「なんだか乳首が臭い……」
そのお悩み、陥没乳頭が原因かもしれません。
本記事では、陥没乳頭で乳首から臭いにおいがする理由や、治療方法を詳しく解説します。
陥没乳頭を放置することによるリスクも説明していますので、乳首の臭いにおいを抑えたい方はもちろん、陥没乳頭が気になっている方もぜひ、最後まで読んでみてください。
目次
陥没乳頭が臭い原因
陥没乳頭とは、乳首が外側に突出せず、内側に引っ込んでいること。
乳首の内部が閉じた状態になっているため、においの元が蓄積しやすくなってしまうのです。
乳首の臭いにおいの原因には、次のようなものがあります。
皮脂や汚れが溜まる
陥没乳頭は、外からの汚れや皮脂が乳首の内側に溜まりやすい構造になっています。
放置すると、汚れが酸化して臭いにおいを発生させてしまいます。
特に、乳首に白い分泌物や汚れが目立つようになった場合は注意が必要です。
雑菌が繁殖しやすい
陥没した乳頭に溜まる汚れや皮脂は、雑菌にとっては栄養源。
さらに、陥没乳頭は通気が悪く、湿った状態が続くため、雑菌が繁殖しやすい環境です。
雑菌が増殖する際には脂肪酸などの物質を発生させ、これが臭いにおいを発します。
雑菌の繁殖を放置すると乳腺炎や感染症を引き起こすこともありますので、乳首を清潔に保つことが重要です。
乳首の汗がにおう
乳首にも、ワキガのような症状(チチガ)が発生することがあります。
わきの下や乳首などにあるアポクリン汗腺から分泌されるベタベタした汗には、尿素やアンモニアなどが含まれ、独特のにおいがあるのです。
汗のにおいと、汗が常在菌によって分解される時のにおいが合わさることで、ワキガ特有の臭いにおいになってしまいます。
こんなにある!陥没乳頭を放置するリスク
陥没乳頭の問題は、臭いにおいだけではありません。
陥没乳頭を放置することによって発生する影響について見ていきましょう。
授乳が困難になる
陥没乳頭では乳首が引っ込んでいるため、赤ちゃんがうまく吸うことができず、授乳が難しくなります。
刺激により乳首が出てくる軽度の陥没乳頭は、吸引器等を使って乳首を出す方法もありますが、重度の場合はまったく授乳ができないこともあります。
かゆみが発生する
陥没乳頭に溜まった汚れや皮脂は臭いにおいの原因になるだけではなく、雑菌の繁殖によりかゆみを引き起こすことがあります。
また、乾燥肌の方は乳首も乾燥しやすく、陥没乳頭で保湿ケアがしにくいためかゆみが悪化してしまいます。
感染症を起こしやすくなる
陥没乳頭では雑菌が繁殖しやすいため、感染症のリスクが高まります。
例えば、カンジダ菌が過剰に繁殖した場合に発症する乳頭カンジダ症では、乳首に痛みやかゆみ、腫れなどが発生します。
感染症を治療せずに授乳すると赤ちゃんにも感染させてしまうリスクがありますので、授乳中の方は特に注意が必要です。
美容的なコンプレックスになる
陥没乳頭では、外見上の問題として美容的なコンプレックスを抱える方も少なくありません。
温泉などで他人の視線が気になって楽しめなかったり、「見られているかも」と精神的なストレスになってしまうこともあります。
臭いにおいが気になる場合は根本治療がおすすめ
臭いにおいの原因が陥没乳頭の場合は、治療で陥没乳頭を改善することでにおいの原因も解決できる可能性があります。
見た目やにおい、かゆみ、炎症など陥没乳頭でお悩みの方は、まずは医療機関を受診してみましょう。
保存療法と外科的療法
指でつまんで引っ張り出すことができる軽度の陥没乳頭や、乳頭が平らになっている扁平乳頭の場合は、保存療法で治療できることがあります。
保存療法では、乳首に24時間装着して乳頭が出た状態で癖をつける吸引器や、陥没部位の力みを和らげて引き上げやすくする専用のマッサージクリームなどが使われます。
重度の陥没乳頭の場合には、外科的療法(手術)で乳頭を形成する方法が採られます。
手術では皮膚を切開して乳頭を引き上げ、縫合して固定します。
乳管を傷つけない方法で切開しますので、将来的に授乳される方も安心です。
陥没乳頭手術が保険適用になる条件
陥没乳頭の手術には、保険適用できる場合があります。
保険が適用される条件は、陥没乳頭のために授乳が困難であると診断されることなど。年齢は25~40歳未満の方に限られます。
美容目的の場合は自費診療となりますが、臭いにおいやかゆみによるストレス、感染症のリスクなどを考慮すると、根本治療することによるメリットは大きいと言えるでしょう。
まとめ
- 乳首の臭いにおいは、皮脂や汚れの蓄積、雑菌の繁殖、アポクリン汗腺の汗などが原因で発生する
- 陥没乳頭は乳首が閉じているため、においの元が発生しやすい
- 陥没乳頭には臭いにおい以外にも、授乳障害やかゆみ、感染症などのリスクがある
陥没乳頭は、医療機関での根本治療が可能です。
現代の医療では、陥没乳頭手術は日帰りで行われ、切開範囲も症状の程度に応じて決められますので、患者様の負担は最低限に抑えられています。
手術の方法やダウンタイムについてはこちらで詳しく紹介しておりますので、陥没乳頭の治療を検討されている方は、ぜひあわせてご覧になってみてください。
陥没乳頭手術
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