顎へのボトックスは、気になる顎のしわやフェイスラインの改善に期待ができる施術です。

しかし、そもそもボトックスってどういうものなのか、顎のボトックスについてもよくわからないという方も多いのではないでしょうか。この記事では、顎へのボトックスの効果をはじめ、メリットやデメリット、副作用や失敗例についても解説します。

顎のボトックスを検討している方や詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

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顎のボトックスとは?

顎のボトックスとは、顎のしわの改善やフェイスラインをすっきりさせる効果を期待できる施術のことです。ここでは、そもそもボトックスとはどういうものなのか、詳しく解説していきます。

ボトックスとは

ボトックスとは、ボツリヌス菌が作り出したA型ボツリヌス(天然のタンパク質)から抽出した薬剤のことです。

ボトックスは、神経伝達物質の「アセチルコリン」の放出を抑制させ、筋肉を麻痺させる働きをもっており、麻痺した筋肉は過剰な動きができなくなります。

ボトックスを注射することで、小顔効果やしわ取り、わき汗・多汗症の改善、ふくらはぎ痩せなどさまざまな効果が期待できます。

顎のボトックスとは?

顎にあるオトガイ筋は、顎の中央にある表情筋の1つです。口を閉じた状態で顎にできる梅干しのような「梅干しじわ」は、年齢以上に老けて見えるほか、不機嫌に見えたり、怒っているように見えたりします。

この梅干しじわの原因は、食事や表情の変化、噛み合わせ、歯並びなどの原因から、オトガイ筋の緊張が続くことです。顎へのボトックスを打つことで、この緊張が緩められ、しわの改善に効果が期待できます。

注入場所は、しわの深さや個人差もありますが、基本的には顎の中心です。あまり外側に打つと、下唇を動かす筋肉に影響が出る可能性があります。

顎のボトックスに期待できる効果

顎のボトックス注射を打つことで、以下のような3つの効果が期待できます。

・梅干しじわの改善効果
・フェイスラインがすっきりする
・顎関節症の改善効果

それぞれの効果について、詳しく見ていきましょう。

梅干しじわの改善効果

梅干しじわとは、口を閉じたときにできる顎のしわのことです。口を閉じるには、顎にあるオトガイ筋を使います。このオトガイ筋を使うことで生じる緊張が、梅干しじわの原因です。

ボトックスの注射には筋肉を麻痺させる働きがあるため、オトガイ筋の緊張を緩めます。過度な動きが弱まることで、梅干しじわの改善効果が期待できるでしょう。

フェイスラインがすっきりする

ボトックス注射でオトガイ筋の緊張を緩めると、筋肉のボリュームが落ち、顎が少し前に出ます。顎が前に出ることで、横顔のラインが綺麗になります。

顎まわりの筋肉もシャープになり、横顔のほか真正面から見てもフェイスラインがすっきりするため、小顔効果も期待できるでしょう。

顎関節症の改善効果

顎関節症とは、顎を動かしたときに痛みや音が鳴る、口を開けづらい、閉じにくいなど、口を動かしにくくなる症状のことです。

さまざまな原因が考えられますが、噛み合わせや歯ぎしり、生活習慣などが考えられます。顎のボトックスには筋肉を緩める働きがあることから、これらの症状の改善が期待できます。

しかし、顎関節症の症状は個人によって異なるため、必ずしも改善効果を期待できるとはいえません。

ヒアルロン酸と併用することで相乗効果を得られる

顎のボトックスは、ヒアルロン酸を併用することで相乗効果が期待できます。

顎のボトックスで筋肉の動きを抑制し、そのうえでヒアルロン酸を注入することでそのままの形をキープできます。

ボトックスとヒアルロン酸を併用することで、梅干しじわに改善やすっきりとしたフェイスラインを手に入れられるでしょう。

顎ボトックスの種類

 

