顎の輪郭をすっきりと整える顎ボトックスは、美容医療において人気のある治療法の1つです。そんな顎ボトックスの具体的な効果や副作用について知りたい方も多いのではないでしょうか。

この記事では、顎ボトックスの概要や期待できる効果、持続期間、副作用について詳しく解説します。顎ボトックスを検討中の方は、ぜひこの記事を最後まで読んでみてください。

顎ボトックスとは?

顎ボトックスは、顎の筋肉(特に咬筋)にボツリヌス毒素を注入し、筋肉の緊張を和らげることで顔の輪郭を整える治療法です。咬筋が発達すると、エラが張ったように見えたり、顎のラインがぼやけてしまったりすることがあります。

これは顔が大きく見える原因にもなるため、顎周りのボリュームを抑えたい方にとって顎ボトックスは効果的な選択肢です。また、ボトックス注入によって咬筋の収縮を緩和するため、顎関節症などの顎の不調にも役立つ場合があります。

顎ボトックスの注入位置は、顔の輪郭や咬筋の発達具合に合わせて調整され、施術後も自然な仕上がりが期待できます。施術時間は短く、ダウンタイムも少ないため、日常生活への影響が少ないのも魅力です。

顎ボトックスで期待できる効果

顎ボトックスには、美容効果だけでなく機能的な改善効果も期待できます。施術によって得られる代表的な効果は以下のとおりです。

  • フェイスラインがすっきりする
  • 顎関節症が改善する
  • 干しじわが改善する

それぞれの効果について詳しく見ていきましょう。

梅干しじわが改善する

顎にできる「梅干しじわ」とは、まるで梅干しの表面のように刻まれた深いしわです。梅干しじわは、表情筋が過度に収縮すること、無意識に歯を食いしばる癖などが原因で発生します。特に、加齢に伴う筋肉の硬直や皮膚の弾力低下も一因です。

顎ボトックスは、このような梅干しじわの改善に効果的です。ボトックスの働きにより、過剰に収縮する筋肉がリラックスされ、表情を動かしてもしわができにくくなります。また、顎の表面が滑らかになり、若々しい印象を与える効果も期待できます。多くの方が施術後すぐに効果を実感し、数日から数週間かけてしわが徐々に目立たなくなることが多いです。

顎関節症が改善する

顎関節症とは、顎の関節や周囲の筋肉に違和感や痛みを感じる状態を指します。顎を動かした時に「カクカク」とした音がする、口を大きく開けられないなどの症状が特徴です。この症状の多くは、日常的なストレスや筋肉の緊張、咬筋の過度な使用が原因となっています。

顎にボトックスを注入することで、緊張した咬筋をリラックスさせ、筋肉の負担を軽減します。その結果、顎の筋肉の緊張が和らぎ、顎関節症の症状が軽減されることがあります。

特に、歯ぎしりや食いしばりが原因で顎関節症を引き起こしている方に効果的な治療法です。また、ボトックスにより筋肉の硬直が減るため、顎の痛みが和らぎ、生活の質が向上するケースもあります。

フェイスラインがすっきりする

フェイスラインがシャープになり、顔全体の印象が引き締まることも顎ボトックスの効果の1つです。顎の咬筋が発達しすぎると、エラが張ったように見えることがあり、顔が横に広がった印象になります。顎ボトックスを注入することで、咬筋のボリュームが抑えられ、自然にフェイスラインが細く見える効果があります。

施術後、約1〜2週間ほどで咬筋が徐々にリラックスし、顔の輪郭が滑らかに整っていくのが特徴です。これにより、正面からの顔の印象がよりすっきりとし、小顔効果が期待できます。また、顎ボトックスは横顔や斜めからの見え方にも影響し、シャープで洗練された印象を与えます。

