おりものが「尿漏れみたい」と感じたことがある方もいるのではないでしょうか。おりものは、健康状態やホルモンバランスの変化によって性質が変わり、水っぽく量が増えることもあります。尿漏れと似ていると感じる場合でも、原因や背景は人それぞれ異なるため、すべての人に当てはまる解決策はなかなかありません。
そこで、本記事ではおりものが尿漏れみたいになる主な理由やセルフチェックのポイントなどを医学的な視点で解説します。心身の変化に敏感な女性の皆さまに向け、安心して日々を過ごすためのヒントをお届けするので、ぜひご覧ください。
目次
尿漏れみたいだけどおりもの?

下着に「尿漏れかな?」と思うほどの湿り気や水っぽさがある場合、それはおりものの可能性があります。女性特有の体の変化が関係していることも多いため、まずは落ち着いて以下の点をチェックしてみてください。
- いつ漏れてくるのかをチェックする
- 臭いを確認してみる
いつ漏れてくるのかをチェックする
「おりものが尿漏れみたい」と感じた時、まず確認したいのが、その症状が現れるタイミングです。 例えば、 起床直後や長時間座った後、トイレに行く前後や激しい運動後といったタイミングで水っぽい分泌が増えることがあります。
日常のどのタイミングで症状が起こるかをメモしてみると、原因を特定しやすくなります。同じタイミングで現れれば、どういった理由かを絞り込むことも可能です。そのため、周期的なものか、突発的なものかをチェックしてみてください。
臭いを確認してみる
おりものと尿漏れの違いを見分ける手がかりの1つとして、臭いもあります。おりものはほとんど臭いがないか、わずかに酸っぱい香りがすることが一般的です。一方で尿漏れは、多くの場合、アンモニア臭が強くなります。
また、アンモニア臭ではなく、普段と異なる強い臭いや魚の腐ったような臭いがする場合もあります。通常とは異なる臭いを感じた場合、細菌感染などのトラブルを疑わなければいけません。臭いが気になる時は無理に隠さず、早めに医療機関で相談することをおすすめします。
尿漏れについては以下の記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。
くしゃみで尿漏れする原因は?年代別の対策や妊娠中・産後の注意点も徹底解説
おりものが尿漏れみたいになる理由

おりものが急に水っぽくなったり量が増えたりする背景には、さまざまな体の変化が関係しています。ここでは、おりものが尿漏れみたいになる以下の理由を解説します。
- 生理の周期
- 妊娠の初期
- 胃腸の調子が悪い
生理の周期
生理の周期によって、おりものの状態は大きく変化します。排卵日前後や生理の後は、おりものが水っぽくなることは珍しくありません。それぞれのタイミングでおりものが尿漏れみたいになる理由を解説します。
排卵日の前後
排卵期には、受精のサポートのためにおりものの量が増え、透明で水ような状態になることが一般的です。おりものが尿漏れみたいに感じるのは、排卵期特有の現象です。この時期は普段よりも下着が濡れやすい傾向にあります。
この時期のおりものの特徴は、以下の通りです。
- 色:透明~薄白色、
- 性質:水っぽい・粘度が低い
- 持続期間:排卵日の前後2〜3日程度
排卵日前後におりものがこのようになることは珍しくないため、強い臭いやかゆみがなければ大きな心配はいりません。
生理の後

生理が終わった後も、体は新しいサイクルに向けて調整を始めます。その影響で一時的におりものが増え、水分量が多く感じられることがあります。この時期の水っぽさも生理的な範囲内である場合がほとんどです。
生理の後のおりものには、以下のような特徴があります。
- 色:薄白色やクリーム色
- 性質:水分が多め
- 期間:生理後1週間程度
上記のような特徴でも、普段と違う臭いや痒み、痛みを伴う場合は注意が必要です。
妊娠の初期
妊娠初期も「おりものが尿漏れみたい」と感じやすいタイミングです。妊娠するとホルモンバランスが大きく変化し、おりものが増加するのが一般的です。妊娠初期は、色は透明〜乳白色で、性質は水っぽくなります。
妊娠の初期におりものがこういった変化をするのは、子宮や腟内を細菌から守る働きがあるためとされています。妊娠検査薬で陽性が出ている場合や、体調変化とともにおりものの変化がある場合は、かかりつけ医へ相談してみてください。
胃腸の調子が悪い
胃腸の不調や下痢、便秘などが続くと、おりものの量や性状が一時的に変わることがあります。原因は、腸と子宮が近い位置にあることです。腸内環境が乱れると子宮への血流やホルモン分泌にも影響を及ぼします。
胃腸の調子が悪い時のおりものは、水分が多めでサラサラしています。胃腸症状が落ち着くまで続くため、一時的なものであれば様子を見ても構いません。しかし、症状が長引く場合は婦人科や内科で相談する必要があります。
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おりものが尿漏れみたいになる病気

