近年の美容医療では、美容成分を含む薬剤を身体の気になる部分に注射などで投与するという施術が一般的です。数ある薬剤の注射の中でも、最近特に注目を集めているのがリジュランという成分を水光注射で投与する方法です。

しかし、リジュランと水光注射という施術を聞いたこともないという方も多いのではないでしょうか。この記事では、今注目を集めるリジュラン水光注射について解説します。期待できる効果はもちろん、メリットやデメリット、他の施術方法との違いも紹介します。

美容成分の注射に興味がある方は、解説する内容を読んで、リジュランと水光注射への理解を深めてください。そして、自分と相性の良い美容医療の施術について知識を身につけましょう。

リジュランとは

リジュランは、肌の再生を促進することで、健康で若々しい肌を取り戻すための新しい治療方法です。リジュランに含まれる主成分は「ポリヌクレオチド」と呼ばれ、サケのDNA成分を高度に精製して作られています。

ポリヌクレオチドは、肌の奥深くにある線維芽細胞に直接働きかけ、細胞の増殖や再生をサポートします。そのため、リジュランの注入により肌の弾力や保湿力が改善され、油分と水分のバランスが整う効果が期待できます。

リジュランは、加齢や外的ストレスによる肌のハリや弾力の低下に悩む方に特におすすめの美容医療の施術方法です。

リジュランに期待できる効果

リジュランの効果は以下のとおりです。

  • 抗炎症作用
  • 毛細血管の修復・再生
  • 線維芽細胞の活性化

それぞれの効果がどのように肌に作用し、若々しい状態を保つかを解説します。効果を把握して、自分にとってメリットとなるかを見極めましょう。

抗炎症作用

リジュランで得られる効果の1つが、肌の炎症を抑える「抗炎症作用」です。肌に炎症が生じると、赤みや腫れが発生し、トラブルの原因になります。また、炎症から肌を守るために、体内ではメラニンが大量に生成されます。メラニンは、蓄積することで色素の沈着を経てくすみやシミとなるため、炎症とは異なる肌トラブルの元です。

リジュランの抗炎症作用は、こうした肌のダメージを和らげ、トラブルを予防できます。さらに、炎症が抑制されることで肌のバリア機能が向上し、外的な刺激からの影響を受けにくくなります。そのため、いつまでも綺麗な肌の維持が可能です。

毛細血管の修復・再生

リジュランには、毛細血管を修復し再生する力をサポートする効果もあります。毛細血管が増加すると、肌の血流が向上し、栄養や酸素が行き渡りやすくなります。その結果、肌のターンオーバーが正常化し、肌トラブルの改善も可能です。

毛細血管が減少すると、老廃物の回収がスムーズに行われず、シワやシミが目立ちやすくなります。肌トラブルだけでなく、免疫力が低下し、感染症などにかかりやすくなります。リジュランを受けることで、こうした老化を遅らせて健康な肌をつくり、免疫力の改善も可能です。肌だけでなく健康にも良い効果が期待できるのが、リジュランの特徴です。

線維芽細胞の活性化

リジュランは、線維芽細胞を活性化する作用があります。線維芽細胞はコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などを生成するため、若々しい肌を保つためには欠かせません。20代までは活発に活動する線維芽細胞ですが、40代頃から減少しやすくなり、肌のハリや弾力も失われがちです。

リジュランを用いることで、線維芽細胞が再び活性化し、肌にハリや潤いを取り戻せます。コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を生成することで、本来の弾力を維持し美しい肌が目指せます。肌が細胞から若返るため、リジュランの役割は極めて重要です。

水光注射とは

水光注射は、肌の真皮層に直接美容成分を届ける治療法で、韓国発祥の美肌ケアとして人気を集めています。注入には専用の機器を使用し、ヒアルロン酸やビタミンなど肌質を改善する成分を均一に届けます。肌の奥深くに均一に美容成分が届くため、表面のシミだけでなく、目に見えない深部のシミにもアプローチが可能です。

さらに、肌の奥まで成分が浸透することで水分を保つ力や透明感が向上し、全体的に滑らかな肌質へと導きます。シミや小じわ、乾燥などの改善を期待でき、注入後すぐにふっくらとした肌の実感となります。こうしたことから、日本国内でも注目を集める治療方法です。

リジュラン水光注射はこんな人におすすめ

リジュラン水光注射は、美しさが衰えてきた肌質を改善し、若々しい肌を取り戻す効果が期待できる美容施術です。肌のハリや潤い不足に悩む方におすすめです。以下の悩みがある方には効果が期待できます。

