
「お金を払って肩こりが改善されなかったらどうしよう」「万が一肩こりが悪化したらどうしよう」と、肩ボトックス注射に興味があるものの、こういった不安を抱えている方が多いのではないでしょうか。
この記事では、肩ボトックス注射で後悔する理由とその対策を紹介します。加えて、肩ボトックス注射によって起こりうる効果と副作用も解説しますので、肩ボトックスの施術を受けるか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
目次
肩ボトックス注射とは?
肩ボトックス注射とは、肩の筋肉にボツリヌストキシンを注入し、肩こり改善を狙う施術のことです。
ボツリヌストキシンを筋肉に注入することで、筋肉の緊張を和らげたり筋肉を小さくしたりすることができます。これを肩周りの大きな筋肉である僧帽筋に注入することで、肩こり改善を図ることが可能です。
短時間で施術が終わったりダウンタイムが短かったりするので手軽に受けられる一方、さまざまな理由で後悔してしまうこともあるようです。
肩ボトックス注射で後悔してしまう理由とは?
肩ボトックス注射で後悔してしまう理由は以下のとおりです。
- 肩こりが悪化する
- 倦怠感と痛みがある
- 腕が上がらなくなる
- 揉み返しの症状がでる
それぞれ、詳細を解説します。
肩こりが悪化する
肩ボトックス注射後、肩こりが悪化したように感じることがあります。ボトックスの効果が現れるのは、数日から数週間後といわれています。
効果が現れるまでの期間は肩こりが悪化したように感じる可能性がありますが、ボトックスの効果が現れ始めたら、次第に肩こりの症状は治まっていくでしょう。
状態が改善しない場合は、クリニックに相談してみてください。
倦怠感と痛みがある
施術後、倦怠感と痛みがでる可能性があります。このような症状はボトックス注射の一般的な副作用であるといわれていますが、一時的なものなので数時間から数日で回復するでしょう。
副作用を抑えるためには、患部を刺激しないことが重要です。肩ボトックス注射直後は安静に過ごすことで、副作用のリスクを低減することができます。
腕が上がらなくなる
肩ボトックス注射をした後、一時的に腕が上がらなくなる場合があります。例えば、コロナの予防接種などの筋肉注射直後、腕が上がらなくなった経験のある方も多いでしょう。
同様に、肩ボトックス注射直後に腕が上がらなくなる可能性があります。これも数日で改善される症状なので、施術直後は安静に過ごしましょう。
揉み返しの症状がでる
筋肉注射後は、揉み返しのような症状が現れることがあります。しかし、他の症状と同じく一時的なもので、長くても1週間程度で改善されるといわれています。
症状を長引かせないためには、患部を刺激しないことが重要です。揉み返しがつらくても、肩を揉むと症状が長引く可能性があるため注意しましょう。
肩ボトックス注射で後悔しないためのポイント
肩ボトックス注射で後悔しないためには、以下の3つのポイントが重要です。
- 実績のあるクリニックを選ぶ
- 使用するボトックス製剤を確認する
- 定期的に肩ボトックス注射する
それぞれ、詳細を解説します。
実績のあるクリニックを選ぶ
1つ目のポイントは、実績があるクリニックを選ぶことです。WebやSNS、知人の評判を通じて、クリニックの口コミを調べてみましょう。
確認するポイントは、以下などが挙げられます。
- 多くの治療経験があること
- 継続して施術を受けられる料金設定であること
- カウンセリングからアフターケアまでが丁寧かつ親切であること
使用するボトックス製剤を確認する
2つ目のポイントは、使用するボトックス製剤を確認することです。ボトックス製剤は、アラガン社やイプセン社など、各国の企業によって製造されています。そして、手がけた企業によって費用や効果が現れるまでの期間などに違いがあります。
クリニックで扱っている製剤を確認し、特徴を理解してから施術を受けましょう。
定期的に肩ボトックス注射する
3つ目のポイントは、定期的に肩ボトックス注射することです。ボトックス注射の効果は、永久に続くものではありません。施術後の状態を維持したい場合は、定期的にボトックスを打つ必要があります。
具体的な施術の間隔は、筋肉の大きさや肩こりの状態などによって異なるので、クリニックの医師に相談して確認しておきましょう。
肩ボトックス注射の効果やメリット
肩ボトックス注射には、以下の効果やメリットがあります。
