
ほうれい線へのヒアルロン酸注入は、手軽に若々しさを取り戻せる一方、失敗したりトラブルが発生したりする場合もあります。「ほうれい線にヒアルロン酸を注入して皮膚がボコボコになった」「効果がない」などの失敗例があるのも事実です。
このような失敗例は、ヒアルロン酸の量や注入箇所が適切ではない場合に起こりやすいです。この記事では、ほうれい線にヒアルロン酸を注入した際に起こりうる失敗例や、原因について詳しく解説します。
失敗しないための対応策も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
ほうれい線にヒアルロン酸を注入した際にみられる失敗例
ほうれい線にヒアルロン酸を注入して、期待どおりの効果が得られない場合もあります。ここではよくみられる失敗例を5つ紹介します。
- しこりができて皮膚がボコボコになった
- 注入後に効果がすぐきれた
- 仕上がりに違和感がある
- ほうれい線が悪化した
- アレルギー反応が出た
それぞれ詳しくみていきましょう。
しこりができて皮膚がボコボコになった
ほうれい線へのヒアルロン酸注入でよくある失敗の1つは、皮膚にしこりができてボコボコになる症状です。しこりはヒアルロン酸が均等に注入されなかった場合や量が多すぎた場合に、1箇所に溜まってしまうため発生します。
また、ヒアルロン酸の注入箇所が浅い場合も、皮膚がボコボコしてしまう原因となります。このような症状は医師の経験不足により発生する場合がほとんどです。
症状は時間が経つと改善されますが、修正が必要となるケースも少なくありません。修正する際は、医師に相談して適切な処置を受けましょう。
注入後に効果がすぐきれた
ヒアルロン酸注入後にほうれい線がすぐに戻り、効果がないなどの失敗例もよくみられます。原因はヒアルロン酸の注入量が少なすぎたり、ヒアルロン酸の質が良くなかったりするためです。
ヒアルロン酸は品質の良い品を適量注入することで、しわを支えてほうれい線を伸ばす働きがあるため、適切な量と質を守る必要があります。
ヒアルロン酸自体は自然に体内へ吸収される物質なため、効果を永久に保つわけではありません。しかし、注入後すぐにほうれい線が戻る場合は、注入する量や質に問題があるといえるでしょう。
また、施術する医師の経験不足により、持続期間が短くなったケースもみられます。
仕上がりに違和感がある
ヒアルロン酸注入後、見た目と仕上がりに違和感を覚えることもあります。このような失敗は、ヒアルロン酸の量が多すぎたり、注入する位置が適切でなかったりする場合に起こります。
また、1度に多く注入したり注入する周期が短すぎたりすると顔のバランスが変化し、不自然な見た目になる場合もあるため注意が必要です。自然な仕上がりでほうれい線を目立たなくするには、知識と経験のある医師に相談する必要があります。
ほうれい線が悪化した
ヒアルロン酸の注入により、ほうれい線が改善されるどころか、かえって目立つ場合もあります。原因は、注入箇所や量のミスが考えられます。
ヒアルロン酸が適切に分布されない場合、頬や口元が不自然にふくらみ、ほうれい線の溝が深くなるかもしれません。対処方法としては、ヒアルロン酸が自然に馴染むのを待つのがベストです。
しかし、ほうれい線の溝が深くなった状態をそのままにしておくと、しわの原因にもなるため注意が必要です。
アレルギー反応が出た
ヒアルロン酸はもともと体内に存在する成分なため、アレルギー反応は出にくいです。しかし、まれにアレルギー反応が発生する場合もあります。
アレルギーは注入後すぐに発生する即時型と、数日経過してから発生する遅延型があります。即時型の場合はじんましんやかゆみなどが発症し、すぐに治療が必要なケースもあるため注意が必要です。
遅延型は主に腫れや痛み、熱感などがあります。また、施術して数ヶ月後に注入箇所の組織が固くなり、しこりのようになる場合もあります。症状が続く場合は医師に相談して、ヒアルロン酸を除去してもらうか、抗アレルギー薬を投与してもらうと良いでしょう。
ほうれい線が目立つ理由
そもそもなぜほうれい線が目立つようになるのか、疑問に思う方もいるのではないでしょうか。ここからはほうれい線が目立つ理由を解説します。
- 骨格によるもの
- 老化
- 表情筋によるもの
- 過度のスキンケアや紫外線によるもの
1つずつ詳しくみていきましょう。