顎ボトックスには、さまざまな種類があります。

種類ごとの特徴は、以下のとおりです。

種類 特徴
ボトックスビスタ ・世界90か国以上で認可されている、アメリカのアラガン社が製造
・日本国内で唯一、厚生労働省が安全性を承認
ボツラックス ・韓国で製造されたアラガン社のボトックスビスタのジェネリック製品
・ジェネリック製品のため同等の効果が期待でき、コストも抑えられる
NABOTA(ナボタ) ・韓国の医薬品メーカーのデウン製薬が製造
・日本国内でも多くのクリニックで使用
ボコーチュア ・ドイツ製の製剤で旧名はゼオミン
・抗体ができにくいため、繰り返しの使用でも効果を期待できる
ニューロノックス ・韓国のKFDAで承認されている
・アラガン社製ボトックスのジェネリック製剤のため、効果や品櫃に期待でき、コストも抑えられる

顎へのボトックス効果を実感しやすい方・しにくい方

顎へのボトックスは、周りに気がつかれずに悩みを解決でき、効果を手軽に実感できます。しかし、誰でも効果が実感できるというわけではありません。

効果を実感しやすい方と実感しにくい方、それぞれの特徴を解説します。

効果を実感しやすい方

効果を実感しやすい方は、以下の特徴にあてはまる方です。

・口にぎゅっと力を入れると顎に梅干しじわができる
・表情を変えるときに顎に梅干しじわができる
・食いしばりや歯ぎしりが原因でエラが張っている

オトガイ筋や咬筋など、筋肉の緊張や発達が原因で梅干しじわやエラが張っている方は、顎のボトックスを実感しやすいです。これは、顎のボトックスによって、筋肉の動きの抑制や緊張がほぐされることで、梅干しじわやエラの張りが徐々に改善されるためです。

効果を実感しにくい方

顎へのボトックスで、効果を実感しにくい方は以下の特徴の方です。

・自分の骨格に原因がある
・顔の脂肪に原因がある

顎のボトックスは筋肉の動きを抑制して効果を出すため、元々骨格に原因がある場合は効果の実感は見込めません。

また、脂肪が原因で顎の梅干しじわができたり、フェイスラインがくずれたりしている場合も実感はしにくいでしょう。

顎のボトックスは、オトガイ筋や咬筋などの筋肉に作用する施術です。そのため、症状によっては、顎のボトックスよりも、ほかの施術の方が効果を実感できる場合もあります。

悩みに合わせた施術を選ぶためには、カウンセリングの際に医師に相談することが大切です。

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顎ボトックスの副作用・失敗例

顎へのボトックスは、しわの改善やフェイスラインへの効果を期待できますが、副作用や失敗が起こる可能性もあります。

ここからは、副作用と失敗例について解説していきます。

顎ボトックスの副作用

顎ボトックスの副作用には、以下のような症状があります。

・施術中に痛みがある
・痛みや腫れ、内出血が起こる
・頭痛が起こる
・表情がぎこちなくなる

注射の針はごく細いものでも、注入の際は多少の痛みが生じます。特に、顎は皮膚が薄いため、痛みを感じやすい部分です。痛みが心配な場合は、麻酔クリームを塗ってもらうと良いでしょう。

施術後には痛みや腫れ、内出血が起こる場合もあります。また、表情筋が顔のバランスを整えるため筋肉が疲労を起こし、頭痛が起こる場合があります。

同様に、表情筋がうまく動かせず、表情がぎこちなくなる場合もありますが、徐々に治まっていくでしょう。

顎ボトックスの失敗例

顎ボトックスは切開手術ではないため、大きな失敗は起こることはまれです。しかし、場合によっては、失敗することもあります。

・表情が動かしにくくなった
・ボトックスの効果が出ない
・フェイスラインがくずれてしまった

顎ボトックスの注入の際、位置がずれてしまうとオトガイ筋以外の筋肉に作用してしまう場合があります。

また、個人差はありますが、注入量が適量でない場合や複数回の施術で抗体ができてしまった場合は、ボトックスの効果が出にくいこともあります。

医師やクリニックの技術で差が出るため、慎重にクリニックを選ぶ必要があるでしょう。

顎ボトックスのメリット・デメリット

顎のボトックスには、メリットとデメリットがあります。メリットだけなく、デメリットも理解しておくことで、失敗を避けることができるでしょう。顎のボトックスのメリットとデメリットを、それぞれ解説します。

顎のボトックスのメリット

顎のボトックスのメリットは、以下のとおりです。

・短い施術時間
・ダウンタイムが短い
・短い期間で効果を実感しやすい

顎のボトックスは個人差があるものの、施術時間は5分~15分程度です。施術後、特に問題がなければすぐにメイクができる点も、ダウンタイムが短いボトックスのメリットの1つです。

