ヒアルロン酸注射は、注入してすぐに効果を感じられます。メスを使わずに手軽に肌質改善やリフトアップなどさまざまな悩みに対応できるので、人気のある施術です。
ヒアルロン酸はさまざまな悩みに対応できますが、種類が多いので注入する場所に合わせて最適な製剤を選ぶ必要があります。適切な種類のヒアルロン酸を使わないと、術後に違和感を感じたり、見た目がでこぼこになる原因になってしまいかねません。
この記事では、部位によって異なるヒアルロン酸の種類を解説します。ヒアルロン酸注入をしようか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
ヒアルロン酸注射を受けるなら、Wクリニック福岡院のヒアルロン酸注射がおすすめです。ヒアルロン酸注射をすることで、しわやたるみの改善、パーツや輪郭の形成をすることができます。さらに、近年肌質改善のできるヒアルロン酸も登場していて、肌のハリや弾力を出すこともできます。料金や施術の詳細、実際の症例が気になるという方は、Wクリニックのヒアルロン酸注射のページから確認することができます。
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ヒアルロン酸とは?
ヒアルロン酸は人体にもともと存在する物質で、皮膚の主要組織のコラーゲンの組織を保持する働きを担います。この働きにより、肌の水分や柔軟性を保つことができるのです。
ヒアルロン酸とはムコ多糖という物質の一種
ヒアルロン酸は、医学的には「ムコ多糖類」と呼ばれる物質の一種です。もともと体内にある 粘着質な物質で、保水力が優れており、細胞内の水分や体液を維持する働きを担っています。
ムコ多糖はヒアルロン酸以外にも、ヘパラン硫酸やコンドロイチン硫酸などの種類があります。これらがタンパク質と結合した状態で存在するものをムコ多糖類と呼びます。
その保水力は1gで水6リットルとも言われ、ヒアルロン酸自体の重量の約6000倍の水分を保つことが可能です。人体の2/3は水分なので、ヒアルロン酸が肌をみずみずしく保つのにどれだけ大切な物質であるかが分かるのではないでしょうか。
ヒアルロン酸のようなムコ多糖はタンパク質と結合していることに大きな意味があります。なぜなら、ムココ多糖であることで、水分の保持や血流改善に大きな力を発揮するからです。
ヒアルロン酸はサプリメント、食品、スキンケア商品にも使われています。これらと美容治療に使われる製剤では形状や硬さが異なります。
気になる部位に注入することで手軽に整形できる
ヒアルロン酸を注入すると、初めから体内に存在しているヒアルロン酸や水分と融合して皮膚をふっくらとさせる効果があります。ダウンタイムもなく、メスで皮膚切開をする必要もない上に、注入直後に効果が分かるので人気があります。硬い製剤を使えば鼻などの固めの部位にも使えます。また、柔らかめの製剤をほうれい線に注入してほうれい線を下からおし上げ、ふっくらさせたりすることができるのです。
ヒアルロン酸は硬さによって種類が異なる
ヒアルロン酸の硬さは4つの種類に分けることができます。
- 非常に硬いもの
- やや硬いもの
- やや柔らかいもの
- 非常に柔らかいもの
硬さの違いはヒアルロン酸を形成している分子の大きさで異なります。
分子が大きければ、硬くどろりとした質感になり、ダマになりやすく水に溶けにくい性質になります。一方、分子を極限まで小さくすると、柔らかくさらりとした質感のヒアルロン酸製剤になります。
各メーカーは硬さの違いを出すために、分子の大きさを変えたり、架橋と呼ばれる添加剤の種類や量を調整するなどの工夫をしています。また、高分子量と低分子量のヒアルロン酸を混ぜることで、さらに密に結合させる技術も開発されました。
顔のどの部位の施術をするかで、ヒアルロン酸製剤の硬さを選ぶ必要があります。クリニックの医師に判断してもらえるので、どのような仕上がりが理想かあらかじめ相談しておきましょう。
ヒアルロン酸には主に4つの種類がある
ヒアルロン酸には大きく分けて4種類あります。求める効果により、使用するヒアルロン酸は異なります。
比較的硬いヒアルロン酸
ボラックスはヒアルロン酸濃度が25mg/mlと、米アラガン社が発売しているヒアルロン酸で最も数値が高い製剤のことです。硬いヒアルロン酸は、フェイスラインの形成、こめかみや頬のリフトアップに使用されます。
その次に高濃度のヒアルロン酸がボリューマXCです。こちらは20mg/mlで、さまざまな部位に使用できる汎用性が魅力です。頬やこめかみのこけ、ほうれい線の解消などに注入します。