骨格によるもの
ほうれい線が目立つ原因は、もともとの骨格が関係している場合もあります。たとえば、顔の中央部分、特に小鼻の両脇の骨が低い場合はたるみも生じやすいです。さらに、頬骨の位置が高い方は頬にボリュームも出るため、反動でほうれい線が目立ちやすくなります。
また、普段から笑わず表情筋をあまり使わない方や頻繁に頬杖をつく癖がある方もほうれい線ができやすいです。ほうれい線の予防は日常の習慣を見直すだけでも効果があるため、ぜひ意識してみてください。
老化
加齢による美肌成分の減少や骨密度の低下も、ほうれい線ができる原因の1つです。40代を過ぎると美肌成分は失われはじめ、肌のハリや水分も減少します。肌の弾力を保つ成分はスキンケアでも補えますが、効果は一時的なものです。
さらに、筋肉や骨密度も低下するため、肌にたるみが発生します。このように、老化が進みハリや筋肉、骨密度が低下するとたるみも起こるためほうれい線もできやすくなります。
表情筋によるもの
ほうれい線ができる原因は、日常的な会話や食事により動く表情筋にもあります。なぜなら、顔の筋肉を動かすことで負荷が蓄積され、皮膚に少しずつ折り目が形成されるためです。この折り目が加齢とともに定着し、次第にしわとなって現れます。
特に口元は会話や食事で動く機会が多く、ほうれい線に影響を与えるため注意が必要です。少しでもしわの発生を防ぐには顔の筋肉をリラックスさせたり、意識して緊張を緩和する必要があります。
過度のスキンケアや紫外線によるもの
間違ったスキンケアや紫外線は、肌の老化を早めてたるみを引き起こす原因となるため注意が必要です。紫外線による日焼けは真皮層の細胞にダメージを与えて、美肌成分であるコラーゲンやエラスチンの生成を妨げます。
また、過度なスキンケアにより肌の内部が乾燥し、しわやたるみの発生を早める可能性もあります。洗顔や保湿などのスキンケアは適切な方法を心がけ、紫外線対策も欠かさないようにしましょう。
ほうれい線へのヒアルロン酸注入が失敗しても修正できる
ヒアルロン酸を注入して失敗したと感じた場合は、肌に馴染むまで待てば解決します。しかし、改善しない場合は医師に相談して修正してもらいましょう。
修正には、ヒアルロン酸を分解するヒアルロニダーゼが使用されます。ヒアルロニダーゼを施術した箇所に注入すると、数時間でヒアルロン酸が分解されて溶け出すため、元の状態に戻ります。
ただし、ヒアルロニダーゼなどの溶解薬剤を使用した場合、副作用が発症する場合もあるため注意が必要です。副作用にはアレルギー反応や腫れ、内出血などがあります。
また、異物が含まれるヒアルロン酸には効果がないため、修正可能かどうか事前に確認しておく必要があります。
ほうれい線へのヒアルロン酸注入で失敗しないための対策
ここまでヒアルロン酸を注入した場合の失敗例を紹介してきましたが、事前に対策をたてておけば防ぐことも可能です。ここからは失敗しないために必要な、以下5つの対策を紹介します。
- カウンセリングを受けて納得したうえで施術する
- ヒアルロン酸の適量を守る
- アフターケアに気をつける
- 安さで選ばない
- 信頼できるクリニックで施術する
1つずつ詳しくみていきましょう。
カウンセリングを受けて納得したうえで施術する
ヒアルロン酸を注入する前に、医師によるカウンセリングを受けましょう。カウンセリングでは、ヒアルロン酸の注入に伴うリスクの説明を受け、納得したうえで施術する必要があります。
また、何らかのアレルギーがある場合や、気になることがある場合もカウンセリングの際に相談しておきましょう。カウンセリングで医師と詳しく話すことで、他の施術方法をすすめられたり、危険が及ばないように対処してもらえたりします。
失敗して後悔しないように、カウンセリングでは医師と入念な打ち合わせが必要です。
ヒアルロン酸の適量を守る
ヒアルロン酸の注入量は、仕上がりを左右する重要な要素です。少なすぎると効果を十分に感じられず、逆に多すぎると皮膚がボコボコしたり、しこりができたりします。
注入する量を間違えると、施術前との違いがわかりやすくなるため、周囲に違和感をあたえてしまうでしょう。注入する量は希望する仕上がりと共に、実績のある医師と相談して決める必要があります。
アフターケアに気をつける