  • 年齢を重ねてハリがなくなってきた
  • 目の周りや、薄くなった肌のハリや小じわの改善を求めている
  • 水分保持力を高め、艶や潤いがほしい
  • 首のシワが気になり、ハリがほしい
  • 皮脂コントロールを整えたい

リジュラン水光注射の施術を受けることで、こうした悩みを改善し、若々しい肌を目指すことが可能です。美容クリニックに問い合わせてみてください。

リジュラン水光注射を受けられない人

肌に効果があるリジュラン水光注射ですが、誰でも受けられるわけではありません。リジュラン水光注射を受けられない人の特徴は以下のとおりです。

  • 妊娠中または授乳中の人
  • 免疫機能に異常がある、またはその既往歴がある方や免疫抑制療法を受けている人
  • ケロイド体質や色素異常症の発症リスクが高い人
  • 出血傾向がある方やアスピリンなどの抗凝固剤を服用している人
  • 過度の日焼けや湿疹、皮膚炎、ニキビなどがある人
  • 魚アレルギーがある人

上記に当てはまる人は、リジュラン水光注射を受けることで体に悪影響が発生する恐れがあります。必ず医師と相談し、適切なカウンセリングを受けることが重要です。

リジュラン水光注射のメリット

リジュラン水光注射には、以下の3つのメリットがあります。

  • 施術できる部位が多い
  • 肌を再生するため効果が長持ち
  • 自然な肌改善が期待できる

リジュラン水光注射によるメリットを把握して、施術を受けるかどうかの判断材料にしてください。

施術できる部位が多い

リジュラン水光注射は、身体の多くの部分に施術できる点がメリットの1つです。身体のさまざまな部分に使える理由は、使用する薬剤が柔らかいからです。そのため、以下のように幅広い部位に効果を発揮します。

  • 額、目の周り、頬、口元
  • 首やデコルテ
  • 手の甲
  • ニキビ跡や傷跡、妊娠線など

目元や手の甲などは皮膚が薄く目立ちやすいため、衰えがわかりやすい部位です。リジュラン水光注射の施術を受けることで、そうした部分の肌質改善が見込めます。皮膚が薄い部位だけでなく、肌のダメージが気になる部位にも使用可能で、肌の再生を促す効果が期待できます。

肌を再生するから効果が長い

リジュラン水光注射は、肌の内側と外側から再生を促す治療法です。現在の肌トラブルを取り除くわけではなく自己再生力を高めるため、肌質が改善されてもすぐに効果が切れることはありません。

自己再生力によって整えられた肌は、その状態を保つため、長期間にわたる効果が期待できます。改善した肌質を少しでも長く維持したい方は、リジュラン水光注射を検討してください。

肌が自然に整う

リジュラン水光注射は、肌が自然に整うことも大きなメリットです。美容成分で物理的に膨らませるのではなく、皮膚を自ら再生させコラーゲン生成を促進するため、効果が自然に持続します。

ヒアルロン酸と比べて元に戻りにくく、肌のツヤやハリを自然な形で回復させられます。このような特徴から、自然に肌質を改善したい方におすすめです。

リジュラン水光注射のデメリット

リジュラン水光注射には、多くのメリットがあります。しかし、メリットだけではなく、デメリットもあります。リジュラン水光注射が持つデメリットは以下の2つです。

  • 痛みが出ることがある
  • 副作用が現れることがある

それぞれについて詳しく解説します。

痛みが出ることがある

リジュラン水光注射では、施術中に痛みを感じる場合があります。施術では極めて細い針を使い、専用の注射機器で9本の針を一瞬で刺し込みます。しかし、皮膚を吸引しながら針を差し込むため痛みが軽減されます。

表面麻酔を併用すれば、痛みをより感じにくくすることも可能です。ただし、痛みの感じ方には個人差があるため、敏感な方は痛みを感じることも少なくありません。

副作用が出ることがある

リジュラン水光注射後には、赤み・腫れ・内出血といった副作用が見られることがある点もデメリットです。赤みや腫れは早ければ数時間で、そうでなくても数日で治まります。内出血は数日から1週間ほどで消えていくことが一般的です。

稀にアレルギー反応が現れるケースもあります。こうした副作用は時間の経過とともに改善するため、適切にケアをすることが重要です。

リジュラン水光注射と他の施術方法との違い

注射形式の美容医療の施術には、いくつかの種類があります。ここからは、手打ちやダーマペンによる治療方法との違いを解説します。施術方法の違いを把握し、自分に適した施術法を検討しましょう。

