
陥没乳頭は、見た目だけの悩みではありません。
放置すると、授乳が困難になったり、乳腺炎を引き起こしたりする可能性があります。 症状が重度の場合は、手術での治療が必要です。
しかし、手術には不安がある人もたくさんいますよね。
今回は、陥没乳頭の原因やリスク、治す方法を紹介します。 陥没乳頭の治療を検討している人は参考にしてください。
目次
陥没乳頭を治す方法を見る前に!原因やリスクを知る
陥没乳頭とは、乳輪の平面より乳頭の先端が低い状態のことを言います。
いわゆる乳首が埋もれている状態です。
指などの刺激で出るものは「仮性」、刺激を与えても出ないものは「真性」と呼ばれています。
全女性の2~10%に存在するとされ、見た目などに悩む人も少なくありません。
まずは、陥没乳頭の原因やリスクを見ていきましょう。
参考:医書.jp「陥没乳頭の治療の現状 (形成外科 66巻5号)」 https://webview.isho.jp/journal/detail/abs/10.18916/keisei.2023050010
陥没乳頭の原因とは
陥没乳頭の原因は、先天性によるものが多いです。
陥没乳頭は、乳管が短く、内側に引っ張られている状態で、母乳を作る乳腺と、母乳を送る乳管の発達がアンバランスになることで起こります。
乳癌や乳腺炎、乳房の手術、授乳などの影響により、後天性で起こるケースもあります。
陥没乳頭のリスク
陥没乳頭のまま成人を迎えて悩む人も少なくありません。
乳首が埋もれているからといって、マッサージをしたり吸引器を使ったりするのは、未成年のうちは躊躇する人も多いでしょう。
しかし、陥没乳頭を放置したままにすると危険もあるのです。
ここでは、陥没乳頭のリスクを詳しく見ていきましょう。
授乳障害
真性陥没乳頭は、重症度によっては乳頭が出てこず、赤ちゃんに授乳することができない場合もあります。
また、仮性陥没乳頭の場合でも、周りの乳輪が硬くなっていると赤ちゃんは吸うのが難しいです。
吸う力が弱い赤ちゃんだと、授乳が困難になる可能性があります。
授乳障害は、赤ちゃんだけでなくお母さんにもストレスを与えます。不安をなくすためにも出産前に治療しましょう。
乳腺炎などに感染しやすい
陥没乳頭のままだと、乳腺炎になる危険があります。
陥没し凹んでいる場所には、汚れが溜まりやすく、放っておくと雑菌が繁殖し、不衛生な状態になりやすいです。
特に授乳期は、乳腺炎などになる危険性が高まるので気をつけましょう。
乳腺炎を放置すると、炎症が広がり激しい痛みを伴います。 発熱や悪寒も発症し、日常生活に支障をきたしてしまう可能性があります。
美容面の悩み
陥没乳頭の人は、美容面でもコンプレックスを抱えています。 お風呂や着替えのときに見られたくないとストレスを感じる人も多いでしょう。
また、乳首の形が人と違うと自己否定してしまうことで、パートナーとの関係に影響を与える場合もあります。
陥没乳頭を手術で治す!凹んだ乳首の治療方法一覧
陥没乳頭の治療は、美容クリニックや病院で行えます。
授乳が困難と考えられる場合などは保険も適用されるので、リスクを回避するために出産前に治療する人も多いです。
ここでは、陥没乳頭の治療方法を紹介します。 治療を検討している人は参考にしてください。
埋没法
埋没法は、手術によって乳頭を引き出し、内側に引っ張られている乳管を糸で固定する方法です。
軽度の陥没乳頭の治療に用いられます。
乳頭の周りを2〜3か所切開し、乳頭と乳管束の癒着をなくします。乳管を切らずに修正するため、授乳機能を残したい人に向いている治療法です。
三角弁などの工夫をし、再発生を防ぎます。
難波法
難波法も、乳頭の内側に引き込まれている状態を修正する治療方法です。
乳頭の周りを3ヶ所程度Z形成するので、傷跡を最小限に抑えます。 乳管を切らずに乳頭の裏側に糸を通して固定するのが特徴です。
難波法は、軽度から中等度の陥没乳頭の治療に用いられます。
皮膚切開法
皮膚切開法は、重度の陥没乳頭の治療に用いられる治療方法です。 乳頭のくびれラインに沿って皮膚を切開し、できるだけ乳管を傷つけないよう乳頭を引き出します。
再発しないよう分離した乳頭を溶ける糸で中縫いし、最後に表も縫合をします。
傷跡はほとんど目立たない治療法です。
治療後の流れ、施術時間やダウンタイムは?
陥没乳頭の手術は、術式によりますが、40分〜90分程度、局所麻酔で行えます。
術後の腫れや痛みは、人によって変わりますが、1〜2週間程度で治るでしょう。
術後は抗生物質や痛み止めを使用して過ごしますが、シャワーも当日から入れます。
手術の方法によっては、1週間後の抜糸が必要です。
抜糸まではは、傷を保護しながら、必要以上に触らないよう気を付けましょう。
まとめ:次の記事では保険の適応について解説
陥没乳頭は放置しておくと、乳腺炎を引き起こしたり、授乳が難しくなったりします。 重度の場合は、手術で治療ができます。
乳管を傷つけないよう経験豊富な医師のいるクリニックを探しましょう。 ただし、美容クリニックでは自費手術となるので注意が必要です。
大阪や福岡に展開するWクリニックなら、皮膚科や形成外科なども併設しており、保険での診療も可能です。
オンライン診療も行っているので、まずは気軽に相談してみましょう。
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