ヒアルロン酸注入後はアフターケアに気をつけることで、効果が持続します。そのため、医師の指示に従い、適切に対処しましょう。施術当日は入浴や激しい運動、アルコールの摂取を控える必要があります。
また、当日は内出血や腫れを伴う可能性もあるため、アイスノンや氷などで冷やせるようにしておきましょう。保湿を中心としたスキンケアも必要ですが、患部を触りすぎるとヒアルロン酸が移動して、仕上がりに違和感が発生するため注意が必要です。
安さで選ばない
ヒアルロン酸を注入する際は、安さだけでクリニックを選ばないようにしましょう。ヒアルロン酸の効果は数ヶ月〜数年でなくなってしまうため、仕上がりを維持するなら定期的に注入する必要があります。
そのため、施術費用を抑えたいところですが、安いヒアルロン酸だと質が良くないことが多いため、失敗する可能性が高くなります。さらに、安いクリニックは経験の浅い医師が担当する可能性もあり、失敗する確率も高まるでしょう。
ヒアルロン酸注入は費用だけでなくクリニックの実績を確認し、取り扱っている薬剤を公表しているかなど、総合的にみて決めてください。
信頼できるクリニックで施術する
クリニックを選ぶ際は、経験と実績のある医師が在籍しているか確認しましょう。さらに、適切なアドバイスをしてくれるか、アフターフォローがしっかりしているかを見極める必要もあります。
見極める際はホームページなどをチェックして、クリニックの実績や医師の経歴、口コミなども参考にしましょう。無料のカウンセリングを利用して、クリニックの雰囲気や医師の対応などをチェックしてみるのもおすすめです。
医師の経験不足は失敗の大きな原因なため、信頼できるクリニックかどうか慎重に選ぶ必要があります。
ほうれい線のヒアルロン酸注入に関するよくある質問
ほうれい線にヒアルロン酸を注入する際、リスクや副作用が気になる方もいるのではないでしょうか。ここからは、ヒアルロン酸注入に関するよくある質問を紹介します。
ぜひ参考にして納得のいく施術を受けてください。
ほうれい線にヒアルロン酸を注入するリスクはありますか?
ヒアルロン酸注入は、体質によって副作用が生じる可能性もあります。副作用は腫れやむくみ、痛みなどです。まれに感染や血流障害、アレルギーなどが発症する場合もあります。
ヒアルロン酸が馴染めば副作用もおさまりますが、ひどい場合は医師に相談しましょう。このようなリスクを回避するには、施術前のカウンセリングで医師に病歴や体質などを詳しく話しておく必要があります。
ほうれい線にヒアルロン酸を注入してバレることはありますか
ヒアルロン酸にはさまざまな種類があり、適切なものを選ばなければ見た目に影響を及ぼし、周囲にバレる可能性もあります。
経験や知識が浅い医師による施術も、皮膚にしこりができたり、ほうれい線が不自然に目立ったりして周囲に整形による失敗だとバレてしまうかもしれません。特に、表情筋がよく動く笑顔や口を動かす会話の際はバレやすいため注意が必要です。
ほうれい線へのヒアルロン酸注入で失明するかもって本当ですか?
ヒアルロン酸注入が原因で失明するケースは、確かに報告されています。失明するリスクの確率は、注入する部位によって異なる旨も厚生労働省より公表されています。
失明の報告があげられている部位は鼻と眉間、前額部などです。顎や唇など顔面下部の報告は少ないです。ほうれい線も失明するリスクがある部位に関係しているため、可能性はゼロとはいえません。
参照元: 厚生労働科学特別研究事業 美容医療における合併症の実態調査と診療指針の作成 令和元年度 総括・分担研究報告書
まとめ
ほうれい線へのヒアルロン酸注入でみられる失敗例は、皮膚がボコボコになったりほうれい線がさらに目立つようになったりするなどです。他にも、効果がみられなかったり、アレルギー反応がでたりするケースもみられます。
確率は低いですが、ほうれい線へのヒアルロン酸注入で失明する場合もあります。このようなトラブルを避けるためには、施術後のアフターケアを丁寧にする必要があります。
さらに、実績と経験のある医師が在籍するクリニックを選ぶことも重要です。ヒアルロン酸注入の失敗は、経験と知識が浅い医師による施術で発生することが多いです。
そのため、施術の安さだけで選ばず、医師のプロフィールや使用している薬剤など総合的にみて判断しましょう。
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