肌に赤みが出ると「できるだけ早く目立たなくしたい」と感じるものです。肌の赤みや慢性的な赤ら顔は、適切な対策を取ることで改善できる可能性があります。寒暖差やストレス、摩擦などが原因で悪化することもあるため、日々のケアが非常に重要です。

この記事では、肌の赤みを消す方法や改善するためのポイントを詳しく解説します。メイクで目立たなくする方法や、治療の選択肢についても紹介するので、肌の赤みに悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

肌の赤みの主な原因

肌の赤みを引き起こす主な原因は、以下のとおりです。

  • 毛細血管の拡張​
  • 肌荒れ・炎症​
  • 肌の乾燥​
  • 紫外線・摩擦​
  • 遺伝・体質

それぞれ見ていきましょう。

毛細血管の拡張

毛細血管が拡張すると、肌の赤みが目立ちやすくなります。特に、寒暖差が激しい環境にいると、血管が急激に広がり一時的な赤みが生じやすいです。また、アルコールの摂取や辛い食べ物を食べた後にも、血流が増加し赤みが現れやすくなります。

毛細血管が目立つ状態が続くと、赤ら顔の原因になることもあるため、生活習慣を見直し、適切なスキンケアを取り入れることが大切です。

肌荒れ・炎症

肌荒れや炎症は、肌の赤みを引き起こす主要な要因の1つです。肌荒れや炎症によって肌のバリア機能が低下すると、外部刺激に対する抵抗力が弱まり、わずかな摩擦や乾燥で赤みが生じやすくなります。

肌荒れを防ぐためには、しっかりと保湿を行い、肌をこすらないよう優しくケアすることが大切です。敏感肌の人は化粧品や紫外線などの刺激に反応しやすいため、低刺激のスキンケアを選びましょう。

肌の乾燥

肌が乾燥すると、皮膚のバリア機能が低下して外部の刺激を受けやすくなるため、赤みやかゆみを伴いやすくなります特に、エアコンの効いた室内や寒い季節は、肌の水分が奪われやすく、乾燥による赤みが悪化しやすいため注意が必要です。

また、洗顔後に十分な保湿を行わないと、水分が蒸発して肌がより乾燥し、炎症を起こすことがあります。乾燥による赤みを防ぐためには、保湿ケアを徹底することが重要です。

紫外線・摩擦

紫外線や摩擦などの外的刺激は、肌の赤みの大きな要因となります。紫外線を浴びると、肌内部で炎症が起こり、赤みが長時間残ることがあります。また、日焼けによるダメージが蓄積することで、赤みが慢性化し、シミや色素沈着につながりやすいです。

洗顔時のゴシゴシ洗いやタオルで強くこする行為も、肌の表面にダメージが加わり、炎症を引き起こしやすくなります。赤みを抑えるためには、紫外線対策を徹底し、肌への負担を軽減することが大切です。

遺伝・体質

肌の赤みが出やすい原因には、遺伝や体質も挙げられます。生まれつき肌が敏感な人は、外部刺激に過剰に反応しやすく、わずかな摩擦や気温の変化で赤みを生じやすいです。アレルギー体質の人は、特定の食品や環境要因に反応し、肌が炎症を起こしやすい傾向にあります。

血流が活発になりやすい体質の人も、気温の変化や運動後に赤ら顔になりやすいです。遺伝や体質が原因の場合は、刺激の少ないスキンケアを心がけ、紫外線や乾燥など外的要因を極力避ける必要があります。

肌の赤みをすぐに消す方法は?

肌の赤みをすぐに消すのは難しいですが、メイクや治療を活用することで目立ちにくくすることはできます。自分の肌状態に合った方法を選び、無理なくケアを続けることが大切です。

メイクで消す方法

メイクでのカバーは即効性があり、コントロールカラーやファンデーションを上手に使うことで自然に赤みを抑えられます。メイクで赤みをカバーする際は、以下の手順で行いましょう。

  1. スキンケアで肌を整え、しっかり保湿する
  2. 化粧下地を均一に塗る
  3. グリーン系のコントロールカラーを赤みのある部分に薄くのせる
  4. リキッドファンデーションを薄く重ねる
  5. コンシーラーを部分的に使用し、赤みを隠す
  6. フェイスパウダーで仕上げる