- 肩こり・巻き肩や頭痛が改善される
- 肩のラインやデコルテがスッキリする
- 首が長く見えて、小顔効果がある
- 痛みやダウンタイムが少ない
- 注射のみなので短時間で終わる
それぞれ、詳細を解説します。
肩こり・巻き肩や頭痛が改善される
肩ボトックス注射により、肩こり・巻き肩の改善が見込めます。ボトックスによって、筋肉の緊張が和らぐためです。加えて、緊張性頭痛と呼ばれる、頭全体が締めつけられるような鈍い頭痛が改善される可能性もあるでしょう。
緊張性頭痛の原因はさまざまですが、その内の1つとして肩周りの筋肉の緊張が挙げられます。肩周りの筋肉の緊張が肩ボトックス注射によって和らぐので、緊張性頭痛が改善される可能性があります。
肩のラインやデコルテがスッキリする
肩ボトックス注射を打つことによって、肩のラインやデコルテがスッキリします。肩のラインやデコルテがたくましく見える悩みは、首から肩にかけて伸びる僧帽筋が発達していることが原因の場合があります。
肩ボトックス注射により筋肉の緊張が和らぎ、僧帽筋が小さくなることで、肩のラインやデコルテがスッキリするでしょう。ただし、肩ボトックス注射の効果は永続しないので、定期的に施術を受ける必要があります。
首が長く見えて、小顔効果がある
ボトックスを打つことによって、首が長く見えて小顔効果が現れます。
肩周りの筋肉が発達していることにより、首が詰まって見えることがあります。肩ボトックス注射によって筋肉のサイズを小さくすることで、首の詰まりが改善され、首が長くなるでしょう。
結果として、相対的に顔が小さくなります。また、肩周りの筋肉の緊張により顔の輪郭が下に引っ張られ、顔が大きく見えていることがあります。その場合も、肩ボトックス注射で小顔効果が期待できるでしょう。
痛みやダウンタイムが少ない
肩ボトックス注射は、痛みやダウンタイムが少ないことも特徴です。これは、メスを入れる施術ではなく、注射のみで完了するためです。人によっては痛みやダウンタイムがある場合もありますが、一般的には数日から2週間程度で治まるでしょう。
具体的な症状としては、以下などが挙げられます。
- 腫れ
- 赤み
- 内出血
いずれも時間経過での改善が見込まれるので、施術直後は安静に過ごしましょう。
注射のみなので短時間で終わる
肩ボトックス注射は、注射のみの施術なので短時間で終わります。仕事や学校が忙しくて時間がない方でも、施術自体は数分で完了するので、仕事終わりや学校終わりの空いた時間で受けることが可能です。
そのうえ、痛みやダウンタイムが少なく入院も不要なので、翌日から普段通りの生活に戻ることができます。こうしたことから、肩ボトックス注射は、多忙な方でもスキマ時間で受けられる施術といえます。
肩ボトックス注射の副作用やデメリット
肩ボトックス注射には、さまざまな効果やメリットがあります。一方で、以下のような副作用やデメリットが存在していることも事実です。
- 痛みがある
- 腫れや内出血などのダウンタイムがある
- すぐに効果を実感できない
- 効果は永久には持続しない
- 短期間に繰り返すと効果を実感できなくなる
- 保険適用されない
それぞれ、詳細を解説します。
痛みがある
人によっては、痛みがある場合があります。肩ボトックス注射は、一般的な予防接種で使用する注射針より細い針を使用します。予防接種の痛みが我慢できるなら、肩ボトックス注射の痛みも問題ないでしょう。
どうしても不安な場合は、クリーム麻酔や笑気麻酔を使用できる場合もあるので、クリニックに相談してみてください。また、施術後に筋肉痛のような痛みが現れる場合もありますが、基本的に時間が経過することで改善されます。患部を刺激せず、安静にすることが重要です。
腫れや内出血などダウンタイムがある
ごくまれに、腫れや内出血などダウンタイムがある場合があります。しかし、時間が経過すれば治まることがほとんどで、一般的には数日から2週間程度で治るといわれています。
また、腫れや内出血などダウンタイムがない場合もあるので、過度に不安を感じる必要はありません。症状の有無や程度は個人差があるので、気になる場合はクリニックに相談してみてください。
すぐに効果を実感できない
肩ボトックス注射は、すぐに効果を実感できない特徴があります。一般的に、筋肉の緊張を和らげる効果は数日から数週間後に現れ始めるといわれています。肩のラインやデコルテがスッキリする効果はさらに遅く、1ヶ月から2ヶ月後に現れ始めるでしょう。