硬いヒアルロン酸の効果は長く、効果の持続期間は18ヶ月から24ヶ月といわれています。
標準の硬さのヒアルロン酸
ボリフトXCはヒアルロン酸濃度17.5mg/mlで、注入した肌組織になじみやすいです。リフトアップ効果はあまりないので、浅いほうれい線や、額や頬のボリュームアップに使われます。持続時間は、12ヶ月から18ヶ月となっています。
柔らかいヒアルロン酸
ボルベラXCはヒアルロン酸濃度15mg/nlで、柔らかいヒアルロン酸です。固まりにくく、親和性が高いので、涙袋や、唇、目の下などをふっくらさせるのにおすすめです。効果は9ヶ月から12ヶ月持続します。
非常に柔らかいヒアルロン酸
非常に柔らかいヒアルロン酸は、肌質改善に用いられるヒアルロン酸です。顔や首の小じわを薄くする効果があります。
ボライトは米アラガン社が発売している最も柔らかいヒアルロン酸で、濃度は12mg/mlです。一般的に、ヒアルロン酸は、注入直後から効果を発揮しますが、ボライトは、1ヶ月ほど経過してから効果が現れます。ボライトは肌の保水力を上げ、キメを細やかにすることが可能です。効果はあまり長くなく、9ヶ月程度です。
日本国内で使われるヒアルロン酸
ここからは、日本国内で現在使われているヒアルロン酸製剤のうち、よく使われている4つを紹介します。クリニックにより取り扱う製剤の種類が違います。使用してみたい製剤があれば、事前に確認してみましょう。
ジュビダームビスタ
ジュビダームビスタは、FDA(米国食品医薬品局)の承認を受けているアラガン社のヒアルロン酸です。日本で初めてしわ治療に用いられるヒアルロン酸注入材として、厚生労働省により製造販売承認を受けました。
粒子がなめらかなので、自然な仕上がりになります。
レスチレン
レスチレンは、1996年にスイスのガンデルマ社が開発した高純度のヒアルロン酸です。EUの安全基準を満たした証明であるCEマークを取得しています。日本では、2015年に厚生労働省の承認がおり、国内での製造販売承認がおりています。
中度〜重度のシワ改善や、フェイスラインのリフティングを目的として使用されています。
ベロテロ
ベロテロはドイツメルツ社の製造販売する「凝集多重密度マトリックス構造」をもつヒアルロン酸です。高密度と低密度の両方の部分を持つ加工がされています。不純物が少なく、柔らかく注入しやすいことが特徴です。また、持続時間が比較的長いです。
クレヴェイル
クレヴェイルは、ヒアルロン酸の濃度と密度が共に高いヒアルロン酸製剤です。韓国の高級化粧品メーカーの、アモーレパシフィック社とエストラ社が共同で開発しました。
ヒアルロン酸の濃度は33mg/mlと50mg/mlとかなり高いです。簡単に変形せず、効果が長期間持続します。アジア人の美容ニーズで多いのは鼻を高くすることと、顎の形を整えることです。クレヴェイルは欧米で開発されたヒアルロン酸よりも硬いので、鼻筋や顎など骨格の目立つ辺りの治療によく用いられています。そのため、アジア人のニーズに応えられていると言えるでしょう。
また、製剤の中に麻薬成分が配合されているため、注射するときの痛みを和らげられることが特徴です。
マイリー
マイリーはスイスのシンクレアファーマ社が開発したヒアルロン酸で2021年にCEマーク承認がおりた最新のヒアルロン酸です。世界初特許のオキシフリー製法で、活性酸素を除去するため、アレルギー反応や異物反応のリスクが低くなっています。
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【治療別】使用するヒアルロン酸の種類と量
求める効果や部位により、ヒアルロン酸の種類や量を適切に使用することが重要です。不適切な種類や注入量では全く効果がみられなかったり、皮膚がでこぼこになったりと、望まない結果に終わってしまうかもしれません。施術前にしっかりとカウンセリングを受けて納得のいくクリニックを選ぶことが大切です。
ほうれい線の治療
ほうれい線の治療には、やや硬めのヒアルロン酸を使用します。
加齢のために肌の弾力が衰え、頬の筋肉もたるんで頬がさがるためにしわが消えなくなってしまったものがほうれい線です。治療には1cc~2ccの使用が目安です。
額のシワを改善する
額のシワも深く刻まれることが多いので、やや硬めのヒアルロン酸製剤を使用します。
これまで額のシワの改善にはボトックス注射を使うことが多かったですが、ヒアルロン酸を使用するとなめらかな仕上がりになり、硬さや違和感が少ないです。1cc程度使用すれば効果を感じられます。
額に丸みを出す治療
額を丸くして、額の凹凸を解消するには、硬めのヒアルロン酸製剤を使用します。