手打ちとの違い

手打ちとは、医師が注射器で直接患部に注射することで、美容成分を注入する方法です。手打ちの場合、薬剤を漏らすことなく必要な深さに届けられるため、施術中に細かい調整が可能です。しかし、施術の効果は施術する医師の技量に大きく左右されます。料金が高額といった点も、デメリットです。

リジュラン水光注射は、薬剤を必要な深さと量で均一に注入できるため、手打ちよりも安定した仕上がりが期待できます。また、薬剤漏れが少なく、注入部位のムラが発生しにくいです。そして、手打ちと比べて料金が安いため、手軽に施術を受けられます。

ダーマペンとの違い

ダーマペンは、水光注射と似た施術方法です。微細な針で肌の表面に刺激を与えることで再生を促し、コラーゲンの生成を補助します。薬剤は皮膚表面に塗布されるため、ニキビや毛穴など表面の肌質改善には適している方法です。

しかし、ダーマペンで薬剤を届けられるのは肌の表面部分までです。水光注射とは異なり、肌の奥まで美容成分を届けられません。

一方、リジュラン水光注射は薬剤を届けたい深さに均一に注入できるため、肌全体の内側からの改善が期待できます。自然に肌質が改善していくため、効果が持続し長期的に肌の美しさをキープできます。

リジュラン水光注射のダウンタイム

リジュラン水光注射を受けた後には、肌が回復するまでの「ダウンタイム」が発生します。ダウンタイム中は、施術部位に一時的な変化が見られることがあるため、適切にケアをすることが重要です。ここでは、ダウンタイム期間の注意点と、ダウンタイム中に現れる副作用について詳しく解説します。

ダウンタイム期間と注意点

リジュラン水光注射のダウンタイムは、通常2〜3日程度です。この間、注射の痕が残ることがありますが、メイクでカバーが可能な程度です。また、施術当日は注射箇所に赤みが残ることもあります。内出血が発生することもありますが、時間とともに薄れていきます。

メイクは24時間ほど控えましょう。赤みや腫れが気になる場合は、冷やしたタオルなどで優しく冷やすと症状が和らぎます。ダウンタイム中の過ごし方に注意することで、肌がより早く正常な状態に戻ります。

ダウンタイム中に現れる副作用

リジュラン水光注射のダウンタイム中には、以下のような副作用が現れることがあります。

  • 赤み
  • 腫れ
  • 内出血

赤みや腫れは、施術から数時間で収まる場合が多いですが、肌質によっては1〜2日ほど続くこともあります。内出血が発生した場合、数日から1週間程度かけて徐々に改善されます。

これらの副作用は基本的には一時的です。そのため、ほとんどのケースでは時間が経つにつれ症状が治まっていきます。ダウンタイム中の適切なケアにより、副作用は和らげられます。

リジュラン水光注射の効果を引き出すポイント

リジュラン水光注射の効果を最大限に引き出すためには、いくつかのポイントに注意することが大切です。施術後のケアやクリニック選びが効果に大きく影響するため、以下の点を押さえておきましょう。

  • 実績や口コミを確認し、信頼できるクリニックを選ぶ
  • カウンセリングで悩みや理想を共有する
  • 治療内容・ダウンタイム・料金・アフターケアなどの疑問を解消する
  • 医師からの注意事項を守る
  • 定期的に施術を受けることで、効果を長く維持する

これらのポイントを意識することで、肌の再生が促進され、より持続的な美肌効果が実感できます。信頼できるクリニックで丁寧なケアを受けて、理想の肌を手に入れましょう。

まとめ

リジュラン水光注射は、肌の内側から若々しさを取り戻すための美容治療です。特に年齢を重ねることで失われがちなハリや潤いを、再び蘇らせる効果が期待できます。また、抗炎症作用や線維芽細胞の活性化により、自然な美しさを維持可能です。

リジュラン水光注射には、ダウンタイムや副作用の症状が出るなどのデメリットもあります。ただし、適切なケアを行うことで、軽減できます。この記事を参考に、信頼できるクリニックを選び、美しい肌を目指してみてください。

足立 真由美
この記事の監修者 医療法人 涼葵会 理事長 足立 真由美
美容医療の豊富な経験から美容医療の枠を超え、東洋医学・アーユルベーダ等のホリスティック医療を展開。「美は健康な身体から」をテーマに、美容クリニックとは思えない多彩なアプローチで、最新の美を提供する。
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