ヒアルロン酸注射でシワやたるみほうれい線などを改善できることから人気があります。また、目を大きく見せたり、鼻を高くしたりなど、施術の範囲が幅広いです。そんなヒアルロン酸注射ですが、重篤な副作用やリスクがあることは知っていますか。実は、ヒアルロン酸注射で皮膚が壊死してしまう場合があります。
もし壊死してしまった時はどうしたら良いのでしょうか。ここでは、ヒアルロン酸注射で皮膚が壊死したときの初期症状や対処法、回避方法など解説していきます。ヒアルロン酸の施術を受けようか迷っている方は参考にしてみてください。
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ヒアルロン酸の注入にはリスクが伴う
ヒアルロン酸は体の中にある成分のため、アレルギーなどの拒絶反応が起こりにくく安全性が高いと言われています。また、注入したヒアルロン酸は約1年程で吸収されます。しかし、絶対に安全であるとは言えません。
ヒアルロン酸注射の副作用の多くは経過と共に改善して、症状が軽いです。ヒアルロン酸を注入した人の中には、重篤な副作用を引き起こした事例も存在します。最悪の場合、壊死や失明などを引き起こすリスクがあります。
ヒアルロン酸注射で皮膚が壊死する際に現れる初期症状
ヒアルロン酸注入のリスクの中でも恐ろしいのが、血行障害による壊死です。なんらかの原因によって血栓や血塞となり、血液がうまく流れない場合に起こります。
壊死はヒアルロン酸注入で一番気をつけておきたい重篤症状です。壊死まで行かない場合がほとんどですが、もし壊死となった場合には皮膚を切除することとなります。
実際にヒアルロン酸注入による壊死は起きているので、注入後は注意が必要です。
では、ヒアルロン酸注射で皮膚が壊死する初期症状を解説します。
施術後に皮膚が白く変色する
ヒアルロン酸注入後、壊死の初期症状には皮膚の変色が挙げられます。
注入した際、または直後に皮膚が白く変化する場合があります。この変化が壊死する兆候です。また、白く変化するのは数時間と短いため、変化を見逃さないように様子を見ておかなければなりません。
一瞬白く変化したのちに赤から紫、紫から黒へと徐々に血色が悪くなっていきます。皮膚の変化を放置しておくと、皮膚の奥まで壊死が進んでしまうので早めの対応が大切です。
患部に痛みを感じる
ヒアルロン酸注入時や直後に、痛みが出る場合も壊死の初期症状として挙げられます。
ヒアルロン酸が間違って血管内に入ってしまうことが原因です。しかし、麻酔薬を使うことで痛みに気づけないこともあるので、違和感や他の症状が出ているかなど様子を見ておきましょう。
患部が腫れ始める
注入後に患部が腫れることがあります。通常であれば数日~3週間以内に腫れは引いてきます。しかし、壊死が起こっている場合には腫れと同時に皮膚の変色が見られます。
日に日に腫れや痛みが酷くなったり、変色が進んでいたりと変わった様子が見られる場合は、早めにクリニックへ相談しましょう。
ヒアルロン酸注射で皮膚が壊死する原因
ヒアルロン酸注入によって、皮膚が壊死してしまう原因として考えられるのは以下です。
- 血管内に詰る
- 周囲で血管が圧迫
間違った施術によって血管にヒアルロン酸が注入されたことによるものです。知識や経験の浅い医師では、血管の位置を熟知していないケースから起こりうる問題です。
ヒアルロン酸が血管内に詰まってしまった
原因の一つとして挙げられるのは、ヒアルロン酸が血管内に詰まってしまった場合です。
ヒアルロン酸が誤って血管に注入してしまうと、血管内が詰まり血流を妨げます。血液循環が上手く行かなくなった結果、酸素や栄養も滞ってしまい皮膚が壊死してしまうのです。
ヒアルロン酸注射で周囲の血管が圧迫された
もう一つの原因として考えられるのは、ヒアルロン酸が周囲の血管を圧迫した場合です。
血管近くに注入すると、血管を圧迫し壊死を引き起こします。圧迫された血管では、血行不良状態となり血液循環が上手く行かなくなるので、やがて壊死へと最悪の状態に陥ります。
