあります。

やわらかい食材を選び、ゆっくりと食事をするようにしましょう。さらに、塩分が多い食事は腫れを悪化させる可能性があるため、控えめにすることが大切です。

入浴・シャワー

施術後1週間は、唇への負担をできるだけ減らすため、入浴や熱いシャワーはさけましょう。熱いお湯は血行を促進し、腫れや内出血を悪化させる可能性があります。

ぬるめのお湯で短時間のシャワーにすることで、唇への負担を軽減できます。また、唇に直接お湯がかからないように注意し、顔を上に向けて入浴すると良いでしょう。

唇の違和感がある場合

施術後に、唇に違和感を覚えることは珍しくありません。これはヒアルロン酸が馴染む過程で起こる自然な現象ですが、無理に触ったりマッサージをしたりすることはさけましょう。

違和感が長期間続く場合や症状が悪化する場合には、施術を受けたクリニックに相談してください。適切な処置やアドバイスを受けることで、安心して回復に向かうことができます。

唇のヒアルロン酸注入のダウンタイムを長引かせないための注意点

唇のヒアルロン酸注入後のダウンタイムを短くするには、適切なケアが重要です。施術後の触りすぎや血行促進行動をさけ、安静を保つことがポイントです。

ここでは、唇のヒアルロン酸注入のダウンタイムを長引かせないための注意点を4つ紹介します。

施術直後は注入部位を触らない

施術直後の唇は、デリケートな状態です。不必要に触れることで、細菌感染や炎症を引き起こすリスクが高まります。また、ヒアルロン酸が馴染む前に刺激を与えると、仕上がりが不均一になる可能性があります。

特に手が不潔な状態で触れると、感染症を引き起こす可能性もあるため注意が必要です。清潔な状態を保ち、施術後数日は唇をこすったり、押したりするなどの刺激をさけます。

ただし、腫れや痛み、赤みなどが続く場合は、早めにクリニックに相談しましょう。

血行がよくなる行動はさける

施術後の唇は非常に敏感で、血行を促進する行動は腫れや赤みを悪化させる可能性があります。

  • 激しい運動
  • 入浴やサウナ、温泉
  • アルコールの摂取

以上の行動を控えることで、炎症や腫れを抑え、回復を早めることが期待できます。特に、施術後1週間は安静を保つことが大切で、血流を刺激しない生活を心がけるようにしましょう。

マッサージはさける

唇のヒアルロン酸注入後にマッサージをして不用意な刺激を与えると、ヒアルロン酸が移動する恐れがあります。これにより、不均一な形状や仕上がりが不自然になる可能性があるでしょう。

また、強い圧力をかけることで炎症を引き起こしたり、痛みを増加させたりするリスクもあります。施術後は特に唇をやさしく扱い、自然にヒアルロン酸が馴染むのを待つことが重要です。医師の指示がない限り、自己判断で触れないようにしましょう。

表情を大きく動かさない

施術後の唇は非常に敏感で、表情を大きく動かすとヒアルロン酸が不均一に広がる可能性があります。例えば、大声で笑ったり、口を大きく開けて食べたりする行為は控えた方が良いでしょう。

また、これらの動きが唇の皮膚や内部組織に負担をかけることで、回復が遅れるリスクも考えられます。施術直後は穏やかな表情を心がけ、表情を大きく動かすなどの過剰な動きをさ
けることで、より美しい仕上がりを目指せます。

唇のヒアルロン酸注入のリスク

唇のヒアルロン酸注入には、一部のリスクが伴います。事前に、どのようなリスクがあるのかを理解しておくことが大切です。

ここでは以下の、3つのリスクを紹介します。

  • 唇が厚くなりすぎる
  • ヒアルロン酸が透けて青白く見える
  • 血栓ができる

唇が厚くなりすぎる

ヒアルロン酸の注入量が多すぎると、不自然な厚みが生じる可能性があります。特に、唇の全体が均一ではなく、局所的に膨らみが目立つ場合もあります。

このリスクを回避するためには、経験豊富な医師と十分に相談し、理想的なデザインと注入量を決定することが大切です。注入後の調整が可能なクリニックを選ぶことも、安心につながります。

ヒアルロン酸が透けて青白く見える

ヒアルロン酸が浅い層に注入された場合、光の屈折によって青白く見えるチンダル現象が起こることがあります。この現象は特に皮膚が薄い部位で発生しやすく、唇でも起こり得ます。