おりものは、以下の病気になっていた場合にも尿漏れみたいになります。
- クラミジア系の感染症
- 細菌性膣炎
- 卵巣・卵管・子宮がん
それぞれの病気に罹っている場合、おりものがどのようになるのかを解説します。
クラミジア系の感染症
クラミジア感染症に罹ると、おりものが尿漏れみたいになることがあります。クラミジア感染症は、20〜30代女性が罹ることの多い性感染症の1つです。初期はほとんど自覚症状がありません。進行するとおりものが急に水っぽくなり、尿漏れみたいに感じるケースも増えます。下腹部の軽い痛みや、セックス時の出血がみられる場合もあります。
おりものの特徴としては、無色透明や黄白色で水っぽい性質です。 クラミジアは放置すると不妊症や卵管炎のリスクを高めるため、早期発見と治療が重要です。心当たりのある方やおりものの異常に気付いた時は、早めに婦人科で検査を受けることをおすすめします。
細菌性膣炎
細菌性膣炎に罹った場合も、おりものが尿漏れのようになることがあります。細菌性膣炎は、膣内の常在菌バランスが崩れて炎症を起こしている状態です。主な原因は、ストレスや性行為などです。膣内の菌のバランスが崩れることでおりものが増え、尿漏れみたいに下着が湿ることがあります。
細菌性膣炎に罹った場合のおりものの特徴は、色は灰色から黄白色で、魚の腐ったような臭いを感じることがあります。軽度であれば自然に治ることもあります。症状が長引く・臭いが強い時は、婦人科を受診し、必要に応じて薬を処方してもらわなければいけません。
卵巣・卵管・子宮がん
ごくまれですが、卵巣がんや子宮体がん、卵管がんといった婦人科系の悪性腫瘍でもおりものが尿漏れのような症状が出ることがあります。がんに罹った場合のおりものは、量が増えて濃い茶色になり、悪臭が強くなります。不正出血や下腹部の張り感を伴うことも少なくありません。
閉経後の女性や、今までと明らかに異なるおりものが続く場合は、早めの婦人科受診が重要です。がん自体が、放置すると転移なども起こる病気のため、早期発見と治療が重要です。おりものの色や性質、臭いが普段と違うと感じたら、速やかに婦人科を受診して原因を特定することをおすすめします。
おりものが尿漏れみたいになった場合の対処法

おりものが急に尿漏れみたいに増えたときは、日常生活でできるセルフケアや予防策を心がけることが大切です。以下のような方法で清潔を保ち、適切な対処を心がけてみてください。
- おりものシートを適切なタイミングで交換する
- デリケートゾーンを清潔に保つ
- 吸水型のショーツを使う
- かゆいと感じたら婦人科で診てもらう
おりものシートを適切なタイミングで交換する
おりものが多い時は、吸収性の高いおりものシートを活用してみてください。頻繁に交換することで、デリケートゾーンの蒸れやかぶれ、においの発生を防げます。おりものが多いときは、以下のポイントを意識することで不快感を緩和し、日常に支障なく生活できます。
- 交換は2〜3時間ごと
- 長時間つけっぱなしにしない
- 肌への刺激が少ないタイプを選ぶ
こうした対策に加えて、経血や尿漏れ対策用とは別に、おりもの専用の商品を選ぶと快適に過ごせます。
デリケートゾーンを清潔に保つ
おりものや尿漏れみたいな症状が気になるときは、デリケートゾーンを常に清潔に保つことが大切です。デリケートゾーンは、身体の中でも、特に慎重にケアしなければいけない部分です。特に、入浴時には適切な方法で洗うことで、病気などを予防できます。
入浴の際は、強い石鹸やボディソープは使わずに、シャワーでやさしく洗ってみてください。常在菌のバランスを崩すとかえって膣炎などのリスクが高まるため、洗いすぎや膣内洗浄には注意が必要です。
吸水型のショーツを使う
おりものが増えて尿漏れみたいになった場合は、吸水型のショーツを使うことも有効な対応方法です。最近は吸水型ショーツや尿漏れ対応の下着が増えています。こうした下着を使うことで、日常生活への影響を抑えられます。
吸水型のショーツは、デザインや吸水量も多様です。自分に合ったタイプを選ぶことで、おりものや尿漏れみたいな症状によるストレスを減らせます。繰り返し洗えて経済的なうえ、体にフィットするデザインで快適に着用できるため、日常生活や外出時も安心できます。
かゆいと感じたら婦人科で診てもらう
おりものが尿漏れみたいに増えてかゆみや痛み、普段と違う臭いを感じた場合は、婦人科で診察を受けなければいけません。おりものが尿漏れみたいになった場合は、性感染症か細菌感染の可能性があります。市販薬や自己流ケアでは悪化させることもあります。
症状の悪化を防ぐためには、早期発見・治療が健康維持のカギです。年齢やライフスタイルが気になる人もいますが、不安な症状があれば積極的に専門医に相談することが重要です。
おりものは色にも注意が必要