ヒアルロン酸注射で皮膚が壊死してしまう条件
ヒアルロン酸注入で皮膚が壊死してしまう人は、いくつかの条件が考えられます。
- 何回もヒアルロン酸注入した人
- 適量以上のヒアルロン酸を注入した人
- ヒアルロン酸注入部位以外に手術を受けた人
- 鼻先やほうれい線に注入した人
では、壊死してしまう条件を詳しく解説していきます。
何回もヒアルロン酸注射を受けている
単純にヒアルロン酸を注入する回数が増えるということは、同時にリスクも増えてしまいます。
優秀な医師であっても失敗は付きものです。またごく稀なリスクではありますが、絶対にリスクがないとも言えません。
ヒアルロン酸を何度も注入している場合は、リスクが起きる可能性も視野に入れましょう。
適量より多くヒアルロン酸を注入した
効果を求めて、より多くのヒアルロン酸を注入して欲しいと考える方は危険な行為なので、ヒアルロン酸の適量は守りましょう。
適量以上のヒアルロン酸注入については、カウンセリング時に医師から断られる場合がほとんどです。しかし、知識がない医師や金儲けだけで施術をしている医師は、適量以上を注入してしまうかもしれません。
適量以上の注入は、血管を圧迫し壊死のリスクを高めます。適量は部位や個人差により異なりますが、約0.5cc程度である場合が多いです。
ヒアルロン酸注入箇所に他の手術を受けている
ヒアルロン酸注入箇所や付近に他の手術を受けたことがある場合は、壊死するリスクが高まる可能性があります。
鼻先やほうれい線への注入は注意が必要
特にリスクが高いのが、鼻へのヒアルロン酸注入です。
鼻先や鼻筋、小鼻の凹み、鼻の付け根への注入は人気がありますが、それと同時に注意が必要な場所です。
注入箇所が鼻先の場合、皮膚が分厚いため注入によって血管を圧迫しやすいです。また、鼻の付け根には多くの血管が走っており、小鼻の凹みがある鼻翼基部の場合はほうれい線に沿って血管が走っています。血管の位置を熟知している医師でないと圧迫や塞栓などのリスクがあります。
ヒアルロン酸注射で皮膚壊死の初期症状が出たときの対処法
もしも皮膚壊死の初期症状が出てしまった場合には、悪化しないように対処を施します。
初期症状では、早めの対処が大切になります。対処が遅れると最悪の場合、壊死部分を切除することもあるのでヒアルロン酸を注入した後の経過観察は怠らないようにしましょう。
患部を温めたりマッサージしたりする
皮膚壊死の初期症状が出たら、できるだけ血行を促すのが良いでしょう。
患部をマッサージすることで、滞っていた血液が流れやすくなります。また、触ると痛みがある場合は、温めたタオルなどを患部に当てておくのも良いでしょう。マッサージと温めるの両方を行うことで、より効果的に血流を促進させられます。
ヒアルロニダーゼを注入してヒアルロン酸を分解する
壊死の初期症状が出たら、クリニックへ早めに連絡をしましょう。
初期症状が確認されれば、すぐに処置が行われます。クリニックではヒアルロン酸を溶解するヒアルロ二ダーゼという酵素を使ってヒアルロン酸を溶かします。
初期症状がハッキリと分からない場合でも、早めにクリニックに相談することでリスクを下げることに繋がります。
皮膚移植が必要になることもある
完全に皮膚が壊死してしまった場合は、壊死した箇所を切除することとなります。そして、切除したところに皮膚移植を行うこともあります。
皮膚移植を行うと、壊死前の見た目には戻らない可能性が高いです。
壊死してしまう前に、早めの対処することが重要です。
ヒアルロン酸注射で皮膚壊死を避ける方法
ヒアルロン酸注射で皮膚壊死を避けるには、経験が豊富で信頼できる医師やクリニックで治療を受けることが大切です。また、適量以上の注入はリスクを高めてしまうので、必ず適量の注入を守りましょう。
では、皮膚壊死を避ける方法を詳しく解説していきます。
経験が豊富で信頼できる医師・クリニックで治療を受ける
経験豊富な医師にヒアルロン酸注射を施術してもらうことで、失敗する可能性が下がります。また、医師の得意な施術がヒアルロン酸であれば、より失敗する可能性を下げられるでしょう。