顎ボトックスの種類

顎ボトックスにはさまざまな種類があり、それぞれ特徴や効果に違いがあります。以下は代表的な顎ボトックスの種類とその特徴です。

種類 特徴
ボトックスビスタ

・日本国内で唯一厚生労働省の承認を受けた安全性の高い製剤

・安定した効果と持続性を持つ

ボツラックス

・KFDA (韓国食品医薬品安全庁)承認のボツリヌストキシン製剤

・価格が比較的リーズナブル

NABOTA(ナボタ)

・日本の多くのクリニックが採用

・韓国のデウン製薬が製造

ボコーチュア

・抗体ができにくく、繰り返し使用しても効果を感じられる

 

・旧名はゼオミンで、ドイツ製の製剤

それぞれの製剤には、効果の持続期間や注入後の反応に違いがあるため、自分の目的や予算に合わせて選択することが重要です。

顎ボトックスで効果を実感しやすい人としにくい人

顎ボトックスの効果には個人差があり、誰もが同じように結果を得られるわけではありません。ここでは、効果を実感しやすい人と実感しにくい人の特徴について解説します。

効果を実感しやすい人

顎ボトックスの効果を実感しやすい人は以下のとおりです。

  • 口にぎゅっと力を入れるときに顎に梅干しじわができる人
  • 表情を変えると顎に梅干しじわができる人
  • 歯ぎしりや食いしばりによりエラが張っている人

顎の張りやフェイスラインの広がりが骨格や脂肪に起因している場合、顎ボトックスでは改善が難しいことがあります。ボトックスは筋肉に作用するため、骨格や脂肪には直接的な効果をもたらしません。そのため、こうした原因によるエラの張りには別の施術が必要となる場合があります。

顎ボトックスの効果はいつからいつまで?

顎ボトックスの効果は、施術後2〜3日程度で徐々に現れ始めます。効果のピークはおよそ1〜2週間後で、この頃には咬筋の張りが和らぎ、フェイスラインがすっきりと整ってきます。

効果の持続期間は個人差があるものの、一般的には3〜6ヶ月程度です。この期間が過ぎると効果が徐々に薄れていくため、効果を維持したい場合は定期的に施術を受ける必要があります。

顎ボトックスの効果が出るまでの施術回数

顎ボトックスは、通常1回の施術で効果が得られますが、効果が永久に持続するわけではありません。ボトックスは一時的に筋肉の働きを抑制するものであり、時間が経つとともに体内で分解されてしまいます。

そのため、効果を持続させるには3〜6ヶ月に1回程度の定期的な施術が必要です。施術を重ねることで、咬筋の発達が抑えられ、より持続的な効果を実感しやすくなります。

顎ボトックスの効果を高めるためには?

顎ボトックスの効果をさらに高めたい場合、ヒアルロン酸と併用する方法があります。ヒアルロン酸は、フェイスラインのボリュームをコントロールし、リフトアップ効果を補完するため、ボトックスとの相乗効果が期待できます。

顎ボトックスとヒアルロン酸を併用することで、顎周りがよりシャープに引き締まり、全体的な輪郭が整うため、理想のフェイスラインに近づくことができます。

顎ボトックスの副作用と失敗例

顎ボトックスには効果が期待できる一方、副作用や失敗例もあります。ここでは、代表的な副作用と失敗例について解説します。

顎ボトックスの副作用

顎ボトックスの副作用は主に以下のとおりです。

  • 施術中の痛み
  • 腫れ・内出血
  • 頭痛
  • 表情のぎこちなさ

施術中に注射による痛みを感じることがあり、施術後には一時的に痛みや腫れ、内出血がみられる場合があるものの、数日から1週間程度で治まることが多いです。

また、まれに頭痛を伴うこともあります。ボトックスの効果によって筋肉が抑制されるため、表情がぎこちなく感じることもあるため、施術後の違和感が気になる場合は医師に相談しましょう。