また、個人差はありますが、施術後2日~3日後という短い期間で効果を実感できるのも、大きなメリットといえるでしょう。

顎ボトックスのデメリット

顎ボトックスのデメリットは、以下のとおりです。

・副作用が起こる場合がある
・アレルギー反応が起こる場合がある
・効果が永久的ではない

施術後に、腫れや赤み、内出血、頭痛などの副作用が起こる可能性があります。しかし、どの副作用も数日で解消するケースが多いです。

また、ボトックスの製剤によっては、アレルギー反応が出る場合もあります。もともとアレルギー体質の方や、ボトックス製剤でアレルギー反応が出たことのある方は、事前に医師に相談しておくと良いでしょう。

ボトックスの効果は3~6ヶ月程度で、永久的ではありません。そのため、効果を持続させるには、定期的な施術が必要な点はデメリットといえるかもしれません。

顎ボトックスの持続期間

顎ボトックスによる効果の持続期間は、個人差はありますがおおむね3~6ヶ月です。効果は施術後、2~3日後から実感できはじめ、2週間ほどで安定します。

持続を継続したい場合には定期的な施術が必要ですが、回数を重ねるごとに持続時間は延びるケースが多いです。

ただし、持続の期間や継続の頻度は状況や注入する量によって個人で異なるため、カウンセリングで医師と相談のうえ決めるようにしましょう。

顎へのボトックスに関するよくある質問

ここでは、顎へのボトックスに関するよくある質問を、3つ紹介します。失敗や後悔を防ぐためにも、疑問を解決しておくことで安心して顎のボトックスの施術を受けられるでしょう。

顎へのボトックスを打ち続けるとどうなりますか?

結論からいうと、顎へのボトックスを打ち続けても体への影響は少なく、特に問題は起きません。

ボトックスを注入しても、徐々に体内へ吸収されるため、時間がたてば元に戻ってしまいます。効果を持続するためには、継続的な施術が必要です。

ただし、短時間での施術には注意が必要です。あまり頻度が高すぎる場合は、抗体ができてしまい、効果が感じられなくなる可能性が高くなります。また、副作用も起こりやすくなります。

施術頻度については、カウンセリングなどでしっかりと相談しておくと良いでしょう。

顎へのボトックスの費用はどれくらいかかりますか?

顎へのボトックス注射の費用相場は、3,500円〜50,000円です。ボトックスは自由診療のため、クリニックや使うボトックスの製剤、注入量によって料金が大きく異なります。

効果を持続するためには定期的な施術が必要なため、どのくらいの価格なら続けられるか、無理のない範囲で決めましょう。

また、複数のクリニックの価格を調べ、適正価格のクリニックを選ぶことが大切です。クリニックによってはモニターを募集している場合もあるため、採用されれば費用を抑えることができます。

顎へのボトックスの効果はいつから感じることができますか?

顎へのボトックス注射は、他の施術と比べても即効性が高いのが特徴です。施術後、2~3日後から効果が現れ、2週間が経過するころにはピークを迎えます。そして、3~6ヶ月ほど効果が持続します。

継続的に効果を実感したい場合は、定期的な施術がおすすめです。ヒアルロン酸やほかの部位との併用などをすることで、より効果を実感できるでしょう。

定期的な頻度や注入する量などは個人差があるため、医師やカウンセリングで相談のうえ決めることが大切です。

まとめ

顎ボトックス注射は即効性があり、副作用やダウンタイムが少ないのが特徴です。

しかし、メリットばかりに目を向けるのではなく、デメリットについてもきちんと理解しておくことが大切です。

安全に施術するためには、クリニック選びも慎重に行うことが大切です。施術費用だけでなく、医師の技術や実績にも注意してクリニックを選ぶようにしましょう。

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記事監修医師プロフィール

Kaoru Matsui

Wクリニック福岡院院長

松井 郁

2001年 福岡大学医学部医学科 卒業
2003年 福岡大学病院
2008年 独立行政法人九州がんセンター
2009年 福岡医科歯科大学病院
2010年 福岡大学筑紫病院
2013年 医療法人 天翠会 小倉きふね病院
2021年 Wクリニック 勤務

日本美容外科学会所属