加齢により、額の骨量が減り若い頃よりもへこんでしまいます。しかし、眉のあたりはそれほど骨量が減らないので、凹凸が発生し、顔が全体的に下がって大きくなったような印象を与えます。そこでヒアルロン酸を注入すれば、額に丸みを出すことができます。
額の状態によって製剤の使用量が変わり、2cc~5ccほどです。
眉間のへこみを改善する
眉間のへこみを改善すると鼻筋が通り美しく見えます。ただし、鼻付近にヒアルロン酸を注入すると塞栓ができ、失明してしまうおそれがあります。そのため、クリニックによっては対応してもらえないところもあるので、事前に確認しておきましょう。
施術するとするなら、やや柔らかいヒアルロン酸を1cc程度使用します。
目の下のくぼみを改善する
目の下は皮膚が薄いので、柔らかいヒアルロン酸を少量使用します。
目の下がくぼんでしまうと、疲れた印象になります。さらに、一度たるんでしまうと化粧品やマッサージでのケアでは難しくなってしまいます。
目の下のヒアルロン酸注射は、数分で目元のたるみが目立ちにくくなり、張りを取り戻すことができる非常に満足度の高い施術です。
目の下に多くのヒアルロン酸を注入すると、ヒアルロン酸が青白く見えて顔の印象が変わるおそれがあります。目安としては0.5cc~0.8cc程度です。
鼻の形を整える治療
鼻翼の形を整えるための治療には、硬めのヒアルロン酸を使用します。
鼻や目の周辺に対するヒアルロン酸注入は、他の部位よりもリスクが大きいとされます。特に鼻の付近は、塞栓ができ失明する危険があります。
ヒアルロン酸注入をする場合は、0.5~1.0cc程度注入します。クリニックによっては鼻翼整形のヒアルロン酸注射をしていないので事前に確認が必要です。
ヒアルロン酸の種類別早見表
先に説明したヒアルロン酸の値段と、おすすめの使用部位を表にしてみました。
商品名 | 値段(1ccあたり) | 使用部位 |
ジュビダームビスタ ボリューマXC 米 Allergen社 |
¥120,000 | 頬・こめかみ・額、へこみ・リフトアップ |
ジュビダームビスタ ボリフトXC 米 Allegen社 |
¥120,000 | 額・頬・ほうれい線 |
ジュビダームビスタ ボルベラXC 米 Allegen社 |
(0.1cc)
¥12,000 |
唇・人中短縮 |
ジュビダームビスタ ボラックス 米 Allergen社 |
(0.1cc)
¥12,000 |
鼻・あご |
ジュビダームビスタ ボライ 米 Allergen社 |
¥120,000 | 額・頬 |
レスチレン リド・リドソフト 典 GALDELMA社 |
¥35,000 | しわ・くぼみ改善 |
ベロテロ ソフト 独 Merz社 |
¥20,000~¥50,000 | 小じわ・額 |
クレヴィエル 韓 AESTURA社 |
¥50,000~ | 鼻筋・顎 |
マイリー 瑞 SinClair Pharma社 |
¥88,000 | リフトアップ |
まとめ
美容治療用に様々なメーカーが、目的に応じたヒアルロン酸を製剤していることがわかったのではないでしょうか。硬さや成分の違うヒアルロン酸を、目的や使う箇所に合わせて使い分けることで、満足のいく仕上がりにつながります。
適切な施術のためには、事前にカウンセリングを受けることが大切です。肌の状態や、なりたいデザインを事前カウンセリングできちんと伝え、どの製剤をどの分量注入するかを確認しておきましょう。
ヒアルロン酸注射を受けるなら、Wクリニック福岡院のヒアルロン酸注射がおすすめです。ヒアルロン酸注射をすることで、しわやたるみの改善、パーツや輪郭の形成をすることができます。さらに、近年肌質改善のできるヒアルロン酸も登場していて、肌のハリや弾力を出すこともできます。料金や施術の詳細、実際の症例が気になるという方は、Wクリニックのヒアルロン酸注射のページから確認することができます。
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Kaoru Matsui
Wクリニック福岡院院長
松井 郁
2001年 | 福岡大学医学部医学科 卒業 |
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2003年 | 福岡大学病院 |
2008年 | 独立行政法人九州がんセンター |
2009年 | 福岡医科歯科大学病院 |
2010年 | 福岡大学筑紫病院 |
2013年 | 医療法人 天翠会 小倉きふね病院 |
2021年 | Wクリニック 勤務 |
日本美容外科学会所属