即効性があると誤認したまま施術を受けると、そのギャップに悩んでしまう可能性があります。効果が現れるまでに時間がかかることを理解し、目標に合わせて施術のタイミングを検討すると良いでしょう。
効果は永久には持続しない
肩ボトックス注射の効果は、永久には持続しません。一般的にはボトックスの効果は3ヶ月から6ヶ月ほど持続するといわれていて、具体的な持続期間は筋肉の状態や大きさ、注入したボトックスの量などによって異なります。
効果を持続させるためには、定期的に肩ボトックス注射を打つことがおすすめです。効果が弱まってきたタイミングで再度施術を受けることで、ボトックスの効果が持続するでしょう。
短期間に繰り返すと効果を実感できなくなる
肩ボトックス注射を短期間に繰り返すと、効果を実感できなくなる可能性があります。なぜなら、ごくまれに、体内に抗体が生産されることがあるためです。ただし、抗体が産生される確率は0.2〜0.4%程度です。
抗体の産生を防ぐためには、ボトックスの量をコントロールすることが重要といわれています。例えば、施術の間隔をあける、肩ボトックス注射と他の患部へのボトックス注射を同時期に行わない、などの対策を取ることをすすめられるでしょう。
保険適用されない
肩ボトックス注射は、保険適用されません。従って、全額自費負担となります。実際にかかる費用は、施術を受けるクリニックや地域、使用するボトックスなどによって異なります。具体的な費用が気になる方は、クリニックに相談してみると良いでしょう。
定期的にマッサージに通っている場合は、肩ボトックス注射をする方が費用と時間を抑えられるかもしれません。肩こり対策にどれくらい費用と時間をかけているかを踏まえて、肩ボトックスを検討することをおすすめします。
肩ボトックスに関するよくある質問
最後に肩ボトックスに関するよくある質問を4つまとめます。
- 肩ボトックスを打ち続けるとどうなりますか?
- 肩こりが悪化しませんか?
- 後遺症が残ると聞きましたが、本当ですか?
- 施術後に気をつけることはありますか?
ぜひ参考にしてみてください。
肩ボトックスを打ち続けるとどうなりますか?
肩ボトックスを打ち続けることで、肩こりが改善され、肩のラインやデコルテがスッキリする効果が見込まれます。
一方、肩ボトックス注射を短期間に繰り返すと体内に抗体が作られ、効果を感じにくくなる可能性があります。抗体の生成を防ぐにはボトックスの量と施術の間隔が重要なので、クリニックと相談してみると良いでしょう。
肩こりが悪化しませんか?
肩ボトックス注射の直後は、一時的に肩こりが悪化したように感じる可能性があります。しかし、ボトックスの効果が現れ始めたら次第に症状は治まっていくでしょう。
患部を刺激することで肩こりが悪化する場合もあるので、施術から効果が現れるまでの期間は安静に過ごしましょう。また、入浴や激しい運動、飲酒などの血行が促進される行為にも要注意です。
後遺症が残ると聞きましたが、本当ですか?
肩ボトックス注射は安全な施術といわれていますが、ごくまれに後遺症が残る可能性があります。例えば、筋肉のバランスが崩れて姿勢が悪くなったり、他の筋肉に負担がかかることで痛みが生じたりすることがあるでしょう。
しかし、一般的には時間経過で改善されるといわれています。後遺症が残ること自体まれなので、特段の心配は不要です。
施術後に気をつけることはありますか?
施術後、必要以上に患部を刺激しないことが重要です。また、血行が促進される行為も避けるべきとされています。具体的には、入浴やサウナ・激しい運動・飲酒などが挙げられます。
施術直後は上記に留意して生活する必要がありますが、数日経過すれば元の生活に戻れるでしょう。万が一異変を感じたら、早めにクリニックに相談してください。
まとめ
この記事では、肩ボトックス注射によって後悔する理由としないためのポイントを解説しました。
肩ボトックス注射は、肩こりを改善できたり、肩のラインやデコルテがスッキリしたりする施術です。一方で、倦怠感や痛み、腕が上がらなくなるといった一時的な症状がでる可能性があります。
この記事を参考に、肩ボトックス注射で後悔をしないために注意点とその対策、そしてメリットとデメリットを正しく理解し、自分に合った選択をしましょう。

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