いくつかカウンセリングを受けて信頼できる医師やクリニックを探しましょう。実際に対面することで、医師の人柄や安心材料が得られたりもします。まずは、webサイトの施術実績や口コミなどを参考に、カウンセリングに行くクリニックを探すのが良いでしょう。
親身になってカウンセリングを行うのはもちろん、顔面の解剖学についての知識や高い技術力のある医師に施術してもらうことで、壊死などのリスクは極めて少なくなります。
適量以上に注入しないようにする
知識や経験のある医師なら適量の見極めがつきますが、浅い医師の場合は入れすぎてしまう可能性もあり得ます。また、患者の意思を尊重した為に適量以上の注入を行う場合もあります。
足りないと感じて適量以上に入れすぎてしまうと、血栓や塞栓などのリスクを高めて壊死に繋がります。ヒアルロン酸注入前にしっかりとカウンセリングを行い、施術箇所の正しい適正量で注入しましょう。
また、同じ個所へ追加で注入する場合は、前回と同じクリニックで施術を行いましょう。なぜなら、追加の場合は同じ種類のヒアルロン酸を使うことで、硬さや吸収スピードといった点から仕上がりに関係してくるからです。
ヒアルロン酸注射による皮膚壊死に関するよくある質問
ヒアルロン酸注射による皮膚壊死は、稀に起こるとても恐い副作用です。重篤な副作用なので、気になる方も多いようです。
では、皮膚壊死についてよくある質問を紹介していきます。
ヒアルロン酸注射で皮膚の壊死が起こる可能性はどれくらい?
ヒアルロン酸注射によって皮膚壊死する確率は、1万件に1件以下と言われています。また、動脈塞栓が起きた場合は、99%の確率で壊死が起こります。
ヒアルロン酸注射で皮膚が壊死した場合どれくらいで治る?
壊死の進行具合に左右されますが、約数週間~数ヶ月はかかります。
初期症状での発見であれば治る可能性は高いので、異常を感じたら早めにクリニックに相談をすることが大切です。
ヒアルロン酸注射には皮膚の壊死以外にも副作用やリスクはある?
ヒアルロン酸注射の副作用では、腫れや痛み、むくみ、内出血、違和感などが挙げられます。比較的起きやすい副作用やリスクですが、時間と共に自然と落ち着いてくる場合が多いです。
稀なケースだと激しい痛みやアレルギー、感染症なども起こりえます。このような副作用が起こった場合には、クリニックに相談をして早めの対処が必要です。
ヒアルロン酸注射を続けると皮膚の壊死のリスクは上がる?
ヒアルロン酸注射だけでなく、施術回数を重ねていくたびに壊死するリスクの確率も上がります。
皮膚壊死はごく稀な場合ですが、必ず起こらないとも言い切れません。ヒアルロン酸注射をする度に、副作用やリスクは付きものです。
まずは、医師とのカウンセリングや検査を行った後に、追加のヒアルロン酸注射が可能かを判断してから行いましょう。
まとめ
ここでは、ヒアルロン酸注射で皮膚が壊死したときの初期症状や対処法、回避方法など解説しました。
ヒアルロン酸注射による皮膚壊死はとても珍しい副作用ですが、誰にでも起こりうる問題です。
施術後は初期症状を見逃さないように、経過観察を怠らないようにしましょう。また、経験や知識が豊富な医師の元で受けることが、リスクを下げることにも繋がります。
もし皮膚壊死が起きてしまったら、早めの対処やクリニックへ相談して治療をすることが大切です。
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Kaoru Matsui
Wクリニック福岡院院長
松井 郁
2001年 | 福岡大学医学部医学科 卒業 |
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2003年 | 福岡大学病院 |
2008年 | 独立行政法人九州がんセンター |
2009年 | 福岡医科歯科大学病院 |
2010年 | 福岡大学筑紫病院 |
2013年 | 医療法人 天翠会 小倉きふね病院 |
2021年 | Wクリニック 勤務 |
日本美容外科学会所属