顎ボトックスの失敗例

顎ボトックスの失敗例は以下のとおりです。

  • 表情を変えにくくなる
  • ボトックスの効果が感じられない
  • フェイスラインが崩れた

顎ボトックスの失敗例として、注入量や位置が適切でない場合に、表情が不自然に見える、筋肉の動きが抑えられすぎて表情を変えにくくなるといったケースが報告されています。また、まれにボトックスの効果が出ないことや、注入部位のバランスが崩れてフェイスラインが変形してしまうこともあります。

これらの失敗を避けるためには、経験豊富な医師による施術を選び、事前のカウンセリングでしっかりと確認することが重要です。

顎ボトックスを打ち続けるとどうなる?

顎ボトックスを継続的に受けることで、咬筋の発達が抑えられ、長期間フェイスラインがすっきりした状態を維持できます。ただし、過度に打ち続けると筋肉が萎縮しすぎてしまい、表情や噛む力に影響が出る可能性もあります。

顎ボトックスの継続的な施術を検討している場合は、適切な間隔と量で施術を行うよう、医師と相談しながら進めましょう。

顎ボトックスのメリット・デメリット

顎ボトックスにはフェイスラインの改善などのメリットがある一方、デメリットも存在します。ここでは、顎ボトックスの代表的なメリットとデメリットについて詳しく見ていきましょう。

顎ボトックスのメリット

顎ボトックスのメリットは以下のとおりです。

  • フェイスラインがすっきりと整う
  • ダウンタイムが短い
  • 比較的手軽に受けられる

顎ボトックスは、顎の筋肉である咬筋が緩和されることで、フェイスラインがシャープになり、小顔効果が期待できる施術です。特にエラが張って見えることに悩んでいる方にとって、顔全体がすっきりとし、洗練された印象を与えるのが特徴です。

また、顎ボトックスは手術ではなく注射による施術のため、ダウンタイムが短く、施術後すぐに日常生活に戻ることができます。さらに、施術時間も短く、比較的リーズナブルなため、美容医療初心者でも手軽に受けられる点も魅力です。

顎ボトックスのデメリット

顎ボトックスのデメリットは以下のとおりです。

  • 効果は永久ではない
  • 筋力が低下する可能性がある
  • 副作用のリスクがある

顎ボトックスの効果は永久ではなく、通常3〜6ヶ月ほどで効果が薄れてくるため、持続的な効果を望む場合は定期的な施術が必要です。また、ボトックスは筋肉の動きを抑える性質があるため、硬いものを噛む際に筋力低下を感じることがあります。

このような筋力低下は一時的ですが、施術後に違和感が生じる場合があるため注意が必要です。さらに、内出血や腫れ、注入量の不均衡による左右非対称などの副作用が発生するリスクもあります。これらの副作用やリスクを最小限に抑えるためには、経験豊富な医師のもとで施術を受けることが重要です。

顎ボトックスの費用相場

顎ボトックスの費用相場は、1回あたり3,500円〜50,000円と幅広く、施術を提供するクリニックや使用する製剤により異なります。顎ボトックスは美容目的の自由診療に分類されるため、保険適用外であり全額自己負担となります。

また、ボトックスの効果は一時的で、維持するためには継続的な施術が必要です。そのため、長期間通える無理のない価格設定のクリニックを選ぶことが大切です。選び方のポイントとしては、価格だけでなく、医師の技術やクリニックの信頼性も重視しましょう。カウンセリングで納得のいく説明が受けられるかも選択の基準とすると良いでしょう。

まとめ

顎ボトックスはフェイスラインを整えたり、エラの張りを和らげたりする効果が期待できる美容治療です。効果は3〜6ヶ月程度と一時的なため、継続的な施術が必要であり、無理のない価格で提供する信頼性の高いクリニックを選ぶことが重要です。

また、施術に伴うメリットとデメリットを理解し、リスクを最小限に抑えるために経験豊富な医師のもとで受けることが望ましいです。

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