おりものが尿漏れみたいに感じるとき、量や質感だけでなく「色」も健康状態を知る大切なサインです。普段と違う色や臭いに気づいたら、変化の内容をしっかり観察してみてください。
白
おりものが白色の場合、多くは生理的な変化や排卵期、妊娠初期などに見られます。透明や乳白色でサラサラしているもの、やや粘りがあるものは正常範囲です。病気などがなくても、白色になることはあるため、過剰に心配する必要はありません。
ただし、チーズやクリームのような状態で強いかゆみや臭いを伴う場合は、カンジダ膣炎などの感染症が疑われます。白いおりものが続くときは、量や臭い、かゆみがないかをあわせてチェックしてみてください。
茶色
おりものが茶色っぽい場合、血液が少量混ざっていることがあります。生理の終わりかけや排卵期に、ごく薄い茶色になることは珍しくありません。妊娠初期も茶色くなることがあります。そのため、タイミングによっては過剰に心配する必要はありません。
ただし、強い臭いや下腹部の痛み、不正出血を伴う場合は注意が必要です。子宮や卵巣の疾患、感染症の可能性もあります。普段と違う症状があれば、早めに婦人科を受診し、医師に相談してみてください。
黄色
黄色いおりものは、細菌性膣炎やクラミジア感染症の可能性があります。軽度の場合はストレスやホルモンバランスの乱れによることもあります。量が多い・泡立っている・強い悪臭を伴う場合は注意が必要です。
体調に問題ない場合でも、おりものが黄色に見えることがあります。しかし、黄緑色やドロッとした状態の場合は膣や子宮、卵巣に異常が起きている恐れがあります。そのため、黄色や黄緑色になっている場合は、早めに医療機関で受診してみてください。
ピンク
ピンク色のおりものは、ごく少量の血液が混じっていることを示しています。排卵期や生理前後、妊娠初期に見られることがあり、短期間であれば生理的なものです。ただし、長く続く場合や痛み・悪臭が伴う場合は、不正出血や腫瘍などの疾患が関係していることもあります。
子宮頸がんの初期症状のサインとしておりものがピンクになることがあります。心配なときは、自己判断せず婦人科を受診することが大切です。
尿漏れみたいなおりものに関してよくある質問

「おりものが尿漏れみたい」と感じる症状は、年齢やライフステージに関係なく、多くの女性が経験します。ここでは尿漏れみたいなおりものに関して、よくある疑問を解説します。
10代の高校生でも尿漏れみたいなおりものになりますか?
10代の思春期でも「おりものが尿漏れみたい」と感じることは珍しくありません。10代は、ホルモン分泌が安定せず、おりものの量や質感が大きく変化しやすい時期です。初めての経験で驚くこともありますが、強い臭いやかゆみ、出血を伴わなければ生理的な範囲です。心配なときは、保健室や婦人科で相談してみてください。
悪臭や整理ではない時期の出血は、体に何らかの異常を来たしている可能性があるため、婦人科の受診をおすすめします。
尿漏れみたいなおりもので色が黄緑色は病気のサインですか?
黄緑色のおりものは、細菌感染や性感染症に感染したことが考えられます。おりものに泡立や悪臭があり、かゆみや痛みがある場合は、トリコモナス膣炎などの可能性が考えられます。それ以外にも、細菌性膣炎やクラミジア感染症・淋病なども、おりものが黄緑色になる原因となる病気です。
放置すると症状が悪化するリスクもあるため、すぐに婦人科を受診し、適切な検査・治療を受けることが大切です。
まとめ

この記事では、おりものが尿漏れみたいに感じる原因や対処法、色による見分け方を解説しました。おりものが尿漏れみたいな症状は、体調やライフステージ、さまざまな要因で起こりえます。おりものに変化があるときは、まずセルフチェックをしてみてください。異常が続く場合や不安な症状がある場合は、専門医の受診も必要です。
おりものが尿漏れみたいになった場合、日常のケアや吸水型ショーツの活用、適切な清潔習慣が快適な毎日につながります。おりものの変化に敏感になることは、自分の健康を守る大切なステップです。今回解説した内容を参考に、健康管理の一環として、おりものの状態をチェックしてみてください。
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