メイクで赤みをカバーしたい場合は、グリーン系のコントロールカラーを使用するのがポイントです。グリーン系のコントロールカラーには赤みを補正する効果があり、肌の色を均一に見せることができます。

また、厚塗りにならないよう少量ずつ重ねることも大切です。ツヤ肌ではなくセミマットな仕上がりにすると、より赤みが目立ちにくくなります。

治療で消す方法

治療を受けることで、肌の赤みの根本的な改善を目指すこともできます。赤みを消す治療法として、以下のものが挙げられます。

  • 内服薬や外用薬
  • レーザー治療や光治療
  • マイクロニードル
  • ピーリング

内服薬や外用薬

皮膚科で処方される内服薬や外用薬を活用すると、肌の赤みを根本的に改善できる可能性があります。外用薬では、炎症を抑えるステロイド系や非ステロイド系の塗り薬があり、赤みの原因に応じて使用されています。

アレルギーが関与する場合は、抗アレルギー薬が有効です。また、ビタミンCやトラネキサム酸の内服薬は、炎症を抑えながら肌の回復を促します。ただし、自己判断で市販薬を使用するのではなく、医師の診断を受けたうえで適切な治療を選ぶことが大切です。

レーザー治療や光治療

皮膚科や美容クリニックでは、レーザーや光治療を用いて肌の赤みを改善できます。Vビームレーザーは、毛細血管に作用し血管の拡張を抑えることで、赤ら顔の軽減に効果的です。IPL(光治療)は、肌全体のトーンを整えながら赤みを和らげる働きがあります。

これらの治療は一度で劇的な効果が出るわけではありませんが、定期的に施術を受けることで徐々に赤みが落ち着いていきます。肌の赤みが気になる場合は、自分に合った治療法を選び、無理のない範囲で続けることが大切です。

マイクロニードル

マイクロニードル治療は、極細の針を使用して肌の再生を促す施術です。代表的なものにダーマペンやポテンツァがあります。ダーマペンは微細な傷を作り、コラーゲンの生成を促進して肌の赤みを和らげます。

一方、ポテンツァはラジオ波(RF)を組み合わせた治療法で、赤みだけでなく毛穴やニキビ跡の改善にも効果的です。どちらもダウンタイムが比較的短く、継続的に施術を受けることで肌質の改善が期待できます。

また、ターンオーバーを活性化させ自然な治癒力を引き出せるため、赤みが気になる肌のケア方法として有力な選択肢となるでしょう。

ピーリング

ピーリングは古い角質を取り除き、肌のターンオーバーを促進させる治療法です。ケミカルピーリングやウォーターピーリングなど、さまざまな種類があります。

ケミカルピーリングは、グリコール酸や乳酸などの酸を使い、肌のキメを整えながら赤みを軽減する治療です。一方で、ウォーターピーリングでは超音波技術を活用し、水の力で優しく角質を除去するため、敏感肌の人にも適しています。

ピーリングによって血行が促進されると、赤みが落ち着きやすくなります。ただし、頻度が多すぎると肌に刺激を与え、赤みを悪化させる可能性があるため、医師と相談しながら施術を行いましょう。

肌の赤みを自分で改善する方法

肌の赤みを改善したい場合、以下の方法を取り入れることで肌の赤みを軽減し健やかな肌を目指せます。

  • 規則正しい生活をおくる
  • 美肌につながる食生活を実践する
  • 洗顔方法を見直す
  • 保湿ケアを徹底する
  • 肌の赤みに有効なサプリを摂取する

それぞれ解説します。

規則正しい生活をおくる

肌の赤みを改善するには、生活習慣を整えることが大切です。睡眠不足やストレスは、自律神経の乱れを引き起こし、血流が過剰になって赤みを悪化させる原因になります。特に、睡眠中に分泌される成長ホルモンは肌の修復を助けるため、十分な睡眠を確保することが大切です。

また、適度な運動を取り入れることで血行が促進され、赤みが和らぎやすくなります。ストレスをため込まず、規則正しい生活を続けることが健康的な肌を保つためのポイントです。

美肌につながる食生活を実践する

食生活を見直すことで、肌の赤みを軽減できる可能性があります。ビタミンCやE、βカロテンを含む食品は、炎症を抑え毛細血管の拡張を防ぐ働きがあるため積極的に取り入れましょう。