適切な深さに注入をすることで防げるため、医師の技術力が重要です。口紅で隠す方法もありますが、気になる場合は早めに相談しましょう。

血栓ができる

ヒアルロン酸注入後にまれではありますが、血管に圧力がかかり遮断されることで血栓が形成される可能性があります。この状態は非常に危険で、唇や周辺組織の壊死を引き起こすリスクがあります。

血栓の兆候は、施術部位の激しい痛みや色の変化です。施術後に異常を感じた場合は速やかにクリニックへ連絡し、適切な処置を受けることが必要です。

唇のヒアルロン酸注入に関するよくある質問

最後に、唇のヒアルロン酸注入に関するよくある質問をまとめました。ここでは、4つの質問を紹介します。施術後のケアや効果の持続期間などを理解し、唇のヒアルロン酸注入の施術前に不安を解消しましょう。

ヒアルロン酸を唇に注入後、馴染むまでどのくらいかかりますか?

ヒアルロン酸が唇に完全に馴染むまでには、約1週間から2週間程度かかります。施術直後は腫れや赤みが目立つことがあり、唇の形が不自然に見える場合もありますが、これは一時的なものです。

腫れが引き始めるとともにヒアルロン酸が唇の組織に馴染み、より自然な見た目と感触が得られるようになります。個人差があるものの、適切なケアをして刺激をさけることで、より早い回復が期待できます。

馴染むまでの期間中は冷却ケアをして、必要に応じてクリニックのアドバイスを受けるようにしましょう。

ヒアルロン酸唇の腫れのピークはいつですか?

施術後の唇の腫れは、1日目がピークとなることが一般的です。2日目から徐々に腫れが引いていき、3日目にはかなり軽減されます。ただし、完全に腫れが引くまでには1週間程度を要する場合があります。

腫れが気になる場合は、施術当日から冷却ケアをすることが効果的です。また、血流を促進する行動(激しい運動やアルコール摂取など)はさけることで、腫れを最小限に抑えられます。

個人差がありますが、腫れが長引く場合は施術を受けたクリニックに相談することをおすすめします。

唇のヒアルロン酸注射後、すぐに日常生活に戻れますか?

唇のヒアルロン酸注射後は、基本的にすぐに日常生活に戻ることが可能です。ただし、施術直後は腫れや赤みが目立つ場合があるため、特に重要な予定がある場合は施術のタイミングを考慮する必要があります。

また、アルコールの摂取や激しい運動、サウナの利用などは血流を促進します。腫れや赤みを悪化させる可能性があるためさけましょう。

施術当日は唇を清潔に保ち、刺激をさけることが重要です。翌日以降は、軽いメイクや日常的な行動が可能になるため、比較的短期間での回復が期待できます。

唇のヒアルロン酸注射の間隔はどのくらいですか?

唇のヒアルロン酸注射の間隔は、効果を維持するために6ヶ月から1年程度が一般的とされています。ヒアルロン酸は時間の経過とともに体内で徐々に分解されるため、再施術が必要になります。

施術の頻度は個人の希望や体質、生活習慣によって異なるため、医師と相談しながら適切なスケジュールを決定することが重要です。また、過剰な施術は不自然な仕上がりを招くリスクがあるため、適切な間隔を守ることが望ましいです。

まとめ

この記事では、唇のヒアルロン酸注入のダウンタイムについて解説しました。

施術後には腫れや赤み、内出血など一時的な症状が現れる場合がありますが、適切なケアで回復が早くなります。腫れのピークは1日目で、1〜2週間程度でヒアルロン酸が馴染み、自然な仕上がりが期待できます。効果は6ヶ月〜1年持続し、再施術で維持が可能です。

施術後は冷却ケアや血行促進行動をさけ、医師の指導を守ることが大切です。この記事を参考に、美しい仕上がりを目指しましょう。

足立 真由美
この記事の監修者 医療法人 涼葵会 理事長 足立 真由美
美容医療の豊富な経験から美容医療の枠を超え、東洋医学・アーユルベーダ等のホリスティック医療を展開。「美は健康な身体から」をテーマに、美容クリニックとは思えない多彩なアプローチで、最新の美を提供する。
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