また、オメガ3脂肪酸を含む青魚やナッツ類も炎症を鎮め、赤みの改善に役立ちます。辛い食べ物やアルコールは血管を拡張させ、赤みを悪化させることがあるため、できるだけ控えましょう。

洗顔方法を見直す

肌の赤みが気になる場合、洗顔方法を見直すことで症状が改善されることがあります。ゴシゴシと強く洗うと肌のバリア機能が低下し、赤みが悪化しやすくなります。洗顔時には、刺激の少ない洗顔料を使用し、しっかり泡立ててから優しくなでるように洗うことが大切です。

また、ぬるま湯で丁寧にすすぎ、タオルで押さえるように水分を拭き取ることで、摩擦による刺激を最小限に抑えられます。洗いすぎも刺激となるため、洗顔は朝晩の2回を目安にしましょう。

保湿ケアを徹底する

乾燥は肌のバリア機能を低下させ、外部刺激に敏感になりやすくなります。保湿を徹底することで、肌の水分をキープし、炎症を抑えることが可能です。特に、セラミドやヒアルロン酸、グリセリンなどの保湿成分を含む化粧水やクリームを使用すると、肌の水分を逃がさずにキープできます。

洗顔後はすぐに化粧水を塗布し、乳液やクリームでフタをすることで、肌の水分蒸発を防ぐことが大切です。日中も乾燥が気になる場合は、ミスト状の化粧水を使ってこまめに保湿しましょう。

肌の赤みに有効なサプリを摂取する

肌の赤みを内側からケアするためには、サプリメントの摂取も有効です。特に、以下の成分が含まれるサプリメントを取り入れると、肌の炎症を抑えられ、赤みの軽減が期待できます。

  • ビタミンC
  • ビタミンB群
  • グリチルリチン酸
  • トラネキサム酸

サプリメントは即効性があるわけではありませんが、継続的に摂取することで肌の赤みに対する体質改善が期待できます。バランスの取れた食事と併用しながら、無理のない範囲で取り入れましょう。

肌の赤みに関するよくある質問

ここでは、肌の赤みに関するよくある質問をまとめました。赤みに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

スキンケアを徹底すれば肌の赤みを消すことは可能ですか?

スキンケアを正しく行うことで、肌の赤みを目立ちにくくすることは可能です。しかし、赤みの原因によってはスキンケアだけでの改善が難しい場合もあります。血管拡張による赤みは、レーザー治療や内服薬の併用が効果的です。

一方、乾燥や炎症が原因であれば、保湿や低刺激のスキンケアを続けることで落ち着いていく可能性があります。肌質に合ったケアを選び根気よく続けることが、赤みを軽減するためのポイントです。

肌の赤みを消すことができる化粧下地はありますか?

肌の赤みをカバーするには、グリーン系のコントロールカラーを含む化粧下地が効果的です。グリーンには赤みを打ち消す補色の役割があるため、自然な肌色に整えます。低刺激で保湿成分配合の下地を選べば、肌への負担を軽減しながら赤みを抑えることが可能です。

赤みが強い部分には、コンシーラーを併用するとより自然にカバーできます。ただし、厚塗りは赤みが目立つ原因になることがあるため、薄く均一に塗ることがポイントです。

まとめ

今回は、肌の赤みを消す方法や改善するためのポイントを解説しました。肌の赤みを軽減するには、スキンケアや生活習慣の見直しが大切です。メイクでカバーする方法もありますが、根本的な改善には規則正しい生活や適切な保湿、洗顔方法の見直しが欠かせません。

また、皮膚科・美容クリニックでの治療やサプリメントの摂取も効果的です。赤みの原因を理解し、自分に合った方法を選ぶことで、より健やかな肌を目指せます。毎日のケアも丁寧に行い、赤みの少ない肌を目指しましょう。

足立 真由美
この記事の監修者 医療法人 涼葵会 理事長 足立 真由美
美容医療の豊富な経験から美容医療の枠を超え、東洋医学・アーユルベーダ等のホリスティック医療を展開。「美は健康な身体から」をテーマに、美容クリニックとは思えない多彩なアプローチで、最新の美を提供する。
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